キャンプの寝床の作り方を、友人に教わったのはかれこれ27年前。
本栖湖畔の浩庵キャンプ場に誘ってもらい、全て友達のキャンプ道具でキャンプをしました。
車へのキャンプ道具の積み込み、テントの設営、スクリーンタープの設営、または寝床の設置など、キャンプに詳しかった友人の指示通りに動き回ります。
当時はキャンプに今程のめり込んでいなかったので、サイトの設営は単なる作業としか思えませんでした。
なので、ただただ大変。すぐに休憩したくなっちゃうんです。
その当時、テントやタープの設営が終わったら、すぐにテント内に寝床を作る作業をしました。
インフレーターマットではなく、4つ折りにできるコールマンのダークグリーンのマット。その下に銀マットを敷いておくという作り方でした。
今のように、インフレーターマットが膨らむのを待つ必要はなく、ただ広げれば良かったんです。
しかしマットの厚みは約2cm程。現在のように分厚いマットはなく、ゴツゴツした石の凹凸を背中に感じながら寝ていました。
あれから十数年経ち、自ら道具を用意して自分主導で色々と設置すると、当時は分からなかった事がたくさん見えてきました。
特に本格的にファミキャンを始めた時には、分からない事だらけ。
現在は、あれこれ考えたりしながらノウハウを蓄積できているはずです。
今回は、キャンプでの快適な寝床作りのポイントとコツを紹介したいと思います。
これを参考にしていただければ、夜中に目が覚めることも、寝不足も軽減できるはずです。
目次
キャンプの寝床の作り方〜キャンプ前に確認するポイント〜
寝袋は本当に必要?購入前に確認しよう
夏休みやお盆休みなど、夏真っ只中の時期、キャンプではハイシーズンと呼ばれる時にキャンプに行くのなら、寝袋は使わない事が多いかも知れません。
しかし春先、または秋口、さらには気温がグッと下がる冬になると寝袋を使う事が当たり前になりますよね。
夏にしかキャンプに行かない人は寝袋を持ってなくて、タオルケットで代用しているという方も多いと思います。
そんな方でもキャンプに行く前に、まず寝袋をどうしようかなと1度は考えたと思います。
高い寝袋をなるべく購入せずに、何とか過ごす事が出来れば御の字。夏だったら、タオルケットでも大丈夫という結論に至って買わなかったという人もいます。
しかし取り敢えず値段の安い寝袋を通販サイトなどで購入しちゃだたりすると、それが夏だから暑すぎて寝ている途中に剥いでしまったり、またはただの敷物のように敷いて使っただけなんて経験をする人もいると思います。
まずは、いつキャンプに行くのか、キャンプ場の夜の気温などを確認したり、色々な方のブログを読んだりして、本当に寝袋が必要か考える事が重要です。
年に一回の夏休みのキャンプ。こんな場合は、あえて寝袋を揃えなくても良いと思うんです。
しかもそうやって1回寝袋を買ってしまうと、今度は寒い時期の為の厚手の寝袋を購入する事を躊躇してしまったりすると思うんです。
寝袋を使う時期などを考慮して、まずは寝袋が必要なのか、そしてどのくらいの温かさの寝袋を用意すればいいか考えておきましょう。
使用限界温度
寝袋には快適使用温度と使用限界温度の2つの温度が記載されている事があります。
メーカーによっても、記載があったりなかったり、記載されている言葉が違ったりします。
例えばナンガでは、快適使用温度/下限温度と記されています。
もしその記載があれば、それを基準に寝袋を購入しましょう。
出来れば快適使用温度の目安にしておくと、寒くて辛いなんて事は防げると思います。
使用限界温度は、8時間睡眠出来る限界の温度となっています。それを下回る温度では、寒すぎて寝る事はできないので、使いたい時期の気温をしっかりと確認しておきましょう。
ただ寝袋には、その使用快適温度や使用限界温度がそれぞれ決められていて、その種類も豊富にあります。
メーカーによっては成人男性なのか、成人女性なのかでも差があったりするので、ちゃんと確認しておくことが必要です。
季節毎に寝袋を用意する事は大変なので、1つしか購入出来ない場合は、使用すると想定される1番寒い季節に合わせて購入するのがポイント。
少し暑い時にはジッパーを開けたり、着ている物を薄手の物に着替えたりと、温度調整が可能だからです。
マットは厚みのあるものを
インナーテントでもコットでも、インフレーターマットがあれば快適に寝ることができます。
特に地面に近いインナーテントで寝る場合には、地面の凹凸がダイレクトに背中に伝わってきてしまいます。
今までの経験からすると、厚さが2〜3cmのマットでは、大きな石や地面の凹凸、または木の根っこなどが背中に当たって痛みを感じてしまいます。
出来れば最低5cmの厚みと以前から提唱しているのですが、最近では8cmや10cmの厚みのものが売られているので、快眠したいなら10cm前後の厚みのインフレーターマットがおすすめです。
ファミキャンや複数人のキャンプでは、インフレーターマットを人数分用意する必要がありますよね。
インフレーターマットは、同ブランドのもの同士で連結できる物がおすすめです。
