ポータブル電源があれば、冬キャンプも電源サイトを選ばなくても快適に過ごせるんじゃないかと思っています。
日中は、ストーブ類の暖房器具を使って、テント内を暖める事ができますが、やっぱり一酸化炭素中毒が心配ですよね。
電源付きサイトを選べば、ヒーターもホットカーペットも使えるので、ヌクヌクと暖かく過ごせます。
一酸化炭素中毒の心配がないので、安心ですよね(火事には注意)
でも、冬に電源付きサイトがあるキャンプ場と言ったら限られてくるので、選択肢が少なくなってしまいます。
電源付きサイトがあるキャンプ場は、その多くが高規格キャンプ場だと思うんです。
ハイシーズンではないと言っても、料金設定は高めです。
しかも、全部とは言いませんが、開放感を味わえないような気がします。
もっと開放感があって、自然の中にあるキャンプ場で冬キャンプをしたいと思うと、電源付きサイトを探すのってなかなか難しいですよね。
そんな時に、ポータブル電源があれば、良いと思っていました。
しかし、当初考えていた事から、ちょっとアテが外れちゃったんです。
今回は、キャンプでのポータブル電源の使い道を考えた事と、実際にJackeryのポータブル電源400を使ったのでレビューしたいと思います。
目次
Jackeryのポータブル電源って?
Jackeryは、ポータブル電源やソーラーパネル、モバイルバッテリーの開発、生産をしているアメリカのメーカーです。
今のところあまり馴染みがないメーカーですよね。
しかし、3月初旬頃からAmazonで販売を開始し、本格的に日本進出をするようです。
元々日本で販売されているモバイルバッテリーやポータブル電源のOEM生産などをしているようで、ホンダと提携しコラボレーション製品を発表しています。
現在Amazonで販売されているSmartTapのPowerArQもJackeryが携わっているようです。
ホームページを見ると、Jackeryのポータブル電源には、容量が240Whの「Explorer 240」600Whの「Explorer 600」という製品が公開されています。
今回はまだ公式ページにはない、409.5Whの「Explorer 400」というかポータブル電源を紹介します。
Jackery ポータブル電源400をレビュー
Jackeryのポータブル電源400、外箱には『大容量400Wh』と書かれていますが、実際には409.5Whあります。
ポータブル電源って、まだまだ値段が高く購入しづらいですよね。
比較的安く買えそうな、1万円台のポータブル電源では、容量が少なすぎる気がします。
箱から出してみると、ケーブル類が入ったポーチと、簡易的な説明書類が入っています。
どれも日本語で書かれているので安心です。
ポーチには、ACアダプタとケーブル、車載用のDC充電器が入っていました。
Jackeryのポータブル電源400は、コンセントからも車のシガーソケットからも充電することが出来るようになっています。
これなら、災害時に停電しても、車があればポータブル電源に充電ができるので助かりますよね。
本体の素材は樹脂製でブラックを基調とし、ハンドル部分のラバーや本体側面のファンなどがオレンジ色を使用してます。
見た目は、今楽天市場やAmazonで販売されているSmartTapのPowerArQにそっくりですよね。
本体の操作パネルには、白黒の液晶と充電用の(入力)プラグ(ACアダプタ)、シガーソケット(12V/10A)、AC(100V/200W)、USB(5V/2.4A)×2と電源ボタンが付いています。
充電には、AC電源とシガーソケットの他、別売りのソーラーパネルがあれば太陽光からも充電する事ができます。
バッテリーには、リチウムイオンを使用し、充電サイクルは約500回以上(容量を80%以上で維持可能)。
入力容量の端子、USB端子、AC(コンセント)はそれぞれ、オレンジ色の枠に囲まれているので分かりやすくなっています。
使用中は、液晶パネルは白黒表示ですが、「DISPLAY」ボタンを押すことによりバックライトが光るようになっています。
表示には、バッテリーの残容量と、入出力の消費電力が確認できます。
出力先は、使用するポートの横のボタンを選んで押します。
Jackeryのポータブル電源400の本体への充電はいくつかありますが、本体の充電中はライトが点灯するようになっています。
残量も表示するので、確認しやすいです。
ACアダプターにも同じような青色のランプが点灯するようになっています。
