一度キャンプにポータブル電源を導入してしまうと、もうその便利さから離れることができません。
気温が低い季節には電気毛布の電源に、汗をかくような暑い日には扇風機の電源として使えば、わざわざ電源サイトを予約しなくても好きなキャンプ場に行くことができるんです。
また、キャンプ場で映画を見たりしたいと思っても、値段が高いモバイルプロジェクターを購入しなくても据え置きの安いプロジェクターが使えたりします。
モバイルプロジェクターがあれば、快適なキャンプ生活を送れるようになるんです。
そこで今回のキャンプも、Anyproのポータブル電源を持って行ってきました。
Anyproのポータブル電源は、120000mAh/444Whの大容量なので、1泊2日のキャンプなら充分活躍するはずです。
以前レビューしたJackeryのポータブル電源400は、容量が112200mAh/400Whでした。
今回キャンプに持って行ったAnyproのポータブル電源とほぼ同じ容量です。
しかし、容量はほぼ同じでも機能性や使い勝手に違いがあったんです。
今回は、Anyproのポータブル電源をレビューしつつ、Jackeryのポータブル電源400と比較したいと思います。
目次
Anypro ポータブル電源をレビュー!
Anypro ポータブル電源とは
Anyproのポータブル電源は、容量が120000mAh/444Whと大容量です。
しかし今の時代、もっと容量が多いものも多数販売されているので、そこまで大容量という印象は正直ありませんよね。
でも現実的にポータブル電源を購入しようかなと思ったら、7万円や8万円、増しては10万円もするものにはなかなか手が出しづらいというのもあると思います。
ポータブル電源と一括で言っても、やはり容量の差が大きいと思います。
容量が大きいほうが良いのは決まってますが、電力は目に見えないので何かもったいないような気がしちゃったりしますよね。
同じ高い金額を出すのなら、おしゃれでカッコいいテントを買った方が見た目もよく所有欲も満たしてくれるので、どうしてもそっちの方に気持ちが傾いてしまうと思うんです。
そう考えると、やっぱり安い物にしようかなと思うんですが、安すぎて容量が小さいとキャンプに持って行っても全く使えなかったなんてこともあると思います。
それなら、何とか頑張ってみて3万円から5万円ぐらいの価格帯で探してみると、1泊2日のキャンプで何とか使えそうなポータブル電源が購入できそうなんです。
その価格帯にあるのがAnyproのポータブル電源です。
容量が120000mAh/444Whとあり、AC出力とUSB出力、TypeC出力もDC出力も、さらにはシガーソケット出力も出来るようになっているんです。
これだけの出力に対応していれば、キャンプに持っていっても、または防災用としても活躍するはずです。
Anyproのポータブル電源とJackeryのポータブル電源400の違い
容量
出典:Amazon
Anyproのポータブル電源は容量が120000mAh/444Wh、Jackeryのポータブル電源400は容量が112200mAh/400Whと、数値だけ見るとほぼ同じぐらいに見えます。
それぞれポータブル電源を満充電したらどのくらい使えるか説明書きがあって、Anyproのポータブル電源ではデジカメが約51回、電気毛布が約7.5時間、スマホが約25.5回、ミニ冷蔵庫が約7.5時と記載されています。
Jackeryのポータブル電源400で見てみると、一眼レフカメラが約19回、電気毛布が約6時間、スマートフォンが42回となっていました。
デジカメと一眼レフカメラと似たような物でも回数が全く違っているし、スマホに関しては約25.5回と42回と大きく差がありますが、Jackeryのポータブル電源400がデバイスの消費電力をいくつで計算しているかわからないので、これだけでは比較しにくいです。
ただ、Jackeryのポータブル電源400で1泊2日のキャンプでも使えたので、Anyproのポータブル電源も大丈夫なんじゃないかなと思っています。
ちなみにAnyproのポータブル電源で電気毛布が約7.5時間となっていますが、消費電力を50Wで計算しているうようです。
僕が使っているSugiyamaの電気毛布は、強で約31Whとなっているので約12時間使える計算になります。(定格消費電力は55W)
実際に室内(最高気温19度ぐらい)で、電気毛布を強にしておくと、だいたい12時間ぐらい使えました。
値段
同じような価格帯にある2機種ですが、値段に差が少しありました。
現在、Jackeryのポータブル電源400はAmazonで44,500円(税込)で販売されています。
