今やキャンプと言えば、ポータブル電源が必要です。
暑い季節や冬のキャンプでも、ポータブル電源があれば快適に過ごす事が出来るんです。
山間部の避暑地とされているキャンプ場でも、ここ数年は酷い暑さ。
暑い都心部を避けて楽しむ為に来たのに、我慢大会になってしまうのは辛いですよね。
以前のキャンプと言えば、手で扇ぐうちわがあれば涼を取ることができました。
しかし現代では、風力が強い扇風機やサーキュレーターで楽して涼みたいですよね。
冬キャンプでは、厚着をして寝袋に包まらなくても、電気毛布があれば何とかなっちゃう。
でも、それらの電化製品を使う為には、電源付きのサイトを予約して取るか、ポータブル電源が必要です。
昨今のキャンプ人気で、冬キャンプでも混雑しているので、その中で電源付きサイトを予約するのは結構大変。
それならどこでも使えるポータブル電源の方が、融通が効いて良くありませんか?
そこで今回は、キャンパーの中で人気が高いJackeryのポータブル電源で扇風機やサーキュレーター、または電気毛布がどのくらいの時間使えるか、容量別に見てみたいと思います。
これで、Jackeryのポータブル電源の中でも、どの容量を買えば良いか分かるはず。
是非参考にしてみて下さい。
こちらの記事は「あっちゃんの時々ソロキャン」で2022.8.12に公開した記事を引っ越しして一部修正したものです。
目次
キャンプにはJackeryのポータブル電源の中でどの容量がおすすめ?
Jackeryのポータブル電源の容量
出典:Jackery
現在、AmazonでJackeryのポータブル電源を見てみると、容量は240・400・708・1000・1500・2000の6種類がラインナップされています。
(容量とは別にProモデル、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用したPlusモデルと機能性が違うモデルもあります)
Jackery240は240Wh、Jackery400は400Wh、Jackery708は708Wh、Jackery1000は1002Wh、Jackery1500は1534.68Wh、Jackery2000Proは2160Whと容量が大きくなるとJackeryの後に来る数値がぴったりではなく、だいたいで表記されるようになります。
出典:Jackery(Jackry240)
この容量の他にはポートの数に違いがあり、例えばJackery240にはUSB-Aの出力ポート2つ・ACコンセント出力1つ・シガーソケット1つですが、Jackery1500になると、USB-A2つ・USB-C1つ・ACコンセント出力3口にシガーソケット1つにとなります。
出典:Jackery (Jackry2000Pro)
さらに大きいJackery2000ProではUSB-Aが2つ、 USB-Cが2つ、ACコンセント出力が3口と変わってきます。
最近のポータブル電源に付いているワイヤレス充電や、DC出力端は付いていません。
確かにDC出力は僕の場合はほとんど使わないし、iPhoneの充電はワイヤレス充電よりもUSB-Cで繋ぐ事の方が多いです。
Jackeryのポータブル電源は、必要最低限の出力ポートを有しているといった感じです。
また各容量別で定格出力に違いがあります。
例えば定格出力が200Wだったら、消費電力が200Wを超えるドライヤーや電気ポットなどは使う事が出来ません。
容量が大きいポータブル電源は、この定格出力も大きくなっているので、使える電化製品の種類も増えてきます。
ただ消費出力が大きいと、その分使用する電力が大きくなるので、バッテリーがどんどん消費されてしまいます。
それを考えるとキャンプでは、消費電力が大きい電化製品を長時間使う事は避けた方が賢明です。
Jackry | 240 | 400 | 708 | 1000 | 1500 | 2000pro |
Wh | 240 | 400 | 708 | 1002 | 1534.68 | 2160 |
USB-A | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
USB-C | - | - | 1 | 2 | 1 | 2 |