しかし、これはコンセントに繋がっていれば常に点灯するようです。
本体だけをアダプタから外しても、アダプタ自体がコンセント挿さっていれば、常に光っています。
ファンは、直接見ることはできませんが、本体両側面に取り付けられています。
樹脂製のラバーが付けられているハンドルは、厚めに作られているので、持ち運びしやすくなっています。
本体底面には、ラバー製の4つの滑り止めが付いているので、本体が滑り落ちてしまう事は少なそうです。
実際に、家庭で使用するのなら気にする事はありませんが、キャンプではテーブルや棚が水平にならない事もあります。
また、災害時も同じだと思います。
そんな時に、滑り止めゴムが付いていると安心ですよね。
ポータブル電源の使い方を考えてみる
ポータブル電源の最大消費電力
ポータブル電源があったら、ホットカーペットを使って、ファンヒーターを使って、冬キャンプもヌクヌク楽しめると思っていましたが、その考えは間違っていました。
今回レビューするJackeryのポータブル電源400では、100V200Wまでの物しか使用する事が出来ません。
Jackeryだけがそうかと言うと、それも違って、同じくらいの競合品のAnker「PowerHouse(434Wh)」だと、最大120W、suaoki(400wh)だと最大300Wとそれぞれ違うようです。
- Jackery・ポータブル電源400:最大200Wまで
- Anker・PowerHouse(434Wh):最大120Wまで
- suaoki(400wh):最大300Wまで
- SmartTap・PowerArQ mini(311Wh):最大200Wまで
電化製品の消費電力
では、冬キャンプで使いたいホットカーペットはというと、我が家にあった3畳用のホットカーペットだと740Wでした。
いやいや、全然200W以内に収まってません。。。
念のため確認の為に、ポータブル電源に挿してみると、すぐに電源が落ちてしまいました。
ホットカーペットの電源が入って切れて、しばらくして入って切れての繰り返しです。
200W以内となっているので、やはり使う事は出来ませんでした。
全てのホットカーペットが使えないのか気になって調べてみると、大体3畳用で700〜740W、2畳用で480W〜520W、1畳用で200Wぐらいの消費電力の物が多くありました。
1畳用でギリギリ使えるかも知れませんが、サイズが約176×88cmと小さく、キャンプに持って行っても1人用になりそうです。
消費電力がギリギリなので、危険を冒してまで購入する勇気はありませんでした。
冬キャンプでホットカーペットを使うという選択肢は、僕の中でなくなりました。
それなら、セラミックファンヒーターならと思い、これも調べてみると大体弱モードで600W、強モードで1200Wというのが多くありました。
これだと、ホットカーペットよりも消費電力が多く使う事ができません。
セラミックファンヒーターではなく石油ファンヒーターなら、運転時は10W〜30Wなのですが、点火時に600Wとなっているものがいくつかあったので、これも使えるか心配です。
ポータブル電源を使って石油ファンヒーターを使うのなら、石油ストーブを使った方が良いような気もします。
ホットカーペットもファンヒーターも使えないとなると、キャンプで使う暖房器具としたら、あとは電気毛布しか思いつきません。
電気毛布なら、掛け毛布と敷き毛布の2タイプありますが、どちらも140×80cmのサイズで大体弱で50W前後になっています。
これなら冬キャンプ時の就寝時間に使うことができそうです。
キャンプで使えそうな電化製品を書き出してみました。
消費電力をみると、ポータブル電源で使えるものは限られてしまいそうです。
キャンプで使えそうな電化製品一覧
商品名 | 消費電力 |
電気毛布(140×80cm) | 約50W |
ホットカーペット 1畳用 | 約200W |
ホットカーペット 2畳用 | 約500W |
ホットカーペット 3畳用 | 約700W |
セラミックファンヒーター 弱モード | 約600W |
石油ファンヒーター | 点火時 約600W・運転時 約30W |
ドライヤー 弱 | 約600W |
コーヒーメーカー | 約700W |
32インチ 液晶テレビ(パナソニック) | 約60W |
42インチ 液晶テレビ(パナソニック) | 約94W |
炊飯器3合 | 約400W |
扇風機(30cm) | 約48W |
