ファミキャンや高規格のキャンプ場に行った時にはあまり出番がないかも知れませんが、薪を使う事が多いと斧があったら便利だなと思う場面に多々遭遇します。
それは、ほとんどの場合が薪が太いことに要因するのですが、薪を割る道具がないと何もする事ができません。
薪を買うお店やキャンプ場によって、薪が細く割られていたり、または4分割ぐいにした太いままで売られている場合もあります。
硬い広葉樹だと太い事が多々ある傾向があり、それを細くして使おうと思っても、割る道具がなければ全く手が出ません。
そうなると、焚き火台の上にボンっとど太い薪を置いて使うことになるのですが、広葉樹だと火つきも悪いし、何となくもったいない気がしてしまいます。
そこで、キャンパーなら1つは持っておきたいギアに、「斧」をおすすめしたいんです。
でも斧って、デザイン性が微妙だったり、道具としての良し悪しが分かりにくかったりと、とっ付き難いですよね。
そこで注目なのが、2022年8月31日にMakuakeでプロジェクトが公開される、TSBBQの手斧なんです。
これが見た目がめっちゃスタイリッシュでカッコいい。それでいて、使いやすいし嵩張らないという使用感らしいんです。
今回は、TSBBQのスケルトンアックスの魅力を紹介しつつ、先行して使わせていただたので、実際に薪を割ったりした内容をレビューします。
魅力的な斧ですがメリットだけとは限りません。使った上でデメリットもあればお伝えできればと思います。
ちなみ先日、Makuakeのアンバサダーに就任させていただいたので、これからも魅力的なプロジェクトを紹介していきたいと思います。
目次
TSBBQの手斧スケルトンアックスの魅力
僕個人的には、以前はファミキャンの回数が多く、薪もそこまで太い物に当たった事が無かったので、そこまで斧の重要性は感じていなかったんです。
それでもたまに「この薪太過ぎない?」と思う事が度々。
また焚き火ストーブを使った際には、コンパクトな焚き火ストーブの中に入れる焚き火の太さに苦労した事もありました。
結局その時は持っていたナタを使ったのですが、薪は一向に割れず、途中で諦めてしまい、太い薪も使わず仕舞いだったんです。
斧の購入も考えましたが、どのブランドが良いのか、または流行りのデザインがあったりするのか全く分かりません。
このように斧には興味があるけど、知識がなくどれを買ったら良いのか分からない、使っていて絵になる斧が欲しい等考えているキャンパーさんにおすすめなのが、TSBBQ のスケルトンアックスです。
坂源とコラボ
TSBBQから出る斧は、「スケルトンアックス」という名前。
スケルトンアックスは、燕三条の老舗メーカー「坂源」とのコラボ商品。
坂源は、主にハサミを手掛けるメーカーで、園芸ハサミの切れ味に定評があるんです。
そんな坂源とのコラボで出来た手斧は、きっと切れ味が鋭いはず。
そしてTSBBQは、村の鍛冶屋が手がけるアウトドアブランド。
村の鍛冶屋の名前も、TSBBQの名前も、キャンパーの中では知らない人はいないぐらい知名が高いですよね。
坂源もTSBBQ も新潟の燕三条の老舗のメーカーです。
その品質は折り紙付きなので、このスケルトンアックスにも期待が高まってしまいます。
一体構造のフルタング仕様
TSBBQ のスケルトンアックスのデザインがおしゃれでカッコいいと感じていましたが、それは普段見かける手斧と少し違っていたからかも知れません。
普段手斧と言ってイメージするものは、ハンマーのように刃が付いている先端部分が金属で、そこから下のハンドルの部分は木製の物ではないですか?