ACコンセント | 1 | 1 | 2 | 3 | 3 | 3 |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
定格出力W | 200 | 200 | 500 | 1000 | 1800 | 2200 |
定格出力(瞬間出力) | 400 | 400 | 1000 | 2000 | 3600 | 4400 |
キャンプ使う電化製品の平均的な消費電力
出典:Amazon(コイズミ扇風機ACモーター)
夏休みやお盆には、みんなでキャンプに行きたいと考える人が一気に増えます。
扇風機をポータブル電源に繋いで首振り機能で使ったしても、風が当たらない時には暑くなってしまいます。
常時扇風機の風を浴びたいなら、1人1台のポータブル電源と、扇風機本体が必要です。
1人ソロキャンプなら、購入したポータブル電源1台で何とか1泊2日を過ごせると思いますが、これが人数が増えると困ったもの。
扇風機を1人占めできないし、扇風機の取り合いになってしまうかも。
もし扇風機を独占して使いたいなら、その都度ポータブル電源や電化製品の数も増やさないと対応しきれません。
大容量のポータブル電源があれば、2台とか3台の扇風機を繋げて使えると思うのですが、これも値段が高いのでそう簡単には購入する事が出来ません。
今回は使用する人数の事は深く考えずに、取り敢えずポータブル電源1台に対して1つの電化製品を繋げて使うという、ソロキャンプを想定して考えてみたいと思います。
例えば夏キャンプに使いたい扇風機。一般家庭にある首が長い扇風機で見てみると、1万円以下のHITACHIの ACモーターの物で風量最大で42W。
DCモーターだと消費電力が21W。
他社の物でもACモーターだと35Wぐらいとかなので、大きく見積もって45Wとしておきましょう。
DCモーターはだいたい21Wぐらいの物が多いかなと思います。
出典:Amazon(山善 サーキュレーター)
直線的な強い風が夏キャンプでは涼しいサーキュレーターだと、例えばアイリスオーヤマの物なら38W、山善の3,000円くらいのもので最大で32W、アンド・デコのサーキュレーターは18Wと低くなっていましたが、これも多めに見積もって38Wとしておきます。
最近人気が高まっているポータブル冷蔵庫。このバッテリーを搭載してないタイプで30リットルのものだと消費電力は45W。他のメーカーのものも45Wや60W。
ポータブル冷蔵庫は、見た中で1番消費電力が大きかった60Wとして考えます。
冬になれば、電気毛布が活躍します。
寝る時は電気毛布を強モードにして、敷いても上から掛けても、又はダブルサイズならそこに包まって寝る事でかなり快適でなんです。
例えばコイズミの130×80cmの電気毛布なら、消費電力は40W。
Sugiyamaの140×80cmなら消費電力は55W。
MORITAの190×130cmのダブルサイズある電気毛布なら60W。
出典:Amazon(ライフジョイ 電気毛布)
ライフジョイのふかふかの掛け電気毛布なら80W。
山善のふかふかの掛け電気毛布だと消費電力は50Wなので、ライフジョイの電気毛布が消費電力が高いようです。
平均的には55Wで考えたいところですが、ライフジョイの電気毛布を使った場合も考えたいと思います。
使用時間の算出
ポータブル電源のメーカー各社は、基本的にはポータブル電源の容量に損失分を引いた分で8割の数値を出して、それを使用する電化製品の消費電力で割って何時間使えるか数値を出しています。
基本的に損出が20%なんですが、メーカーによっては15%などで出しているところも中にはあります。
一般的には20%の損失があるとされているので、それで出した数値(使用できる時間)の方がより正しいと思います。
しかし気温などのシュチュエーションによってもだいぶ変わってくるので、その数値や今回出す数値が正しいとは言い切れません。
環境によって前後する事は、理解しておくのが良いでしょう。
扇風機ACモーター(約45W)
出典:Amazon(シャープ 扇風機 ACタイプ)
Jackery240は容量が240Whなので、損失分の20%を引いておき、その数値に今度は扇風機の45Wで割ると何時間使えるかがだいたい分かります。
なので(240×0.8)÷45となり、答えは4.2・・・。
