冬キャンプといえば、温かい食べ物が美味しく空気がキレイ、虫もいないし、ほっこり出来るしで良いことがたくさん。
あれもこれも楽しみだと、意気揚々と出かけたとしても、やっぱり心配事もあります。
冬のキャンプの大きなお悩み、それは寒いこと!
冬用のテントやシュラフを用意して、温かい服を着てその下にもヒートテックなどの下着を着込んで、ストーブなどの暖房や湯たんぽやカイロも準備して、温かい食事に飲み物を飲んで冷えないように注意して。。。。
これだけ完璧に準備をしても、やっぱり寒いものは寒いんです。
特に寝床の寒さ対策を怠っちゃうと、風邪をひくどころか低体温症にもなりかねません。
そうなってしまったら、生死にも関わってきてしまいます。
これまでは、厚さがあるインフレーターマットを敷くことで、地面の凹凸を感じずに快適に寝るということに何度か触れてきましたが、今回は温度に関して。
地面の凹凸ではなく温度対策としてR値があるマットで冬の寝床の防寒対策と防寒対策を考えたいと思います。
冬キャンプ初心者に向け、就寝時の防寒対策で最も重要と言っても過言ではないマットの選び方について詳しく説明します。
目次
冬キャンプのマット選びはR値で確認!
冬のキャンプの寝床が寒すぎる
冬のキャンプの失敗談でよく見かけるのが「寝床が寒すぎた」ということ。
防寒対策としてコットを使用するのはよく見かけますが、実はコットだけでは対策としては不十分。
コットは地面から伝わる冷気を遮断することはできますが、コットの下に溜まる冷たい空気から伝わる冷気は防ぐことができないんです。
その為、冬キャンプの寝床には、コットだけでなく電気毛布を使ったり湯たんぽなどで温めておく工夫、そして温かく断熱性の高いシュラフとマットが必要不可欠となります。
冬キャンプの寝床の作り方と気を付けるポイント
冬キャンプの寝床には、是非コットを活用してください。
地面からの熱を伝えず通気性を良くするためコットは夏にも使われますが、冬の寝床にもおすすめです。
地面から上がってくる冷気は何よりも体を冷やします。
その為、地面から寝床を離し、冷えを防ぐのが良いと思います。
この時に、コットと地面との間の空間になにも隔たるものがないと、それも冷えの原因になります。
地面からの冷気、ストーブを消した後のテント内の温度が下がったりなどで、地面とコットの間の空気も冷えるのが直接影響してきます。
冬の温かい寝床作りのコットにはローコットでも良いのですが、ハイコットの下に荷物を置いておくだけでもずいぶん変わります。
僕は、荷物が入ったスタークRのバスケット(カゴ)などを置くようにしています。
コットの上には断熱性の高いマットを置き、ブランケットも敷いておくと良いと思います。
断熱性が高いマットなら、下からの冷気を防ぎシュラフの熱を逃がしません。
マットはなるべく厚めのものや複数重ねてみたり、R値が高い冬用の物を使用しましょう。
さらにその上にはブランケットをしいておくのがおすすめ。
マット、ブランケット、シュラフと重ねることで温かい空気の層が出来て断熱効果が高まるからです。
シュラフの中には事前に作っておいた湯たんぽや、カイロを仕込んでおくのもおすすめです。
ここまですれば冬キャンプでも暖かい夜を過ごすことができると思います。
それでも寒い場合は、電気毛布などを敷いておくとより快適になります。
コットがない場合でも、断熱性の高いマット、ブランケット、シュラフの層は、地面からの地熱を防ぐ効果があります。
ハイコットの下にスタークRのロングタイプのバスケットが丁度いい感じです。
今更聞けないR値とは
出典:楽天
先ほどの項目で出てきたR値。なんのことか詳しく説明はできますか?
