スピングルムーブSPM-618は、キャンプで履くのにおすすめのスニーカーです。
スピングルムーブ自体、特に本格的なキャンプでなければ、問題なく履く事ができるのですが、中でもSPM-618はキャンプなどのアウトドアにピッタリなんです。
スピングルムーブのスニーカーの特徴は、素材にカンガルーレザーを使っている物が多く、それが代名詞のようになっていると思います。
しかし中には、カンガルーレザー以外にも、その他のアニマルレザーが多数あったり、キャンパス生地などレザー以外の素材もあるんです。
SPM-618に使われている素材は、ゴアテックスとコーデュラ。
ゴアテックスなら雨に強いから、キャンプなどのアウトドアに良いと思うんです。
ただSPM-618は、スポーツテイスト色が強いデザイン。
商品ページにも、スポーツをする人が履いている写真が公開されています。
それでもスポーツもキャンプも同じアウトドア。
動き回る事も同じだし、色々な天候に対応する必要がある事も同じですよね。
今回は、スピングルムーブのSPM-618のベージュをキャンプで使う事を考えながらレビューしました。
スピングルムーブのゴアテックスを使用したSPM-618 Beigeをレビュー!
広島に工場を持つ国産スニーカーブランドSPINGLE(スピングル)とは
出典:スピングルムーブ
スピングルカンパニーは、広島県府中市を拠点とする純国産のスニーカーブランドです。
元々はゴム工場から始まったスピングルカンパニーは、1990年代にその技術力を活かしてオリジナルスニーカー作りに乗り出したんです。
独自の発想と確かな品質により、徐々にファンを増やしていきました。
雑誌とかでも取り上げられていたり特集されていたので、この人気を知っている人も多いんじゃないかと思います。
後にスピングルのスニーカーは、パリコレやミラノコレクションでも使用されるようになって、その名前は今では世界中に広がっているんです。
現在はメインブランドである「スピングルムーブ」に加えてレディースを対象とした「スピングルニーマ」、ビジネスカジュアルを意識した「スピングルビズ」といった複数のブランドが展開されています。
伝統的製法で手作りされるSPINGLE MOVE(スピングルムーブ)シリーズ
出典:スピングルムーブ
スピングルのスニーカーが持つ最大の特徴は「バルカナイズ製法」にあります。
バルカナイズ製法とは、世界で初めてスニーカーが発明された際に使われたのと同じ製法で、日本国内でこの製法によるスニーカー作りが可能なのはスピングルカンパニーを含めて数社しかないようです。
またバルカナイズ製法の常識を覆し、相性が悪いとされていたレザー素材を積極的に導入したこともスピングルムーブの大きな個性となっています。
つま先のソールがアッパーを巻き込んでいくバルカナイズ製法が生み出す独特のデザインとレザーの組み合わせは、まさに唯一無二の存在感をスピングルムーブに与えているんじゃないかと思います。
GORE-TEX×CORDURAとコラボしたSPM-618
先述したように、スピングルムーブは、様々な異素材をスニーカーに組み込む技術が高く評価されています。
しかしSPMー618は、レザーではなくゴアテックスとコーデュラを使用しているスニーカーです。
詳しく言うと「GORE-TEX(ゴアテックス)」と「CORDURA(コーデュラ)」の2大ブランドが、スピングルムーブとコラボレーションしている、画期的なスニーカーとなっているんです。
ゴアテックスとは高い耐水性や透湿性を兼ね備えた素材としてアメリカのゴア社が認定するブランドで、特にアウトドアの世界ではゴアテックスを採用した製品は抜群の信頼を得ています。
コーデュラはアメリカのインビスタ社が製造販売するナイロン素材で、こちらは高強度高品質なナイロンの代名詞的な存在です。
スピングルムーブSPM-618はこのゴアテックス素材とコーデュラ素材を組み合わせることで、耐久性と強度に優れた極めてスポーティーなスニーカーとして生み出されました。
高いデザイン性と普段履きでの酷使を物ともしない丈夫さを併せ持つスピングルムーブSPM-618は、所有欲と実用性の双方を満たしてくれるスニーカーと言えるんじゃないかと思います。
さらに、その丈夫さは、キャンプでも十分活躍してくれるハズ。
この点が、キャンプにSPM-618をおすすめしたいポイントなんです。
スピングルムーブSPM-618 Beigeの特徴
アッパー
スピングルムーブSPM-618 Beigeのアッパーは、ゴアテックス素材を搭載したコーデュラナイロン製となっています。