黒い鋼の部分とナチュラルな木製のハンドルのコントラストがおしゃれにも見え、また昔からある伝統の作りをそのまま引き継いでいるようにも思えます。
新しいタイプのものだと、ハンドルの部分が人工的なグラスファイバーを使っていて、何となく風情がないように感じます。
しかしTSBBQ のスケルトンアックスはそれらと違って、柄の部分に境目がないんです。と言うか、刃の部分とハンドルの部分の素材が同一で、切れ目もなく1つに繋がっているように見えます。
それもそのはず、どうやらスケルトンアックスは、一枚の鋼板をくり抜いて作られているものなんです。
流石に、鋼板をそのまま持って斧として使うと手にダメージを負ってしまいかねないので、ハンドル部分にはパラコードが巻かれていますが、それ以外は元々全部繋がった一枚の鋼板と考えると何か凄い。
フルタング仕様とされていますが、ハンドル部分が向き出しになっているのはそんなに多くないのではないでしょうか。
ナイフなどでは、フルタング仕様の物をよく見かけますが、それでもハンドル部分にはカバーとして別の素材が取り付けられています。
刃のヘッド部分とハンドル部分が別になっている斧だと、ヘッド部分だけが外れて飛んでいってしまうようなアニメのような事も起こりかねません。
ハンマーでも、ヘッドだけ取れちゃったなんてこともよくあるように、別の素材を繋ぎ合わせている物だと使い方によっては取れてしまうんです。
しかし刃やヘッド、ハンドル部分が1枚の鋼板で一体になっている物なら、そんな心配をする必要はありません。
また元々一枚の鋼板なので、強度が高いんです。
ハードな使い方をしたり、ヘッドの背中を薪などで叩いてバトニングのように使っても壊れてしまう心配はありません。
弱点と言えば、今思い付くのは全部が鋼板なので、サビが発生したら目立ちやすいのかなと思うぐらいです。
スケルトン構造
スケルトンといば、透明で中身が透けている物をイメージしますよね。
最近では、nothingというブランドがスケルトンのイヤホンやスマホを販売したことで話題になっていますがそれとは違うんです。
スケルトンって言ったら、ガイコツの事もそう呼んだりします。
多分あれは、骨組みや骨格と言う意味合いもあるんだと思うのですが、スケルトンにも骨組みを指す意味があるんです。
TSBBQのスケルトンアックスは、ハンドル部分がくり抜かれています。
それはまるで骨格を残しているような見た目。
それがスケルトンアックスの名前の由来になっているのではないでしょうか?
ハンドル部分にはパラコードが巻かれていますが、元々はそれがなく真ん中が空洞になってフレームが残っている感じ。
一枚の鋼板で作られているこのスケルトンアックスは、そのままだったらどうしても重くなってしまいます。
そりゃ金属製だから仕方がないとは思いますが、そこは流石TSBBQと坂源のコラボだと言ったところ。くり抜いて空洞化する事で、かなりの軽量化に成功しているんです。
見た目のデザイン性を高めつつ、機能的にもさらに高い進化を図っているんだと思います。
実際に金属製でフルタング仕様の斧を作ると1kg弱の重さになってしまうようなんですが、TSBBQ のスケルトンアックスの重量は、約619gとかなり軽量化されています。
これは高い技術で生み出された、スケルトンアックスだから出来たことではないでしょうか。
持ち運びやすいサイズ感
一枚の鋼板をくり抜いて作られた、TSBBQ のスケルトンアックス。
スケルトン構造で、軽量になっている上に、厚みが薄く作られているので、持ち運びやすいんです。
ハルタホースの手斧のサイズを見てみると、厚みは3cmと記載がありました。(ちなみに重量は900g)
ハンドル部分の木は楕円形に削られ、そしてヘッド部分がさらに厚みと重みがある感じです。
それに対しTSBBQ のスケルトンアックスは、ほぼ平らな1枚のプレート。プレートと言っても斧なんですが、その厚みは約6mm程度。
ハンドル部分に巻かれたパラコードや、ヘッド部分に取り付ける革のケースの厚みも含めて2cm以内に収まるようです。
実際にメジャーを使って測ってみたのですが、1番厚いのは革のケースのボタンの部分。
メジャーで測るとボタンまで少し離れているので正確ではないのかも知れませんが、だいたい1.9mmぐらいでした。