冬用のマットを選ぶ時に、重要なポイントとなるので軽く説明させてください。
R値とは、R-valueとも呼ばれる断熱性を表す数値のことをいいます。
このR値が高い方が断熱性が高く、冷気を伝わりにくくなります。
R値が1.0以上だと春・夏向け、2.1以上で春・夏・秋の3シーズン、3.3以上で冬、R値5.0以上となると厳しい冬にも対応できます。
この数値を参考に、キャンプのマットなどを選ぶのがおすすめ。
マットによって、R値の記載があるものないものがあります。
そこは厚さで、断熱できそうかおおよそで考えてみるのも1つの手だと思います。
そして、R値は実は足し算することができるんです。
1.0のマットと3.0のマットを重ねて使用した時、R値は足し算されて4.0となります。
ですが、このR値の基準はあくまでも基準でしかないんです。
山や高原など標高の高い場所や自然環境の違い、降雪など天候の変化、寒さへの耐性の個人差によっても感じ方が変わります。
なので基準よりもやや高めに設定して、自分にちょうど良い数値を事前に探しておくのも冬キャンプを快適に過ごすコツかもしれません。
R値の問題を解決する新規格
このR値はメーカーによって概算でしか出ていない場合もあります。
R値の高いものを使っているのに、他のメーカーと同じR値の製品と比べるとなんだか寒い気がする。。。
こうした実際の数値と違いが出てしまうこともよくあって、問題視されていました。
しかし2020年に「マットの断熱力の標準化規格 ASTM F3340」が発表されたことで状況が変わったんです。
R値は断熱力指標ではありますが各社の測定方法が異なるため、マットの断熱力の比較がまちまちになってしまうことがありました。
この問題に対し、世界的なマットメーカー各社が断熱力指標を協議して新規格を作り上げたんです。
それが「マットの断熱力の標準化規格 ASTM F3340」です。
すでに世界的なマットメーカーでは採用されていて、今後共通の指標となっていく可能性があります。
別メーカーのマットを組み合わせて使用するときは是非チェックしてみて下さい。
R値指標がある断熱性の高いマットのおすすめ5選
NEMO(ニーモ)SWITCHBACK BOREAL REGULAR スイッチバック ボリエール レギュラー パッド
出典:楽天
ニーモのスイッチバック ボリエール レギュラー パッドは、独自デザインの6角形のシェイプを基本として、硬さの違う2層構造のフォーム素材を組み合わせ寝心地よく作り上げられています。
裏面には熱を反射するサーマルフィルムを搭載していて、高さのある独自形状で空気をため込み圧迫されにくくなっています。
この暖められた空気は逃げにくくなっているので、寒い冬でもより暖かく眠ることができると思います。
R値は2.0なので、冬キャンプでは複数枚重ねて使用するのが良さそうです。
ニーモ スイッチバック ボリエール レギュラー パッド 仕様
- サイズ:51×183×2.3cm
- 収納サイズ:3×14×51cm
- 重量:415g
- 素材:ポリエチレン
- 断熱材:クローズドセルフォーム、メタライズドフィルム
- R値:2.0
THERMAREST(サーマレスト)リッジレスト クラシック レギュラー
出典:楽天
アウトドア用マットレスで有名な老舗メーカー「サーマレスト」のマットです。
アルミ蒸着なしのためとてもリーズナブルですが、R値は2.0あります。
これも薄くて丸めて収納できるタイプなのでソロキャンプ等におすすめですが、冬キャンプでは重ねて使いたいです。
無駄のないシンプルな製品で、初めてのマットとして試してみて見るのも良さそうです。
キャンプや登山、災害時の備えにもおすすめです。
適度なクッション性に加え底冷えも防ぐことができます。
サーマレスト リッジレスト クラシック レギュラー 仕様
- サイズ:51×183×1.5cm
- 収納サイズ:51×20cm(長さ×直径)
- 重量:400g
- 素材:軽量EVAフォーム
- R値:2.0
Mozambique(モザンビーク)キャンピングマット