マットの上を歩いたり、または就寝中にマットの間に隙間が出来てしまうと、そこに体がハマってしまう事もたまにあります。
それを防ぐためには連結できる物、もしくはダブルサイズの物になってしまいます。
ダブルサイズならそもそも隙間は出来ることはありませんが、空気を抜いて折り畳んだ状態でもサイズが大きいので、収納や持ち運びにちょっと苦労が必要になります。
しかし人数分のインフレーターマットを揃えてもダブルサイズを揃えても、どっちにしても積載サイズは大きく取る必要があるので、複数人のキャンプでは諦める必要があります。
将来的にファミキャンからソロキャンプに移行したいと考えているパパさんは、シングルサイズを複数揃えておくのがポイントです。
シングルサイズを持っていれば、ソロキャンプができますもんね。
キャンプの寝床の作り方の手順〜キャンプ場に着いてからするポイントとコツ〜
設置場所を決めてならしておこう
キャンプ場に着いてテントを設営する前にやっておきたいポイントの1つは、寝床になるであろう場所を決めて、必要であれば平にならす事。
インナーテントを設営する場所辺りに、もしくはテント全体を設営する場所の地面に、大きな石や木の根っこがないか確認します。
木の根や動かせないような大きな石がある場所には、そもそもテントを設営しないとは思いますが、それでもテントの設営する場所が限られていた場合には、なるべく障害物がない場所を選ぶようにするのがポイント。
地面に水溜りの跡のような凹み、そもそも湖畔や林間などの傾斜がある場所では傾斜は大敵です。
水溜りの跡のような凹みがあった場合なら、そこを避ける事で対策ができます。
しかし地形的に坂になっている場所では傾斜をなくす事は出来ないので、この場合は寝床の向き、頭がくる方向を考えておきましょう。
出来れば、坂の上側に頭、坂の下側に足がくるように寝床を考えるのがコツ。
傾斜に対して平行になるように寝てしまうと、寝ている間に坂の下に転がったり滑ってしまいます。
複数人で寝ていると、1番下側になっている人は、押し潰されてしまう事もあるんです(笑)
頭を坂の下側にすれば、血が昇ってしまうので体にも良くありません。
寝床を作る場所を決めた後は、その場にある小石やゴミなどを取り除いておきます。
砂利のサイトなら仕方ありませんが、芝や土のサイトなら目に止まる小石を取り除いておく事で、就寝時のストレスの原因を排除しておけます。
ここで、この作業を省いちゃうと、寝ている時に気になってしまうなんて事も起こりえちゃうので、小石を取り除く作業は重要なポイントなのでしっかりやっておきましょう。
インフレーターマットと寝袋を広げておくのがポイント
テントの設営が済んだら、ちょっと体力を使ってしまっているので、チェアに腰掛けてのんびりとしたいですよね。
しかしその前に、インフレーターマットの栓を開けておきましょう。
周囲が暗くなったり、または寝る直前にマットや寝袋の準備をする事になると、暗くてやりにくかったり、すぐに寝転がりたくても膨らむまで時間がかかり待つことになってしまいます。
なので出来れば、テントの設営後にインフレーターマットの栓を開けておく。これこそがポイントの1つ。
そうすれば1時間程休憩したり、他の事をやっている間に勝手に膨らんでいるはず。
厚みのあるインフレーターマットなら、尚更時間がかかってしまうので、早めに膨らませる準備をしておきましょう。
インフレーターマットは、最終的に手動で空気を入れてパンパンにします。それも開栓してから時間が経っていた方がより空気が入っているので、手動で空気を入れる作業も楽になります。
インフレーターマットに空気を入れ終わったら、ついでに寝袋(シェラフ)も広げておきましょう。
シェラフもダウンでも化織の物でも、ある程度空気を抜いた状態で収納してあるので、広げておけば自然に膨らんで保温性を高めれるようになります。
夏は、タオルケットという場合にはもちろん必要ありませんが、寒い時期には空気を含ませるのも大切なポイントになるんです。
寝床のレイアウトのコツ
インフレーターマットと寝袋(シェラフ)に空気を入れ終わったら、暗くなる前に荷物など必要な物を運び入れてしまいましょう。
その時、着替えなどの荷物を足元に置くのか、頭側に置くのか、メガネはどこに置いて寝るとかをある程度決めておくと後々助かります。
また大きなポータブル電源をインナーテント内に置く場合も、使用する電化製品などのコードの長さなど考慮する必要があります。
レイアウトのコツは、寝袋に入った状態で、手が届く位置に荷物をおくこと。
夜中に寒かったりなど、荷物を漁る必要がある時に、なるべく寝袋からでないで済ませることができれば体温も下がりません。
また、頭の左右や上に荷物を置くことで、かすかに吹き込む冷気や外気の冷たさを遮断することができます。
荷物が壁となってくれるので、冷気が直接顔などに触れることを防いでくれるんです。
後はLEDランタンも設置しておくのですが、この時に注意点があります。