この部分が、コラボ製品としての特徴がもっとも色濃く出ているパーツとなっていると思います。
またベージュカラーの個性がもっとも発揮されるのもこのアッパー部分です。
繊細なカラーリングであってもゴアテックスとコーデュラナイロンによる耐水性によって、色落ちの心配がない点も強みとなっています。
通気性・透湿性に関してもゴアテックスの厳しい審査基準をクリアしているため、季節や天気に左右されることなく常に快適な履き心地を提供してくれそうです。
インソールとアウトソール
ソールは靴を支える靴底全般を指す言葉で、さらに内側の中敷き部分をインソール、外側のゴム底部分をアウトソールと呼びます。
スピングルムーブSPM-618 Beigeのインソールには、柔らかなラテックススポンジが採用されていて、高い復元力によって変わらない弾力を維持してくれます。
ラテックススポンジは、スピングルムーブの他のモデルでも使われているので、多分弾力性などは大きな違いはないと思います。
念の為にインソールを指で押してみました。
5mm程度沈み込む感じで、SPM-618がスポーツタイプとはいえ、それほど高いクッション性はなさそうです。
天然ゴム製のアウトソールは、元々ゴム工場であったスピングルカンパニーの武器が遺憾なく発揮された部分となっています。
弾力性や耐久性だけでなくグリップ力にも優れ、様々なアクションに対応可能です。
またBeigeモデルではアウトソールも濃いベージュ色に塗り上げられていて、薄いベージュのアッパーとのコントラストが映えるデザインとなっています。
スピングルムーブと言えば、つま先部分がアッパーを巻き込んでいるのが特徴です。
この部分は、バルカナイズ製法スニーカーの面白さがもっとも現れているんです。
しかし、SPM-618では、このつま先の巻き上げが他のスニーカーより少ないように見えました。
他のスピングルムーブのスニーカーと並べて比較してみると、巻き上げが少ないというよりか、つま先部分の反りが少ないのが分かりました。
この反りは、歩行をスムーズに手助けしてくれる役割をしてくれるので、反りの角度があると歩きやすいんです。
スピングルムーブの人気の定番モデルSPM-110を並べて横からみてみると、反りの角度が違うのが分かります。
(写真ではちょっとわかりにくいかも知れませんが、奥にSPM-618を置いてあります。)
SPM-618はスポーツタイプですが、予想に反してつま先の反りは控えめになっていました。
アウトソールの底は、スピングルムーブのその他のスノーカート同じく波形の凸凹がありました。
ライニング
ライニングは、別名インナーとも呼ばれるスニーカー内側の壁面素材です。
スピングルムーブのSPM-618 Beigeのライニングは、デニム柄の合皮素材からできていて、高い通気性によってアッパー外側へ蒸れを逃す構造となっています。
シューレース
シューレースはいわゆる靴紐のことをいうんです。
スピングルムーブのSPM-618 Beigeのシューレースには、リフレクター付きの丸紐が使われています。
リフレクターは夜道などでライトを反射するため安全性が増し、より状況を選ばず履きこなすための助けとなってくれると思います。
丸紐なので解けやすそうなイメージもありましたが、実際に履いて結んでみると、シューレースには凹凸がありしっかりと固定できそうでした。
シュータン
他のスピングルムーブのスニーカーと大きく違うところは、シュータンではないかと思います。
スピングルムーブのスニーカーは、カンガルレザーに代表されるように薄くて軽い素材を使っています。
その為、シュータンも薄いんです。
しかしSPM-618のシュータンは、スポンジが入っているかのような素材。
表面はメッシュになっていて、柔らかい。
これなら足の甲への当たりも優しいはずです。
またシュータンのデザイン自体も、他とは違う特徴的なものになっています。
かかと
プルストラップは踵部分を上下に繋ぐ部品で、スピングルムーブSPM-618 Beigeではとても印象的なグリーンカラーが採用されています。
素材はキャンパス生地のような温かみのある素材。
このかかとのグリーンとインソールに施された同じくグリーンのSPINGLE MOVEロゴが、スニーカー全体をポップで明るいイメージへと変えてくれているんじゃないかと思います。
落ち着いたベージュに差し込まれた鮮やかなグリーンのワンポイントは、スピングルムーブSPM-618 Beigeが持つ遊び心を現しているように見えます。