出典:楽天
モザンピークのキャンピングマットは、耐久性・耐熱性・寝心地・価格の全てにおいて優秀です。
3年使えると、ガチキャンパーからの評価も高いんです。
マットの表面に熱反射板として機能するアルミ加工が施されていて、これによりこの薄さでも断熱性が高まり、地面からの冷気を遮断しつつ体温を反射して内部に閉じ込めることができるようになっています。
R値は薄型ながら2.6。すでに所有しているマットと組み合わせてみるのがおすすめです。
また、アルミ部分を下に向けることで夏場の地面からの熱を遮断し寝苦しさを防ぎます。
蛇腹状に折りたたんでコンパクトに持ち運ぶことができます。
モザンビーク キャンピングマット 仕様
- サイズ:56×183×2cm
- 収納サイズ:56×13×12cm
- 素材:XPEフォーム
- R値:2.6
- 付属品:専用ケース
THERMAREST(サーマレスト)マットレス モンドキング3D
出典:楽天
先ほどもご紹介した老舗メーカーのサーマレスト。
そのサーマレストの中で、もっとも断熱性が高いマットレスがモンドキング3D。
新しいストラタコアフォームは地面からの冷気を中央のフォーム層で遮断し、同時に上面の凹部に身体から出る熱を溜め込んで高い保温性を発揮します。
付属の収納袋を接続してエアを注入でき、逆止弁があるため空気が漏れることもありません。
収納時のサイズが少し気になりますが、底冷えから解放されたい方にはおすすめです。
車で行くソロキャンプ、またはファミキャンなどで活躍しそうです。
サーマレスト マットレス モンドキング3D 仕様
- サイズ:63×196×10cm
- 収納サイズ: 66×23cm(長さ×直径)
- 重量:2500g
- 素材:表面/50Dポリエステルストレッチニット、裏面/75Dポリエステル
- 断熱材:ストラタコアフォーム
- R値: 7.0
Hikenture インフレーターマット
出典:楽天
ハイケンチャーのインフレーターマットのR値はなんと9.5もあるんです。
10cm極厚ウレタンが入っているので、しっかりとしたマットレスのような安定感があり底冷え知らず。
マットを広げてバルブを開けば、80%ほど自然に膨らみます。
あとは付属のポンプバッグでお好みの硬さまでエアを注入するだけ。
標準的なキャンプマットより幅も広く、寝返りが打てるのもポイントが高いところ。
9.5のR値は冬キャンプでも快適に就寝することができそうです。
ハイケンチャー インフレーターマット 仕様
- サイズ:198×76x厚さ10cm
- 収納サイズ:φ21x82cm
- 重量:約4.3kg
- 素材:30D弾力布、190Tポリ紬
- 断熱材:ポリウレタンフォーム
- R値:9.5
まとめ
冬の寝床にはコットがおすすめです。
地面から寝床を離すことで、地面から伝わる冷気を防ぐことができます。
ただ、コットだけではまだまだ寒いんです。
そんな時はコットの上にマット、ブランケットなどを重ね、シュラフを使うようにして下さい。
コットの上のマットは、厚さと共にR値をチェックしてみましょう。
R値は断熱性を表す数値で、冬場はこの数値が高ければ高いほど良いと思います。
またR値は足し算することができます。
薄いマットを重ねれば、重ねた分のR値が加算されることになります。
冷やされた空気からも冷気は伝わるので、コットの下に荷物を置くようにするのもおすすめの対策の1つです。
マットの上にブランケットを敷くことで、さらに空気の層を作り出して断熱効果を高めることができます。
その上にシュラフを置き、湯たんぽやカイロで事前に寝床を温めておくと朝までぽかぽか、快適に眠ることができるはず。
それでも無理そうなら、電気毛布も用意しておくと良いかも知れません。
このように冬の寝床はコットの設置方法とマットのR値で大きな違いが出ます。
コットがない場合でも同様に、マット等の層を作り断熱性を高めておくと良いと思います。
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