これなら持ち運ぶ時に、荷物の隙間にスッと入れておく事もできますよね。僕なら焚き火セットのバッグがあるので、そこに入れておこうと思います。
斧やナタ、またはハンマーなどのハンドルはしっかりとグリップ出来るように、そこそこの厚みを持たせて握りやすくしていると思います。
しかしTSBBQ のスケルトンアックスは、約6mmの板のようなもの。
ハンドルにはパラコードが巻かれているので、手へのダメージを軽減してくれそうです。
とは言え、普通の手斧よりはそれでも薄いので、個人的にはキャンプグローブをして使うのがおすすめです。
でもそれは、耐熱グローブなどの厚みがあるものではないですよ。テントの設営等で使う、細かな作業が出来るグローブ。
手にグローブしてスケルトンアックスを握る事で、よりダメージを軽減し、さらに滑り難くもなるはずです。
またハンドアックスを使う時って、薪を割る作業がメインになってきます。薪を素手で握ったり押さえているとトゲが刺さったり怪我を負ってしまう事もあるかも知れません。
最悪、事故にも繋がってしまう恐れもあります。
スケルトンアックスに限らず、面倒くさいとか暑いからと言って、グローブではなく素手で使うのは避けるようにしましょう。
実際に薪を割ってみた
普段、ほとんど薪割りをしない僕が、スケルトンアックスを使う為、薪割り台と広葉樹の薪をAmazonで購入しておきました。
まずは、この刃を覆うカッコいいカバーを取り外します。この専用のカバーは革製で、TSBBQ のロゴマークが入っています。
ステッチの色はブラック、リベットはシルバーを使っているので、クールでカッコよくもありワイルド感も醸し出しているように感じます。
ボタンを外し刃の部分を見てみると、かなり鋭利な感じ。
なんて、思ってしまいました。
そこでAmazonで購入した薪がダンボールに入っていたので、スケルトンアックスの刃を使ってテープの部分を切ってみました。
カッターのように刃を滑らせると、かなり簡単に切れていきます。
ダンボールの封をしているテープが、楽しいくらいに簡単に切れた事に感動し、今度はダンボールに刃を当ててみたんです。
と、少し力を加えながらダンボールに刃を滑らせると、これまた簡単に切れるんです。
力を入れたと言っても、本当に軽くなんですが、スーッとダンボールのら表面が切れました。
もしやと思って裏側を見てみると、刃は裏側まで届いていたみたいで、切れ目が確認できました。
これって凄くないですか?他の手斧もこんな感じなのか分かりませんが、僕的にはかなり感動!
その勢いで、次は薪を割ってみました。
しかし、レビューするのに広葉樹の薪はちょっと失敗だったかも知れません。
火つきが良くすぐに燃えてしまう針葉樹なら、比較的柔らかく直ぐに割れるのでレビューには持ってこいなんですが、なぜか今回は硬い広葉樹の薪。
「すっと割れて凄い!」って言えたら良かったんですが、買った薪割り台の上に薪を立ててスケルトンアックスを振り下ろしても、簡単には食い込みません。
木を何枚か張り合わせて使ってある薪割り台が悪いのか、地面の柔らかさも影響しているのか、振り下ろしたスケルトンアックスの力が上手く薪に伝わっていないような感じもします。
なので写真にはありませんが、一旦石の上で薪にスケルトンアックスを食い込ませておきました。
再度、薪割り台の上で作業を進めるのですが、この薪が強敵。すんなりと割れてくれません。
それならば、頑丈なスケルトンアックスの背を、バトニングのように薪で叩いてみました。
頑丈なのは分かっていたので、結構力強くガンガンと。音は薪割り台が跳ね返る音もあり、ガンガンというよりカンカンと言った感じ。
この作業にした途端、硬い薪にどんどん食い込んでいきます。
結果的には割れましたが、硬い広葉樹にはちょっと苦労してしまいました。
どうやら、硬い広葉樹を手斧で割るのにはコツや熟練度が必要なようです。
まずそもそも両手で持って手斧を頭の上から振り下ろす事をしないと、広葉樹は割れないし、食い込みもしないらしいんです。
とは言え、ガンガンと叩いても全く問題がないのは良いですよね。
スケルトンアックスを購入する人全てが、薪割りに慣れている人って事はないと思います。
もし広葉樹を割る事があれば、バトニングでガンガンと叩いても大丈夫!