Jackeryのポータブル電源400より少し容量が大きいAnyproのポータブル電源だと、33,600円(税込)となっています。
さらには期限は不明ですが、2,000円引きのクーポンも用意されているので、お得感はAnyproのポータブル電源の方があると思います。
定格出力
使用できるデバイスの最大電力にも違いがあります。
Jackeryのポータブル電源400では定格出力が200Wとなっていましたが、Anyproのポータブル電源では500Wとなっています。
Jackeryのポータブル電源400では、200Wを超える機器の使用はできませんでした。
Anyproのポータブル電源ではそれが500Wまでとなっているので、使用できる機器の幅が広がると思います。
例えば、小型のセラミックファンヒーターで弱モードが300W、強モードが500Wという消費電力の物を持っているのですが、それをJackeryのポータブル電源400で使うと、スイッチを入れて30秒ぐらいは使えるんですがすぐに200Wを超えてしまうので、ポータブル電源から電力の供給が止まりセラミックファンヒーターも停止してしまうんです。
せっかくキャンプに持って行っても使えなかったということが以前ありました。
しかしAnyproのポータブル電源ではセラミックファンヒーターの弱モードなら使えます。
ホットカーペットだと、1畳用で200WあるのでJackeryのポータブル電源400では使えず、Anyproのポータブル電源では使えます。
2畳用になっちゃうと約500Wになっちゃうので、Anyproのポータブル電源でも使えるか分かりません。
炊飯器の3合炊だと約400Wなので、Jackeryのポータブル電源400では使えないけど、Anyproのポータブル電源では使えるという感じになります。
これを比べると、やっぱり定格出力置が高いAnyproのポータブル電源の方が色々な機器に対応できるので、使い勝手が良さそうですよね。
LEDライト
これはポータブル電源の性能とは関係ないかも知れませんが、Anyproのポータブル電源にはLEDライトが2つ付いています。
キャンプにポータブル電源を使う方は、もちろん別途LEDライトやLEDランタン等を持って行くと思います。
なので、ポータブル電源にはLEDライトが付いていても、あまり意味がないかも知れません。
僕も実際、先日Anyproのポータブル電源をキャンプで使ってきましが、LEDライトを点灯させるのを忘れてしまいました。
ただ災害時などでは、直ぐにLEDライトやLEDランタンを見つけられないという事態もあり得ます。
そんな時に、ポータブル電源にはLEDライトがついていれば、役に立つと思います。
出力ポート
出典:Amazon
Jackeryのポータブル電源400には出力ポートとして、USB出力ポートが2つ、AC出力ポートとDC出力ポートがそれぞれ1個ずつ、そしてシガーソケット出力の合わせて5つの出力ポートがあります。
一方Anyproのポータブル電源には、USB出力ポートが3つ、AC出力ポートが2つ、DC出力ポートが4つ、Type-C出力ポートが1つの合計で10個の出力ポートがあるんです。
同時に複数の機器へ出力するということは稀かも知れませんが、これだけの数があるといざという時に便利だと思います。
しかもUSB出力ポートの1つはQC3.0テクノロジーに対応しているので、急速充電が出来るという点も魅力的です。
液晶
Jackeryのポータブル電源400の液晶画面には、バッテリーの残容量の表示が数字とメモリで表示され、さらに出力している機器の消費電力も数値で分かるようになっています。
これが、現在どのくらい電力を使っているか分かるのでとても便利なんです。
一方、Anyproのポータブル電源の液晶画面では、バッテリー残容量はメモリで表示されていて、そこに20%、60%、100%など決まった数値が記載されているだけなので、細かな数値までは把握することができません。
バッテリー残容量以外には、使用している出力ポートのアイコン、LEDライトを使用していればそのアイコン等が表示されるようになっています。
その為、Jackeryのように、出力している機器の消費電力は数値として把握はできません。
なんて、消費電力が表示されないので、使用中はバッテリー残容量ぐらいしか確認することはないと思います。
サイズ
機能性を比較してきたので、念の為サイズも比べておきたいと思います。
Anyproのポータブル電源のサイズは29×12×20(h)cmとなっていて、重量は4.5kgです。
Jackeryのポータブル電源400は、23×13.5×16(h)cmで重量が4.1kgなので、正面から見た時はAnyproのポータブル電源が幅が広く高さもあるように見えます。