だいたい4時間10分ぐらいの時間使える事になります。
という事は、キャンプに持って行っても、お昼から使って夕方ぐらいには扇風機もポータブル電源も使えなくなってしまう事になります。
昼12時から使い始めて、出来れば就寝中も、そして翌日のチェックアウト時の11時ぐらいまで使いたいので23時間ほど・・・24時間使えれば余裕を持てると考えると、Jackery1500以上(27時間10分ぐらい)のポータブル電源である必要があります。
ただずっと強モードで使うことはないかも知れないし、そもそも扇風機の消費電力は少し多めに見積もっている物です。
出典: Jackery (Jackery1000)
そう考えるとJackery1000(17時間50分ぐらい)辺りでも良いかも知れません。
扇風機も強モードで使い続けると、思っている以上に消費してしまいます。
使い所をよく考えておく必要がありそうです。
扇風機ACモーター(約45W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 4.26 |
Jackery400 | 7.11 |
Jackery708 | 12.58 |
Jackery1000 | 17.81 |
Jackery1500 | 27.28 |
Jackery2000Pro | 38.4 |
扇風機DCモーター(21W)
出典:Amazon(アイリスオーヤマ 扇風機DC)
扇風機でもDCモーターなら、消費電力が抑えられます。
最小の容量のJackery240だと、約9時間10分に届かないぐらい。
Jackery400の400Whなら、15.23時間。
だいたい15時間12分前後の時間、強モードにして使えます。
出典:Jackery(Jackery708)
Jackeryの708なら、DCモーターの扇風機がほぼ27時間強使えるので、この容量があれば安心です。
ソロキャンプなら独占して、ファミキャンなら首振り機能で全体に風が行き渡るようにして使いたいですよね。
扇風機DCモーター(約21W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 9.14 |
Jackery400 | 15.23 |
Jackery708 | 26.97 |
Jackery1000 | 38.17 |
Jackery1500 | 58.46 |
Jackery2000Pro | 82.28 |
サーキュレーター(38W)
出典:Amazon(モダンデコ サーキュレーター)
僕はキャンプでは扇風機を使うよりも、直線的で強い風くるサーキュレーターを使うことが多いです。
小型の扇風機と、サーキュレーターの組み合わせで、ソロキャンプで使っています。
ちょっと多めに見積もったサーキュレーターの消費電力は、約38W。
一番容量が少ないJackery240だと、約5時間程度。これだと、夕方には使えなくなってしまいます。
サーキュレーターも扇風機と同じく、夜も使えてさらに翌日まで使いたいので、できれば24時間ぐらい。
出典:Jackery(Jackery1500)
そう考えると、Jackery1000の21.09時間、またはJackery1500の32.30時間は欲しいところ。
でも、この辺りの容量はちょっと値段が高い。
常に強モードで使うことはないと考えて、Jackery708辺りにしておくのが良いのかも知れません。
サーキュレーター(約38W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 5.05 |
Jackery400 | 8.42 |
Jackery708 | 14.90 |
Jackery1000 | 21.09 |
Jackery1500 | 32.30 |
Jackery2000Pro | 45.47 |
ポータブル冷蔵庫(60W)
出典:Amazon(Bonarca ポータブル冷蔵庫45W)
ポータブル冷蔵庫があれば、いつでも冷たいドリンクを飲めるし、冷凍庫が使えればアイスクリームを食べることができます。
もちろん食材も保冷しておけるので、痛むような事は防げるはず。
昨今人気のポータブル冷蔵庫は、どのくらいの容量のポータブル電源があれば良いのでしょうか?
