キャンプの虫除け対策といえば、蚊やブヨ、ムカデなどなど。
そして夏となれば、大型のアブやハチなどの怖い虫も寄ってきます。
さらに、ハチの活動期間が早まった上に長くなり危険度が増した・・・なんて話も記憶に新しいところですよね。
それらを含め虫刺されは、ただ痒かったり痛かったりするだけではなく、怖い病気を媒介したり最悪の場合生死に関わることもあるんです。
キャンプだけでなく街中、庭や畑仕事でも怖い虫刺されはニュースでも取り上げられることがありますし、自治体からも注意喚起がなされるので「もう知ってるしキャンプでも気をつけてるよ!」なんていう方も多いかもしれませんね。
そんな中、最近特に目にする機会が増えてきたのが「マダニ」に関する注意喚起です。
厚生労働省にもマークされているマダニは、他の害虫と同じくヤブや草むら、森の中に潜み、それらが多いキャンプ場にももちろん生息していて、キャンプ中や、はたまた帰ってきてから服やキャンプに持ち込んだアイテムに付着していたマダニに噛まれて大騒ぎになった!という体験談もみかけるほどです。
そして、そのどれもが「想像以上に面倒臭いことになっている」。
でもマダニ対策とマダニに刺されてしまったあとの対策について知ってさえいれば大丈夫!
ちょっとした一手間二手間で、マダニに刺されにくくすることもできます。
今回は、マダニの対策や刺されてしまった後のケアについて、またどんなことに気をつければよいかなど詳しく掘り下げて紹介していきたいと思います。
目次
マダニはいつからどこにいる??
近年マダニによる被害が増加していると注意喚起をされるようになりましたが、具体的にいつ頃からマダニ対策について呼びかけられるようになったのでしょうか。
マダニによる国内初の患者が確認されたのは、実は2013年1月のこと。
主に、近畿や北陸地方より西で発生が見られています。
活動期間は春から秋にかけてということもあり「じゃあ寒い北海道にはいないの?」なんて思ってしまいそうですが、北海道には北海道のダニがいるので、ダニは色々な種類のものが日本各地様々な場所に潜んでいると言えるでしょう。
さて、このマダニ、具体的にどこに潜んでいるかといえば、草むらや藪の中、森の中などです。
住宅街はもちろん、なんならあなたのお家のお庭や公園、日々の散歩コースや仕事場、畑や畦道などにもおり、もちろんキャンプ場にもいるので注意が必要です。
特に「マダニがいるかも!?」とチェックしたいポイントとしては、その場所でノネズミやノウサギ、シカやイノシシなどの野生動物の目撃例があるかどうかです。
草花にくっついているマダニは、近づいてきた野生動物にくっつき、その血を吸います。
近年ハンターの高齢化や林業の衰退によりイノシシやシカなどが増加傾向にあるのですが、この増加した野生動物たちが生息範囲を広げるついでにマダニの生息範囲も広がってしまいました。
なので私たち人間が自然と触れ合う時は虫除け対策の一環として、マダニの対策についても一緒に気を付ける必要が出てきたのです。
マダニが媒介する病気
マダニに噛まれると、下痢や熱がでたりなど体調不良になるほか、マダニが媒介する恐ろしい病気にかかってしまうことがあります。
特に重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という病気は、6日から2週間ほどで発症するまだ新しい病気で、発熱・下痢・嘔吐・全身の倦怠感などが現れます。
マダニに噛まれたことで起きる他の病気(ライム病やツツガムシ病など)にもよく似ていることから、初期では診断が難しい上に新しい病気であるがゆえに治療薬がまだないので致死率が高いことも特徴です。
マダニに噛まれたことで命にも関わることになるというのは、このような理由があるからなんです。
マダニの対策
事前準備・服装
マダニの対策として、まず肌を露出させないようにしましょう。
半袖・半ズボン、サンダル姿でキャンプ場の草むらやヤブの中に飛び込んでいくなんてもってのほか!
長袖・長ズボン姿で、ズボンの裾は靴下や靴の中へ入れてください。
登山用のスパッツやスポーツ用のレギンスもおすすめです。
首元にはタオル、帽子や手袋も着用しましょう。
肌だけではなく、衣類の上にもマダニは付着するので、マダニを目視しやすい派手な色の衣類がおすすめです。
天然素材の繊維よりは化学繊維の方がマダニを払いやすく、付着したマダニはガムテープなどで除去できます。
最初から衣類にもマダニが寄ってこないように、忌避剤を吹き付けておくという手もあります。
マダニの忌避剤となるのは、主にディートやイカリジンという成分なので覚えておくと良いでしょう。
スキンベーブミスト
出典:楽天
お肌にしっとり馴染むヒアルロン酸入りの虫除けスプレーです。
爽やかなシトラスマリンの香りで、6ヶ月のお子さんから大人まで家族全員使用することができます。
特にチェックして欲しいのはその成分。
100ml中10gのディートを含むこと。
ディートはマダニが嫌う成分なので、スキンベーブミストはマダニ対策にも効果があります。
- 個装サイズ:73×220×37mm
- 個装重量:約230g
- 内容量:200mL
LT虫除けミスト
出典:楽天
容量は200mlと大容量。
家族みんなで使用することができそうです。
皮膚アレルギーテスト済みの製品で、こちらの虫除けスプレーもディートを5%含むため、マダニの忌避効果に期待できます。
キャンプ中
地面に直接座ると、そこからマダニが付着することがあります。
また、地面に直接置いたバックパックからマダニが付着して噛まれてしまった人もいるようです。
ファブリック製の荷物も、地面に直接置かない方がよさそうですね。
マダニに効く殺虫剤もあります。
アース製薬 ヤブ蚊ジェットプロプレミアム450ml
出典:楽天
アース製薬のヤブ蚊ジェットプロプレミアムは、蚊の成虫、ボウフラ対策のほか、マダニにも効果がある製品です。
植物にかかってしまっても安心な無香料・水性タイプです。
マダニが潜んでいそうな場所に、1mの距離から1㎡あたり約5秒ずつ噴射して使用しましょう。
約1秒間直接噴射することでも効果があります。
テントに直接吹き付けていいかは微妙なところ。
製品によっては変形・変色させてしまうこともあるのであまりおすすめはできません。
キャンプ後
マダニがいそうな場所で仕事をしている人は、上着や作業着を部屋の中に持ち込まないそうです。
マダニが付着した衣類を着たまま家に入ってしまうと、知らない間にマダニが自宅に侵入してしまうからです。
キャンプから帰ったら、衣類はすぐに脱いで洗濯、または天日干ししましょう。
そして人はお風呂へ直行!