Anyproのポータブル電源は、ハンドルがJackeryのポータブル電源400のように後ろ側に倒して収納することはできません。
ハンドルを持ち上げると少し引き出されますが、基本的にはハンドルは見えたままになっています。
その部分まで高さに含めているので、Jackeryと4cmの差があります。
ハンドルを除いた本体部分を測ってみると高さが約16cmだったので、ほぼ同じぐらいの高さです。
奥行きはJackeryのポータブル電源400の方があるので、上から見るとAnyproのポータブル電源の形が細長いのがよく分かります。
微妙に違うサイズですが、持ち運ぶ際にはあまり大差はなく感じました。
ただ、車に積載する時には上部が平らなJackeryのポータブル電源400の上には荷物を載せることができますが、Anyproのポータブル電源の上部は不安定なので荷物を重ねておくことはできませんでした。
Anyproのポータブル電源のキャンプ場での使用感をレビュー
4月のソロキャンプでしたが、この日は気温が低く、日中の気温が9度ほどで最低気温で4度にもなった日でめちゃちゃ寒かったんです。
元々就寝時にAnyproのポータブル電源を電気毛布を接続して使う予定でしたが、昼間の寒さに耐えきれなくなってきました。
Anyproのポータブル電源のバッテリーが持続するのか考えてみると、家でsugiyamaの電気毛布を強モードで使った時は約12時間使用できたので、キャンプ中の睡眠時間として6〜7時間ぐらい電気毛布が使えれば良く、Anyproのポータブル電源のバッテリー残量を50〜60%残しておけば夜に使う電気毛布の分を確保できるんじゃないかと算段してみました。
念の為に持ってきたセラミックファンヒーターを使っても大丈夫だという結論にいたり、早速AC出力ポートに接続して電源をいれました。
ちなみにAnyproのポータブル電源は、使用するポートにあるボタンを押すことで通電するようになっていていました。
USBポートならその横のボタンをポンっと押す、DC出力ポートでもその横のボタンをポンっと押す感じです。
しかしAC出力ポートでは、3秒間長押しすることで使えるようになります。
説明書を読んでなかったので、最初はポンっと押しても反応しないので初期不良じゃないかと焦ってしまいました(笑)
セラミックファンヒーターは弱モードでも、手足を温めるのには充分でした。
まだまだ行けるんじゃないかなと、ミラーレスカメラのバッテリーも同時に充電しはじめちゃいました。
しかし、幸せだったのもつかの間、液晶画面に表示されている残容量が80%になっているのに気がついたんです。
この間10分も無かったと思います。
セラミックファンヒーターの消費が激しいのか、またはミラーレスカメラのバッテリーも同時に充電し始めたのが原因か分かりませんが、バッテリーの減りが早く感じました。
それでも、残容量が60%までは使えるとしばらく使っていたんですが、それも20〜30分ぐらいで消費してしまったんです。
60%は取っておかなくては、就寝時の電気毛布がつかえなくなっちゃいます。
一旦、ここでセラミックファンヒーターを使うのはお終いにしておくことになってしまいました。
この日、Jackeryのポータブル電源400も持ってきていたのでセラミックファンヒーターをそちらに繋いでみましたが、弱モードで300Wも消費電力があるので、定格出力が200WのJackeryでは電源が入っては落ち入っては落ちを繰り返して全く使えませんでした。
上記の写真は、電源が切れる瞬間を撮影したもので、液晶にセラミックファンヒーターの消費電力が265Wと表示されています。(実際はもう少し上がりました)
深夜0時半頃、やっと眠気が襲ってきて寝ることにしました。
その時に電気毛布のコンセントをAnyproのポータブル電源に接続し、モードを強にして置きました。
家で計測した時は強モードで約12時間使えたので、残量が60%もあれば7時間ぐらいは使えるんじゃないかという見込みです。
しかし、朝方5時頃。
電気毛布の電源が切れていて、寒くて目が覚めてしまったんです。
※寝ボケながら撮影したのでブレブレです
Anyproのポータブル電源の液晶画面を見ると、メモリが無くなっていました。
予定では、もう2時間ぐらい使えるはずだったんですが、これは想定外でした。
急遽、Jackeryのポータブル電源400に接続し直して対応しましたが、あやうく凍えてしまうところだったかも知れません。
とは言っても、これから30分もしないうちに、周囲から会話や笑い声がしてきて目がしっかりと覚めてしまったんですけど・・・。
ポータブル電源は寒さに弱い?