容量の少ないJackery240だと、約3.2時間。
これだとキャンプ場についてテントを設営して、ちょっとのんびりしたらもう使えません。
バッテリーを内蔵していないポータブル電源は、キャンプ場まで行く移動時、ポータブル電源から電力を取らずに車のシガーソケットから電力を取れます。
もしかしたら中にはシガーソケットから給電する事が出来ない物もあるかも知れませんが、ほとんどの機種ではキャンプ場に着いてポータブル電源に接続してから時間の計測で良いと思います。
Jackery400だと、12時のチェックインから考えると夕方17時20分ぐらいまで。
これだと夕飯の準備の時にはバッテリーが切れている事になるので、できればもう1つ容量が大きいJackery708(9.4時間)が良さそうです。
朝まで使いたいなら、Jackery1500で20時間以上使って朝8時過ぎなので、このぐらいの容量が必要になります。
見た中で1番消費電力が大きな60Wで計算したので、45Wのポータブル冷蔵庫ならもう少し使える時間が伸びます。
ポータブル冷蔵庫(約60W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 3.2 |
Jackery400 | 5.33 |
Jackery708 | 9.44 |
Jackery1000 | 13.36 |
Jackery1500 | 20.46 |
Jackery2000Pro | 28.8 |
電気毛布(55W)
出典:Amazon(コイズミ 電気毛布40W)
寒い冬キャンプでは、電気毛布を強モードで使わないと寒くて見が覚めてしまいます。
いくら弱モードが消費電力が低いからといって、それを参考にしてしまうと失敗してしまう事になります。
平均的には55Wとしたので、それで当てはめてみるとJackery240では、3.49時間。だいたい3時間30分弱、これでは真夜中に寒くて目が覚めてしまう事になります。
22時に就寝したとして朝6時に起床する予定だとすると、最低でも8時間使える必要があります。
Jackery708なら10.29時間使えるので、電気毛布を使うならこの容量以上が良さそうです。
電気毛布(約55W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 3.49 |
Jackery400 | 5.81 |
Jackery708 | 10.29 |
Jackery1000 | 14.57 |
Jackery1500 | 22.32 |
Jackery2000Pro | 31.41 |
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ライフジョイのふかふか掛け電気毛布(80W)
出典:Amazon
ライフジョイのふかふかの掛け電気毛布は、他の電気毛布よりも消費電力が高かったです。
僕は電気毛布を敷いて使っていますが、このようなふかふかのタイプなら掛けて使いたいですよね。
80Wもあるので、どれも使える時間は短くなりそうです。
Jackery240だと2.4時間なので、これでは全く使えません。
最低8時間使うとなると、Jackery1000の約10.02時間。
ふかふかの掛け電気毛布は、ライフジョイ以外だったら消費電力がもっと低い物があります。
キャンプでポータブル電源から給電する場合には、なるべく消費電力の低い電化製品を選んだ方が良いと思います。
ライフジョイのふかふか掛け電気毛布(約80W)で使った場合
商品名 | 使用時間(時間) |
Jackery240 | 2.4 |
Jackery400 | 4 |
Jackery708 | 7.08 |
Jackery1000 | 10.02 |
Jackery1500 | 15.34 |
Jackery2000Pro | 21.6 |
まとめ
キャンプで使うポータブル電源と言っても、現在ではかなりのメーカーやブランドと容量が多種多様にあって、選ぶのに悩んでしまいますよね。
今回はその中でもキャンパーさんに人気が高いJackeryのポータブル電源に的を絞ってみてみました。
ポータブル電源の購入する時は、まずは何を目的に使うか考える必要があります。
使いたい電化製品でも、なるべく消費電力が低い物を選び購入するのがポータブル電源を長時間使うコツです。
その上で、その電化製品がどのくらいの時間使う必要があるのか、どのくらいの時間バッテリーが持ってくれなきゃ困るのかを考えましょう。
ポータブル電源は、容量が大きくなればなるほど値段が高くなります。
その為、予算オーバーになってしまう事も考えられます。
時には時間に妥協し、時には用途に妥協するなども必要になってくると思います。
その中で、最適な容量のポータブル電源を選びましょう。
Jackeryのポータブル電源なら、JVCケンウッドと戦略的パートナーだし、色々な企業が採用しているバッテリーを使っているので安心です。
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