サイズとカラー
スピングルムーブSPM-618は、M・L・LLの3サイズ展開、カラーはBeigeの他にBlackがラインナップされています。
ただしBlackカラーは、アッパーとソールがほぼ一色で外から見える差し色もないモノクロームのシンプルなデザインとなっています。
サイズの詳細はMが25.5、Lが26.5、LLが27.5です。
スピングルムーブのスニーカーには、日本人に合った歩きやすさのために「捨て寸」と呼ばれる爪先部分の余裕が存在します。
アッパーも薄く作られている為、サイズ選びの際には足の実寸ではなく足周り全体のフィット感を優先するのがコツとなります。
サイズに迷った際は1サイズ大きい方を選び、靴下や靴紐の縛りで調整をかけた方がフィット感が得られる可能性は高くなると思います。
僕は、いつも通り27.5cmのLL。
ナイキなど細いスニーカーでも同サイズを選んでいますが、足の実寸は多分1cmぐらい小さいと思います。
スピングルムーブのスニーカー全体に言えると思いますが、ナイキのように細めのモデルが多いと思います。
幅広、甲高の人は少し大きめサイズをおすすめします。
履いてみた
スピングルムーブSPM-618を履いてきました。
アウトソールやインソールの厚みは、他のモデルと同じぐらいで、それは歩行時に感じるクッション性もほとんど同程度に感じます。
普通のコンバースのオールスターのような、薄めのアウトソール特有の硬い感触。
SPM-618がスポーツテイストだからといって、クッション性が高いというものではありませんでした。
つま先部分の反りが他のモデルより少ないため、歩行時のサポートも少なく感じます。
スピングルムーブ特有の歩きやすさは、僕的には少し感じにくかったです。
デザイン的には、元々シンプルながらおしゃれな感じ。
プルストラップのグリーンも、後ろから見るといい感じの差し色になっていると思います。
アスファルトを歩くのには、初めは他のモデルより多少歩きにくさも感じましたが、少し歩いているうちに慣れてきます。
その為、デメリットとは思いませんでした。
次に、キャンプで履けるようにと、河川敷へ行ってきました。
ここでも特に不具合や難点もなく、凸凹の地面、霜で凍った土や芝を踏み歩いても大丈夫でした。
せっかく防水性の高いゴアテックス、高強度なコーデュラを使用しているので、アウトドアで使わないわけには行きません。
川にSPM-618を履いたまま浸けてみました。
遠目だとわかりにくいかも知れませんが、しっかりと水を弾いているんです。
近くに寄って見てみると、こんな感じ。
これって、めっちゃ凄くないですか?
川から上がって見てみると、水滴は付いているものの、まったく濡れた様子はありません。
川に入る前と、ほぼ同じ状態なんです。
こんなに防水性が高いなら、キャンプなどのアウトドアでも絶対使えますよね。
そして何より良かった点が、SPM-618は脱ぎ履きしやすいということ。
防水性や高強度ということはもちろんなんですが、履き口が広くて、脱ぎ履きが簡単にできるんです。
スピングルムーブの他のスニーカーだと履き口が狭く、足の出し入れがちょっと大変。
でもSPM-618なら、キャンプでテント内に入る時など、靴を脱ぐ作業が手間にならなくて良いと思いました。
スピングルムーブ SPM-618 スペック
アッパー | GORE-TEX搭載のコーデュラナイロンと合成皮革 |
アウトソール | 天然ゴムから成る、浅い“No.8Outsole” |
インソール | ラテックススポンジ |
ライニング | 通気性のあるデニム柄合皮 |
シューレース | リフレクター付きの丸紐 |
まとめ
スピングルムーブSPM-618 Beigeは、キャンプにもおすすめのスニーカーです。
伝統のバルカナイズ製法と最新のゴアテックス&コーデュラ素材を日本の職人芸で融合させた、世界でも類を見ない個性を持つスニーカーでした。
特にその素材による耐水性は、驚くほど。
水を全く寄せ付けず、天候の変化が起こりやすいキャンプでも活躍しそうです。
また、シュータンに柔らかい素材を使用していることと、履き口が広いことなどにより、脱ぎ履きしやすいのも良かったです。
つま先の反りは他のモデルよりは少ないものの、すぐ慣れてしまうので、その点はあまり重要視しなくてもいいかなと思います。
また今回レビューしたベージュは、ファッション性も高く、デイリーユースにも使えるのが大きな特徴です。
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