家で計測した時は、電気毛布の強モード(31Wh)で約12時間使う事ができたのに、キャンプ場では思いの外早くバッテリーを消費してしまったように感じました。
気になって調べてみると、ポータブル電源(リチウムイオン電池)は低温下の環境では、バッテリーの消費が激しくなってしまうようなんです。
なので、寒い時期のキャンプで暖房器具を使う為にポータブル電源を持ち込んでも、カタログスペック通りの性能は発揮できないということらいです。
そう考えると、家で計測した時は約12時間持続したのに、キャンプ場では短く感じたのも納得がいきます。
だって、4月だというのにテントの中でも息が白くなってしまうほど寒かったんです。
寒いから電気毛布を使う、でも寒いからポータブル電源の電力の消費が早い、結果バッテリーが無くなって電気毛布の電源が切れるから寒いという変な流れになってしまっていたんです。
その対策は、やっぱり気温が高いところでポータブル電源を使うことしかないのかも知れません。
もう10度気温が高ければ、カタログスペック通りの時間で使えたのかも知れないと考えると、どうにかしてポータブル電源を温めておけばもしかしたら希望通りの時間使えたんじゃないかなと思うんです。
他のキャンプパーさんのブログなどを参考にさせてもらうと、保冷バッグにポータブル電源とカイロを入れることで、バッテリーの消費を抑えることができたとありました。
確かに、簡単にポータブル電源を温める方法として良さそうです。
しかも、検証してしっかりと結果がでていたので、お手本にさせてもらいたい対策だと思いました。
もし、気温が低い季節にポータブル電源を使って電力の消費が早いと感じたら、この方法を参考にさせていただくのが良さそうです。
Anyproのポータブル電源 スペック
サイズ | 29×12×20(h)cm |
重量 | 4.5kg |
電池容量 | 120000mAh/444Wh |
出力ポート | USB出力ポート×3、AC出力ポート×2、DC出力ポート×4、Type-C出力ポート×1 |
定格出力 | 500W |
まとめ
Anyproのポータブル電源をキャンプ場で使ってみました。
今回のレビューでは、思いの外バッテリーの減りが早く感じましたが、それはリチウムイオン電池が寒さに弱いことが原因でした。
それは、リチウムイオン電池を使うポータブルバッテリーなら全てに起こりうることだと思うので、対策はしておきたいですよね。
容量がほぼ同じJackeryのポータブル電源400と比較すると、Anyproのポータブル電源は定格出力が500Wと高いので、Jackery以上に使える機器が増えるというのがメリットだと感じました。
Jackeryのポータブル電源400では使えなかったセラミックファンヒーターも、弱モードならAnyproのポータブル電源の定格出力内に収まるので使うことができました。
これは、使う暖房器具の選択肢が増えることに繋がるので、とても助かります。
またAnyproのポータブル電源は出力ポートの数も10個と多く、様々なシチュエーションに対応しやすいと思います。
さらに容量がほぼ同じなのに、値段が1万円程安いというのが、最も番魅力的なことかも知れません。
Anyproのポータブル電源とJackeryのポータブル電源400を比較しつつのレビューでしたが、Anyproのポータブル電源は多くの場面で使いやすくなっていると感じました。
ただ僕的には、液晶画面の残バッテリーの数値化と消費電力の表示が無かったことが少し残念でした。
コレが改善されたら、低価格なポータブル電源の中でもかなり使える機種になるんじゃないかなと思います。
Anypro様から、2000円の割引コードを頂いております
お買い上げいただく際、コードを貼り付けることで、2000円OFFとなります。
2000円割引コード:5EJ2FIYC
販売店:heviansjp
有効期間:2020/04/30 まで 有効です。
今回比較したJackeryのポータブル電源400のレビューはこちら。
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