天井にフックがある場合には、LEDランタンを吊るすようにしておきますが、夕方薄暗くなってきてからだとこの取り付けも手元が暗くてやりにくいし、もし荷物を取り出したくなった時も手間取ってしまいます。
なので、LEDランタンの設置も荷物を運び入れる時に同時に済ませてしまいましょう。
ただ撤収時には、吊るしたLEDランタンを収納する事はしっかりと覚えておく必要があります。
僕は、LEDランタンをインナーテントに吊るしたままテントを畳んでしまった事が何度もあります。
次のキャンプで気がついた時には、バッテリーが切れている事も多いので、撤収時には忘れずに片付けるようにしましょう。
思っていたよりも寒い時には
夏はタオルケット1枚で寝る事ができても、少し気温が下がった秋口になると、夜から朝にかけて思っていた以上に寒くなる事があります。
持っていった寝袋では、寒くて寝られないという事もあります。
そんな時には、厚手の暖パンツやダウンパンツ、スウェットなどの重ねて着られる物を用意しておくと良いと思います。
上着にパーカーを用意しておくと、フードを被る事で耳や頭まで防寒出来るので特におすすめです。
事前に予測できているのなら、暖房アイテムを持って行く事で寒さに対応する事ができます。
例えば、足元に湯たんぽやカイロを忍ばせておくこと。これならお金をあまりかけずに温まる事ができるのでおすすめです。
ただこの場合には、低温火傷に気をつける必要があります。
また湯たんぽの素材によっては、朝方に湯温が下がった時に、周囲の素材が冷たくなってしまう恐れもあります。
金属製の素材の物は、使用時間を気にして使いましょう。
その他には、インナーシェラフもおすすめです。
寝袋の中にもう1枚寝袋を入れるような使い方をします。あまり厚みがない素材なので、寝袋の中に入れても大丈夫。ちょっとは動きにくくなりますが、温かさは高まります。
もしポータブル電源を用意出来る場合には、電気毛布が使えます。1人1枚のシングルサイズの電気毛布を敷いておくだけで、冬でも温かくして寝ることができます。
この時は湯たんぽやカイロ、またはインナーシェラフを使わなくても十分に温まります。
コツとしては、ダブルサイズの電気毛布を使うこと。ダブルサイズなら、寝袋を包むように使えるので、下からも上からも温められるんです。
ただポータブル電源の使用電力量と容量も、電気毛布を6時間〜7時間使える物である必要があります。
電気毛布の消費電力は35〜55W程が一般的ですが、強モードで使った時が約55Wとするのなら容量は500whは欲しいところです。
消費電力はAC出力で200Wに対応していれば大丈夫です。
これが人数分必要になるとすると、500whの容量のポータブル電源では強モードで使うと、使用できる時間が半減しちゃうので、夜中に寒くて目が覚めることになりかねません。
その場合には、モードを弱めて消費電料を低く抑える事が必須となります。
秋を迎えた頃だと、キャンプでは強モードに近い温かさが必要になるので、この場合は容量の大きなポータブル電源か複数のポータブル電源を必要となります。
ちなみに電気カーペットだと2畳用で約500Wと消費電力が大きいので、ポータブル電源で使う事は現実的ではありません。
寝る前に空気の温度の調節
暑の暑い季節、インナーテントが閉めっぱなしのフルクローズの状態になっていたら、寝る時には寝床のには暑い空気が残ったままになっています。
インフレーターマットを用意すると同時に、メッシュにして空気の循環ができるようにしておきましょう。
もちろん虫が多い夏は、全開ではなくメッシュにしておき、虫の侵入を防いでおきます。
冬ならテント内が暖められている事が多いですよね。
自己責任で使った暖房機器により、暖かい空気が充満しているので、インナーテント内にもその暖かさを満たしておくのがコツです。
暖房機器を消火してから寝る事になるのですが、消火してからしばらく経つとすぐにテント内も冷えてきてしまいます。
その前に、寝袋に入り込んで就寝の準備をしておきましょう。
決してインナーテント内に、ガスや火を使う暖房機器は持ち込まない事。
狭いインナーテント内での使用は、火事の原因にもなるし一酸化炭素中毒になってしまう可能性もあります。
まとめ
キャンプでの寝床の作り方って、慣れていないとどうしていいか分からない事がありますよね。
寝床と言っても、キャンプのスタイルが沢山あるように、寝床のスタイルやパターンも複数存在しています。
今回紹介したのは、あくまで一例ですが、僕の実体験を含めた内容になっています。
キャンパーさんによってそれぞれのやり方、教えてくれる友達のやり方など多少の違いはありますが、どれも参考になると思います。
まずは寝床の設営場所を考え、快適に寝ることができるスペース作りから始めましょう。
マットや暖房機器などはお金がかかるので、徐々に買い揃えてパワーアップして行くのがおすすめです。
これで、キャンプで快眠出来る様になるはずです。
是非、快眠出来る寝床作りの参考にしてください。
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