ストーブファンがあれば、暖房効率が上がり早くテント内が暖まると聞いて、凄く興味が湧きました。
しかし、ストーブの上に載せたデザインに対しては、ちょっとダサい気もして抵抗もあったんです。
とは言え、なんだか急に寒くなってきたこの季節、次のキャンプに備えて、ストーブファンを導入してみる事にしました。
そこで買ったのが、Signstekのストーブファン。
とりあえず、ストーブファンについてどのブランドが良いのか悪いのか全く分からなかったの僕は、Amazonで良さげなストーブファンを探してみました。
そこで決めたのがSignstekのストーブファンです。
何が決め手かというと、まずタイトルにあった「令和最新版」という言葉。
それがあるだけで、新しくて高機能な気がしちゃったんです。
そして温度計が付属している事、これが有ればストーブの温度がストーブファンが使える温度内なのか確認出来るし、付属してないタイプの物よりお得感がありますよね。
更にはレビュー評価が全体的に良かった事、Amazonのレビューなので怪しい物も混ざっている可能性もあるのですが、355件もレビュー件数があり写真付きのレビューも多かったので信用してみました。
そんなSignstekのストーブファンを持ってキャンプに行ってきたので、レビューしたいと思います。
目次
Signstekのストーブファンをレビュー
石油ストーブの上に載せて
僕が使用しているストーブは、トヨトミのKR47-Aという、ちょっと大きいサイズの石油ストーブです。
サイズが大きいのに比例してか、暖房出力が4.7kWもあり、木造なら12畳までが目安になっているくらい強力なストーブなんです。
キャンパーの間で人気の高い他のストーブでは、レインボーストーブが暖房出力が2.5kWで木造7畳が目安、フジカハイペットなら暖房出力が2.5kWで木造8畳が目安になっています。
それらと比較するとKR-47Aはかなり強力で、実際にツールームテントや大型シェルター(サバティカルのスカイパイロットTC)で使っても、「火力が弱い」とか「寒い」とかを感じた事はないんです。
開封
Signstekのストーブファンは、どこの製の商品か分かりませんが、外箱には英語で色々と書かれていました。(Made In Chinaでした)
高級感とはかけ離れた普通の外箱ですが、ストーブファンを収納しておくのに必要だと思われるので、捨てずに取っておくのが良さそうです。
中にある梱包資材が、収納や持ち運びに便利に使えそうです。
外箱から中身を取り出すと、ストーブファン本体と温度計、そして説明書の3点だけ入っていました。
温度計
温度計は、ストーブの上に載せてストーブの上部の温度を測る為の物。
表示は、華氏と接触の両方とも記載があり、僕たちが使う摂氏は針の内側に表記されています。
華氏に比べて表記する所が狭い為、目盛りが少し見難い感じもします。
しかしこれを見れば、ストーブの温度が現在どのくらいあるのか分かるし、ストーブファンが使える適温内にあるのかそれ以上になってしまっているのかが判断する事ができます。
この温度計は、裏側にマグネットが付いているので、石油ストーブにくっ付ける事ができます。
真ん中に穴が空いていて、付属のネジを入れて固定できるようにもなっています。
ただキャンプの時はストーブに貼り付ければいいので、多分使用しないと思います。
本体
Signstekのストーブファンは4枚のブレード(羽)のタイプ。
材質はアルミニウム製で、全体がブラックカラーで統一されています。
スタンド部分が熱伝導する部分で、ここの距離が長いとブレードが回り出すまでの時間が遅くなるし、短いと早くブレードが回りだすようです。
それを踏まえてSignstekのストーブファンを見て見ると、そこそこ短いような気がします。
ブレードも下に付きそうなぐらいの距離感です。
その為、Signstekのストーブファンは、比較的早くブレードが回りだすようです。
そんなブレードは、中心部から約7cmの大きさ。
エッジ部分はザラザラとしていて、少し雑な感じも受けますが、バリはなく指に怪我をしてしまう程ではありません。
本体裏側からは、冷却フィンの間からモーターやそれに繋がるコードなどが丸見えになっています。
他のメーカーのストーブファンでは、この部分に蓋がされ中が見えないようになっているタイプもあります。
ただ後ろ側なので、見えても見えなくてもそこまで違いはないのかなと思っています。
冷却フィンは、凸凹の模様が付いています。
それにより空気に触れる面積が増えていると思いますが、どのような効果があるか僕には分かりません(笑)
本体の底面には、安全装置が付いています。
Amazonの商品ページでは、この安全装置に触れていませんでしたが、ある一定の温度になるとこの金属が反り本体を浮かせるようになるハズです。
他の機種では350℃ぐらいとなっているので、Signstekでも同じぐらいの温度だと思います。
本体上部にはハンドルがあります。
ストーブファンは、石油ストーブや薪ストーブの上に載せて使うアイテムなので、本体が高温になります。
その時もし移動させるような事があれば、このハンドルを持つのですが、普段はハンドルが収納されている状態なので、そのまま置いて使ってしまうとハンドルを取り出す時に危険です。
ストーブファンを使う時は、このハンドルを引っ張り出してから使うか、熱くなっている時は触らないようにするかのどちらかだと思います。
ストーブファンをキャンプで使ってみた
10月なのですが、既に寒いですよね。
富士山の麓の朝霧ジャンボリーオートキャンプ場に行ったのですが、最低気温が12℃ぐらい。
まだ早いような気もしましたが、念の為ストーブを持って行きました。
そして使う石油ストーブは、トヨトミのKR-47A。
ただ今回は、久々にノルディスクのユドゥン5.5を使おうと思っていたので、大型のテントやシェルターのように暖まり難い事はないんです。
3〜4人で使えるコンパクトなサイズのテントなので、ストーブを入れたらすぐに暖まってしまいます。
テントの隅に石油ストーブを置き、その上にSignstekのストーブファンを載せます。
同じように温度計もストーブの上に貼りつけておきました。
ストーブに点火した時は、もちろん温度は上がっていませんが、しばらく経つといつの間にかストーブファンのブレードが勢いよく回っていました。
レビューには、全く風が来ないような事が書かれていたのですが、このブレードの周り方をみると、そのレビューが間違っているんじゃないかなと思ってしまいました。
そこでブレードの10cmぐらい前に手をかざしてみたんです。
それが全く風を感じませんでした(笑)
Amazonのレビューにあったように、手に風を当てているはずが全くその感触がなかったんです。
せっかく買ったのに、それでは満足できないですよね。
そこで急遽、ティッシュを取り出して風に当ててみたんです。
急ごしらえなので見た目は悪いのですが、ティッシュを縦にいくつか裂いて、ストーブファンのブレードの前にかざしてみました。
すると、ティッシュがはためくではないですか!