これで慣れたら、一発で割れるようになりたいですよね。
針葉樹なら、広葉樹ほど硬い事はないと思うので、もう少し楽に割る事が出来ると思います。
ちなみに、Makuakeのプロジェクトページに薪を割っているのがあったので、それを載せておきますね。
メチャクチャ簡単に割れているし、片手で出来ています。
これだけ出来たら、薪割りも楽しくできそうですよね。
切れ味が良いので、フェザーステックのように少し削ってみました。
硬い広葉樹だし慣れてない事もあり、上手くは出来ませんでしたが、スケルトンアックスで細かな作業ができたんです。
薪を薄く削るのって、ナイフで行うイメージですよね。
多分ナイフの方が切れ味が良く、細かな取り回しもできて上手に削る事が出来るから。
しかしスケルトンアックスでも、似たような事は出来たんです。
これは刃の部分が薄い上に切れ味が良いからだと思います。
パラコード
TSBBQ のスケルトンアックスのハンドルには、パラコードが巻かれています。
手へのダメージの軽減の役割も在りますが、見た目のデザイン性にも一役買っているはず。
さらにパラコードを巻いたりする事で、オリジナルにカスタムして楽しむ事ができます。
個人的には、広葉樹の割り方のYouTube動画で両手で振り下ろすのが正しい姿勢というのを見て、ヘッドのすぐ下の何も巻かれていないハンドル部分に、パラコードを手の保護用に巻くのが良いと思いました。
両手で握るのなら、この部分にもパラコードが欲しいですよね。
そんな事で、今回は家にあった革紐を巻いてみました。
これはデザイン的にというのではなく、何色の革紐を巻くとどんなイメージになるのかの参考にしていただきたいなと思います。
家にあった黒色の革紐と、茶色の革紐。ハンドルに巻いてみるとこんな感じ。
黒で統一感を出すのがカッコ良さそうです。
茶色の革紐も悪くはないのですが、周囲の黒色の本体より目立ってしまうので、巻く位置や巻き方にセンスを出したいところです。
ちなみに写真を撮り忘れましたが、黒と茶色の2本を重ねて巻くと、蜂の模様みたいになってあまり良くなかったです。
そして先程硬い広葉樹を割る時に、グローブをしてても少し手にダメージが残ってしまいました。
僕の薪を割る時の姿勢やフォームが悪かった事もありますが、同じように手が痛くなってしまう人もいるかも知れません。
先に巻かれているパラコードの上に重ねて巻いて、厚みを出したりと工夫が出来たらさらに良いのかなと思いました。
もし硬い広葉樹の薪が割れなかったとして、それはスケルトンアックスのせいではなく、個人の修練度が足りない事が原因です。
切れ味抜群のスケルトンアックスを使いこなせるように、まずは針葉樹の薪で試してみるのが良いと思います。
メリット・デメリット
メリット
- 一体構造のフルタング仕様で頑丈
- スケルトン構造で軽量
- 薄くてコンパクトなので持ち運びしやすい
- 切れ味抜群
- 見た目がおしゃれでカッコいい
- パラコードなどでオリジナリティーを出せる
- 使いこなしたくなる
デメリット
- ハンドルが木製じゃないのでサビが目立ちやすいかも
- 硬い広葉樹の薪だと使う側にも慣れが必要
- 硬い広葉樹の薪割りは手が痛くなることも
Makuakeのプロジェクト
TSBBQ のスケルトンアックスは、2022年8月31日にMakuakeでプロジェクトを公開します。
クラウドファンディングでは早期購入すると、通常の価格より安く買えるというメリットがあります。
スケルトンアックスでは、早期購入の「超早割」で20%オフ、その次は15%となっています。
10%オフ、8%オフ、5%オフもありますが、20%オフと5%オフとでは値段に差が出てしまいます。
少しでも安く購入したい方は、早めの応援購入をしましょう。
また、同時に村の鍛冶屋オリジナルの薪割り台も販売されます。
今回僕が使った薪割り台だと、軽すぎて上手く力が伝わらないように感じました。
丸太のしっかり重量のある薪割り台なら、きっと安定した使い心地に成るんじゃないかなと思います。
TSBBQ スケルトンアックス スペック
- 幅 :約100mm(刃部分) 縦 : 約298mm
- 厚さ:約6mm
- 重量:本体約619g、カバー約32g
- 材質・本体:刃物綱(鉄)/カバー:革
- パラコード、革製のケースが付属
まとめ
Makuakeに登場するTSBBQと坂源のコラボレーションの手斧「スケルトンアックス」がおすすめです。
まず何が良いかといえば、見た目がおしゃれだしカッコいいという事。
普段見にする手斧がカッコ悪いという事ではないのですが、それだとちょっともっさい(野暮ったい)感じ。
それとは逆にスケルトンアックスは、スタイリッシュな感じがしますよね。
そしてそのスタイリッシュなデザインは、一枚の鋼板を使った一体構造のフルタングを、スケルトン構造にしているから。
これにより、見た目も良く、しかも軽量化にもなっているんです。
実際に使ってみて、今回は硬い広葉樹の薪を一発で割る事は出来ませんでしたが、それにはコツや熟練度が必要だと言うのが分かりました。
しかしそれでもバドニングをする事であまり時間をかけずに割れた事は、スケルトンアックスの切れ味が良いことと、頑丈だからという理由があるんだと思います。
とりあえず僕的には、TSBBQ のスケルトンアックスをとても気に入ったし、またもっと楽しく上手く薪を割れるにスケルトンアックスを使いこなしたいと思いました。
ちょっとワクワクするような、楽しい気持ちにさせてくれるキャンプギアに出会った気がします。
TSBBQ のスケルトンアックスはMakuakeで8月31日にプロジェクト公開予定です。
気になった方は、是非応援購入しましょう。
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