鏡の前で全裸になって、マダニに刺されたり体に付着していないかチェックしましょう。
特にチェックする場所は脇の下、足の付け根、手首、膝裏、胸下、頭部だと言われていますが、ふくらはぎや首を噛まれたなんて経験談も多いので、以上のチェックポイントはあくまでも参考までに。
人間以外も注意!
そうです、キャンプにペットを連れて行く方も要注意です。
人よりも、草むらや地面が大好きなのはワンちゃんです。
犬にももちろんマダニはつき、マダニがくっついた犬が気づかないままテントや車の中、家の中に入ってしまったら・・・。
マダニはペットの体からお家のカーペットなどに飛び移り、卵を産み、人の体に取り付き吸血し・・・と家の中でサイクルを作って成長し続けてしまいます。
あなたの大切な家族を守るためにも、ペットたちにもマダニがつかないよう気をつけてあげてください。
ペットに使えるノミ・マダニを寄せ付けないスプレーもあるので、用意してあげると良いでしょう。
ショットオン
出典:楽天
ショットオンは、5kg以上15kg未満の犬の首筋から尾の付け根にかけて被毛を掻き分け背中に線を描くようにして滴下するタイプのノミ・マダニ・蚊避けです。
効力は約1ヶ月。素早く広がり隅々まで行き渡るのに食品原料を使用しているため低臭処方でニオイが少なくできています。
生後3ヶ月以降の幼犬から使用できますが、それ以下の幼犬や妊娠授乳期の母犬、体力の衰えが目立つ老犬やアレルギーを持つ犬、皮膚や怪我、外傷を含め体調が悪い犬には使用しないでください。
それでも噛まれてしまったら
マダニに噛まれていることに気づいたら、無理に引き剥がすことは絶対にやめてください。
マダニの体の一部が残って、感染症を引き起こしてしまうことがあるからです。
ネット上ではワセリンを塗って窒息させるだとか、ピンセットで回しながら引き抜く、専用器具で引き抜くなどの対策が紹介されていますが、あまり無理をせず病院に行ってしまいましょう。
皮膚科や整形外科で対応してくれるそうですが、マダニの対応をしてくれるか事前に電話で確認しておくと無駄がなくスムーズに済みます。
もし専用器具で自己処理したとしても、傷口は皮膚科できっちり洗浄してもらいましょう。
6日〜2週間の間、何かあるかも・・・とビクビクして過ごすのは精神衛生上あまりいいものではありませんよね。
まとめ
マダニは怖い害虫です。
噛まれてしまうと自分で取れない、無理に取ろうとすると体の一部が残ってしまい感染症を引き起こす。
マダニに噛まれたことで病気になり、最悪の場合死んでしまうこともありえます。
蚊やハチなどと一緒にしっかり対策しておきましょう。
マダニも殺すことができ、忌避効果のある殺虫剤、虫除けスプレーにはディートやイカリジンが含まれるものを使いましょう。
衣類は長袖長ズボン、肌を露出させないように。
マダニが潜むのは草むらやヤブ、森の中など自然が多い場所なので、地面に座ったり、バックパックなどの荷物を地面に直接置かないで下さい。
首はタオル、手袋や帽子を着用し、ズボンの裾は靴や靴下の中へ。
スポーツ用レギンスや、登山用スパッツもおすすめです。
色は明るめの色、化学繊維のものだとマダニが衣類に付着してしまった時払いやすくなります。
そしてマダニを払う時はガムテープで取るのが確実です。
お家に帰ってきたら、着ていた衣類はすぐ洗濯、または天日干ししましょう。
お風呂にすぐに入って、マダニにかまれていないかチェックしてください。
関連記事
ハッカ油はホントに最強?効果的な7つのアイデアと3つの注意点。パワーアップするにはあれを追加!用途別の調合の割合を紹介
キャンプの必需品に加えたいポイズンリムーバーとは?携帯しておくのがおすすめ理由と正しい使い方とは?早めの処置で効果を発揮?!
キャンプの虫除けにはやっぱりパワー森林香だよね!蚊や虫除けの必需品。SNSでの評価や口コミとメリット・デメリットを紹介!!
虫除け効果がある靴下に履き替えよ!効果的な蚊の対策5つのポイントを抑えよう!これが今の蚊避け対策最前線!
キャンプの虫対策にタイプ別虫除けグッズを紹介!!どれが最強?効果は未知数だけど気になる虫除けアイテム
話題沸騰「おにやんま君」をレビュー!虫除け効果が本当にあるのか実験してみた!驚きの結果と効果を発揮するベストな使い方を紹介!