ソロキャンプでは、コンパクトで軽量なシングルバーナーが使いやすいですよね。
もちろんそんなシングルバーナーは、ソロキャンパーさんに人気のキャンプギアの1つです。
しかしシングルバーナーって、実は事故が心配になるアイテムでもあるんです。
シングルバーナーの上に載せたフライパンなどの調理器具は、加熱されると輻射熱を発生させます。
この輻射熱により、シングルバーナーで使用しているガス缶が加熱されて、爆発してしまう危険性があるんです。
実際に爆発してしまったという話は身近ではあまり聞かないですが、たまにニュースなどで見ると心配になっちゃいますよね。
そこで、出来る限り対策をしておくのが良いと思うんです。
輻射熱によるガス缶の加熱を防ぐのに便利なアイテムに「遮熱板」があります。
遮熱板を元々備えたシングルバーナーもありますが、遮熱板の機能を兼ね備えた「遮熱テーブル」も人気があります。
今回はガス缶の加熱を防ぐ、遮熱テーブルを選ぶポイントとおすすめ商品を紹介します。
こちらの記事は「あっちゃんの時々ソロキャン」で2021.10.29に公開した記事を引っ越しして一部修正したものです。
目次
遮熱テーブルでシングルバーナーのガス缶への加熱を防ごう!
遮熱板は必要か考えてみる
例えば熱い飲み物を入れるとグラスも熱くなり、それを素手で持つと火傷してしまいますよね。
温度が高くなった物体は熱い「赤外線」を放つようになりますが、この赤外線は温度が高ければ高いほど、放つ熱量が高くなります。
これを「輻射(放射)」と呼び、放たれる熱のことを「放射熱」と呼びます。
キャンプで使用される調理器具の中でも、特に蓄熱性の高いスキレットなどは加熱を行うと下方向へも輻射熱を発生させます。
この輻射熱によって、本来温められることのないシングルバーナーのガス缶(CB缶)が加熱され、最悪の場合爆発の危険性もあるんです。
実際に爆発してしまったという経験はなかったとしても、ヒヤリと感じる経験があったり、怖いなと感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
この事故は、熱源となる炎や加熱される調理器具とガス缶の間に遮熱板と呼ばれる板を挟んで熱を遮ることで、防ぐことができます。
シングルバーナーの構造上、ガス缶との距離が離せないこともあり、メーカーによってはシングルバーナーにすでに遮熱板が備わっていることもあります。
また、メーカーによっては取り扱い説明書に従って使用するのなら遮熱板は必要ないとしているところもあります。
遮熱板が必要かどうかはメーカーによって認識が異なるようですが、ないよりはあった方が良いと考えるキャンパーが多いようです。
便利な遮熱テーブルとは
出典:楽天
遮熱テーブルとは、遮熱板にテーブルの機能を持たせたキャンプギアのことを言います。
コンパクトさを求めるのなら遮熱板だけでも大丈夫なのですが、遮熱板とシングルバーナーの相性によっては遮熱板がしっかりと固定できないこともあります。
ですが小さなテーブルくらいのサイズにしっかりとした脚がついていれば、安定感もぐっと向上すると思いませんか?
キャンプ場の地面の状態はいつも良いわけではありません。
現地について見てみたら砂利や凹凸があったなんてことも多々あることなので、どこでも安定するテーブル型はおすすめです。
また、テーブル部分はお皿やマグカップなどちょっとしたものを置くのにとっても便利です。
調理したものをすぐに盛り付けることもできます。
メスティンなど長さがある調理器具は、ゴトクの上よりはみ出てガス缶の上にかぶってしまうことがあります。
輻射熱は加熱したものから発せられるので、ガス缶の上に熱源となりえるものが来るのは危険です。
そこで長さにゆとりのある遮熱テーブルであれば、ガス缶と熱源の間にテーブルの天板をしっかりと挟み込むことができるので安心感がさらにアップすると思います。
遮熱テーブルを選ぶ4つのポイント
出典:楽天
①互換性で選ぶ
遮熱テーブルはテーブルに空いた穴にシングルバーナーを合わせて使用します。
脚の高さが合わないもの、穴の位置や大きさが合わないものはかえって危険ですので購入前には必ずチェックしておく必要があります。
バーナーと同じメーカーで合わせたり、専用モデルを使用するのがおすすめです。
②素材で選ぶ
遮熱テーブルはステンレス、アルミ合金、チタンといった熱を反射しやすく、吸収しやすい金属で作られています。
どれを選んでもおすすめですが、それぞれ価格や重さなどに違いがあるので、購入前にチェックしておきましょう。
③サイズで選ぶ
先ほども説明した通り、シングルバーナーの上に載せて使用する調理器具のサイズが長かったり大きかったりすると、遮熱板で保護したいガス缶の上に到達してしまって輻射熱を与えてしまうことがあります。
ガス缶までしっかり覆えるサイズの遮熱テーブルなら、大きめの調理器具でも安心して使用できますよね。
④持ち運びやすさで選ぶ
シングルバーナーはソロキャンプで人気のアイテム。
ソロキャンパーなら荷物は軽く少なく持ち運びやすくしたいし、余計な荷物は持ちたくないものだと思います。
折り畳めたり、組み立て式の遮熱テーブルはソロキャンプには超おすすめ。
専用ケースの中にすっぽり収まるものなら、片付けも簡単です。
テーブルとしても兼用できれば調理しながら食事も楽しめちゃいます。
温まったケトルなどを直置きすることもできるのが便利だと思います。
遮熱テーブルのおすすめ商品
FUTURE FOX フューチャーフォックス 遮熱テーブル
出典:楽天
フューチャーフォックスの遮熱テーブルは、SOTOのレギュレーターストーブ「ST-310」専用のステンレス遮熱テーブルです。
シングルバーナーの使用中に発する熱を、遮熱板の機能を備えたステンレス製のテーブルが受け止め冷却します。
直接ガス缶に熱が伝わらなくなる上、テーブルが温まってしまうこともありません。
また、気温が低くなる冬場はガス缶の冷えを防ぎ、燃焼効果を高める効果もあります。
芝生や砂利、地面の状態が悪い時でも安定して使用できるように、脚部の底辺部分は曲面になるよう調整されています。
カラーはこの他にブラックもあります。
フューチャーフォックス 遮熱テーブル スペック
詳細
サイズ:長さ32cm×幅21.5cm×高さ8cm/収納時:長さ33cm×幅22cm×高さ1.5cm
重量:約630g
素材:ステンレス
対応バーナー:SOTO ST-310
ZEN Camps 遮熱板テーブル
出典:Yahoo!ショッピング
ZEN Campsは、SOTO ST-310、ST-340、ジュニアバーナー、マイクロストーブ、トランギアアルスト等に互換性のある、アルミ素材の遮熱テーブルです。
アルミ素材は遮熱効果が高いだけでなく、非常に軽いのも特徴の1つ。
ソロキャンプでは特に荷物を軽くコンパクトにしたいし、同等サイズのステンレス製に比べても半分程度の重さしかないところもおすすめポイントです。
3面に足があるので自立しやすく強度もあります。
アルマイト加工で傷に強く、汚れもさっと落とすことができます。
ZEN Camps 遮熱板テーブル スペック
詳細
サイズ:32×16.5×8.4(h)cm、収納時/20×20×2cm
重量:約 351g
素材:アルミ(アルマイト処理)
付属品:収納袋
対応バーナー:SOTO ST-310、ST-340、ジュニアバーナー、マイクロストーブ、トランギアアルスト等
FIELDOOR フィールドア チタン遮熱テーブル
出典:