手には全く風の感触が無かったのに、ティッシュはしっかりと風を受けていました。
※離れるとはためかない
ただ風が届くのは、ストーブファンから15cmから20cmぐらいまでの距離。
その時のストーブの温度は220℃なので、めちゃくちゃ高回転ではなかったようですが、ちょっと物足りないような気もします。
ただ、目に見えない空気の流れが生じていて、暖房効率を上げているのかもしれません。
そこでストーブの前の温度を見てみると17.3℃でした。
5分後に同じように温度を見てみると23.6℃。
5分間で約6℃以上、室温が上がっていました。
いや、それは分からないんです。
何故かと言うと、テントが狭くて室温がすぐに上がってしまった事。
そしてストーブが強すぎて、これもストーブファンの効果を確認するのには不向きだったんです。
ストーブファンの裏側の温度も計測して、違いが分かるようにしたかったのですが、温度に違いが見られませんでした。
狭い室内で強力なストーブを使う事で、すぐに温度が上がり満遍なく同じ室温になってしまったんではないかなと思います。
この環境では、ストーブを点火して約10分も経てば汗ばむくらい暑くなってしまいました。
結果、ストーブファンのおかげで暖房効率が上がってすぐに暖まったのか、それとも石油ストーブのパワーによる物なのか、はたまた狭いテントだったからなのか、分かりませんでした。
確認できたのは、風はちゃんとくるけど20cmぐらい離れた場所までしか届かないという事でした。
ただ、Amazonのレビューにあるように、ちゃんと効果を実感できている人もいます。
ストーブファンがあると無いとでは全く違うと言っている方もいらっしゃいます。
多少なりとも空気が流れて、循環は良くなっているのかも知れません。
安全装置
Signstekのストーブファンの底面には、安全装置になる金属が付いています。
ある程度の温度になると、その金属が反って本体を浮かせるようになっているんです。
Signstekのストーブファンは、205〜345℃の間が最適で、限度が350℃となっています。
石油ストーブの上に置いておくと、いつの間にか限度の350℃になっている事が多々ありました。
金属が反るのは、多分350℃ぐらいだと上記しましたが、実際には300℃前ぐらいから反り始めていました。
それが350℃になっても、本体を持ち上げる高さに差はあまりなく、だいたい5mmぐらい浮いている感じでした。
Signstekのストーブファンを使えるのが最高で350℃ですが、その温度ではやはりブレードの回転速度は200℃ぐらいの時よりも速く回っているようでした。
この最高温度以内をキープするのは難しくて、目を離しているうちにそれ以上の温度になってしまいストーブファンが壊れてしまう可能性もあります。
そうならない為にも、あらかじめストーブの火力を弱め温度計にある最適温度内になるように調整する必要が出てきてしまいます。
安全装置で本体を浮かせていても、350℃以上には簡単になってしまいそうなので、温度計の確認は頻繁にした方が良いのかなと思いました。
Signstek ストーブファン スペック
サイズ | 幅14×奥行7.5×高さ21.5cm |
材質 | アルミニウム製 |
稼働温度 | 50℃ |
最高温度 | 350℃ |
回転速度 | 950/min |
まとめ
Signstekのストーブファンを使ってのレビューでしたが、今回の結果ではストーブファンが暖房効率が上がって凄く使えるとは言い切れませんでした。
それは、コンパクトなテントを選んでしまった事や、テントの広さに見合わないパワーがある石油ストーブを使ってしまったという選択ミスがありました。
その中でも今回分かった事は、ストーブファンはちゃんと風がくるという事。
しかし最適温度内の220℃辺りでは、約20cmぐらいまでしか風が届かなかったという事が分かりました。
しかも僕の手では風を感じず、ティッシュで認識できました。
なので、ストーブの回りに手をかざしてみると、背後も横も正面も風や熱風を感じず、どこも同じような温度だなと思ってしまいました。
そう考えると、ストーブファンからの風が室内を攪拌することは絶対にあり得ない風量だと思いますが、多少なり空気を動かす事はできているのかなと思います。
ストーブの後ろにモバイル扇風機を置いた方が効率良さそうな気もしますが、それだと電気代がかかってしまいますもんね。
ストーブの熱だけで暖房効率を上げるというストーブファン、狭いテントではあまり効果を感じる事はできないかもです。
今回は効果を実感できず、ちょっと失敗気味ですが、次に広いシェルターで使う事があれば、もう一度試してみたいと思います。
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