サーキュレーター(アイリスオーヤマ) | 約30W |
アイスクリームメーカー(冷却装置付き) | 約90W |
やはり、冬キャンプで使うなら電気毛布、夏なら扇風機かサーキュレーターが無難そうです。
暖房器具以外ではアイスクリームメーカー(ハイアールのアイスデリ)も使えそうなので、甘党の僕には一番気になるかも(笑)
〜2020.7.3追記〜
据え置きのプロジェクターを使うことができました。
消費電力が最高280Wと記載のあったBenQのMH530ですが、試してみたら使うことができました。
時間は多分、2時間ぐらい持つと思います。
使用する機種によって差があると思いますので、プロジェクターを使用する場合は、念の為確認してください。
プロジェクターを使用して映画鑑賞をしたキャンプの様子は以下の記事です。
電気毛布の使用時間
という事で、冬キャンプ用に早速電気毛布を買ってみました。
買った電気毛布は、Sugiyamaの敷き毛布。
サイズは、140×80cmの物です。
定格消費電力は55Wとなっていたので、Jackeryのポータブル電源400の200W以内で全く問題なく使えそうです。
これを2つ繋げて使ってみることにしました。
日中は、ポータブル電源を使わない暖房器具を用意して、寝る時にポータブル電源で電気毛布という使い方ができます。
しかし、電気毛布を使って寝ても、途中で電源が切れてしまっては、朝方ツライ思いをしちゃいますよね。
Jackeryのポータブル電源400の説明書には、AC出力で
- ノートパソコン(50W)6〜7回
- 32インチのテレビ(60W)で4〜5時間
- 小型ドローンで6~7回
と使用時間や回数が、おおよそで書かれています。
さすがに4〜5時間で使えなくなってしまっては、朝方寒さに耐えられなく目が覚めてしまうかも知れません。
キャンプで使う前に、室内で確認してみました。
室内でポータブル電源で電気毛布を使ってみる
室温10度の部屋で、電気毛布2枚を繋げてみました。
電気毛布は中にすると消費電力は、1枚あたり約18whぐらいのようです。
これでポータブル電源の容量が0%になるまで使ってみると、約3時間10分で終わってしまいました。
思っていた以上早くバッテリーが切れてしまいました。
中モードだと約36度になるようですが、2枚使ってしまうと真夜中に電源が切れてしまう可能性がありますよね。
次に弱モードで試します。
1枚あたり約3whで、表面温度は約20度になるようです。
20度あれば、シュラフの下に敷いておけば、ほんのりと暖かいハズです。
これも室温約10度で試してみると、約8時間10分ぐらい使う事が出来ました。
別の日に、電気毛布1枚を中モードで試してみました。
寒い時なら良かったのですが、気温が上がってきてしまい日中は19度ぐらいになっていました。
その結果は、約13時間でした。
1枚を中モードで使用したら、予想以上に長く使えました。
これだと、真夜中に寒くて目が覚めてしまうこともなさそうですよね。
しかし、電気毛布2枚の時と差がありすぎて実験結果がに不安も残ります。
Jackeryのポータブル電源400の容量は409.5Whです。
僕が買った電気毛布の定格消費電力が55Wなので、単純に計算すると約7.5時間使えそうなんですが、実際はロスなどがあり大体8割程度にるのでさらに短くなるようなんです。
定格消費電力で55Wって、最大値で55Wという事のようなので、実際は強弱のモードで違ってくるようです。
僕には難しいことは良くわかりませんが、室温約10度の部屋で電気毛布2枚を使ったら、弱モードなら約8時間10分、中モードなら3時間10分という結果になりました。
温度的には弱モードで約20度、中モードで約36度ですが、キャンプで使うなら400whのポータブル電源だと、弱モードでなければ朝まで持たなそうです。
バッテリーの容量(Wh)÷電気機器のW数×0.8(ロス分を引く)で、大体の使用時間が分かりますが、強弱モードが切替できる場合は、モードによって時間は変わります。
なので、キャンプで電気毛布を使う場合でも、扇風機を使う場合でも、容量が大きいポータブル電源を選んだ方が、長時間使えるという事です。
ポータブル電源は値段が高いですが、ケチって安い物を買ってしまうと、あまり活躍できないかも知れません。
キャンプ場で使ってみた
3月の冬キャンプにポータブル電源を使ってみました。
友達と2人でキャンプだったので、電気毛布を2枚用意してラグマットの上に敷きました。
その上に寝袋を置いて寝る事にしました。
でも、何故か友達は毛布1枚。
なんて言いながら、就寝しました。
寝た時間は午前1時過ぎで、朝7時に起きる予定です。
弱モードで大丈夫だと思っていましたが、寝始めは少し寒かったです。
なので、少し電気毛布の温度を上げて、弱と中モードの間ぐらい。
起きるまで6時間ぐらいなので、何とか電源が持つことを願いながら寝てしまいました。
寝袋に入っている僕は、途中で少し暑く感じたのを覚えています。
じんわりと背中が汗ばんでました。
でも流石に寝袋から手を出すと冷たくなってしまいます。
ストーブが点いている時には、25度ぐらいでとても暖かかったのですが、消火するとやっぱり室温は下がってしまいます。
多分気温は3〜4度ぐらいで、吐く息は白くなっていました。
背中は温かく、お腹側は少し寒い感じです。
。。。
朝方寒いと思ったら、ポータブル電源が切れていました。
弱モードで8時間ぐらい中モードで3時間だったので、その中間ぐらいを期待していたのですが途中で切れちゃったみたいです。
弱モードでも多分ほんのりと温かいと思いますが、友達は毛布1枚で寒かったようで、いつの間にか強モードに変えてしまっていたようです。
結果、冬のキャンプで使う時は、電気毛布の弱モードでは寒いかも知れません。
しっかりと寝袋を用意しておけば大丈夫だったんじゃないかという意見もありますよね。
確かに、その通りです。
しかし、いつ誰が寝ぼけて温度を上げてしまうという可能性もあります。
400Whぐらいのポータブル電源なら、もしもの場合を考えて電気毛布1枚の方が良いのかも知れません。
1枚なら中モードにしても、もう少し長く使えたし途中で強モードになったとしても、もしかして朝まで持ったかも。。。
なんて、今回はグダグダの結果になってしまいましたが、言えることは外気温が3~4度以下になる冬キャンプでは、毛布1枚では寒いということ(笑)
ちゃんと寝袋をもってれば、弱モードでもほんのりと温かさを感じられます。
Jackery ポータブル電源400 スペック
サイズ | 22.9×13.2×16.6cm |
重量 | 3.4kg |
バッテリー | リチウムイオン409.5Wh(27.9Ah、14.68V) |
出力ポート | USB 5V×2/2.4A DC12V/AC 100V(最大200W) |
入力ポート | 8mm DC/ソーラー充電ポート×1、12V-30V(最大70W) |
まとめ
キャンプにポータブル電源があれば、凄く便利だと思っていました。
しかし、ポータブル電源の使い道を考えたら、冬キャンプなら電気毛布を1~2枚、夏キャンプなら扇風機1台がおすすめです。
今回のキャンプ場でのレビューでは、予想外のことが起こり早めに電源が切れてしまいましたが、それでも有ると無いとでは大分違うと思います。
夏に扇風機を使うことも考えてみたら、大分快適に過ごすことが出来るはずです。
今回使用したJackeryのポータブル電源400では、電気毛布を使用しましたが、それ以外にも使うことができます。
携帯電話やGoProなどのアクションカメラなら35~40回も使えるし、ノートパソコンだって充電できます。
そして、甘党の僕が気になるのはアイスクリームメーカーも気になります。
考えていたよりも、使い道は多くはありませんでしたが、それでもJackeryのポータブル電源400があるだけで今までのキャンプと違ったことが出来そうです。
決して値段は安いわけではありませんが、ポータブル電源をオススメしたいと思います。
しかも、なるべく容量があるものを。
キャンプでのポータブル電源の使い道と発売前のJackeryのポータブル電源400のレビューでした。
Jackery(ジャクリ)は、「グリーンエネルギーをあらゆる⼈に、あらゆる場所で提供する」というビジョンのもと、防災や車中泊、キャンプ、日常節電で役立つ安全で信頼性の高いポータブル電源とソーラーパネル製品をお届けしております。
最大30kWhの超大容量モデルから965gの軽量モデルまで幅広くラインナップしています。
創業して12年間、全世界で販売台数400万台以上業界トップクラスの販売実績を達成でき、長期にわたって幅広いユーザー様に信頼されています。
同じくらいの容量でさらに使いやすいAnyproのポータブル電源をレビューしました。
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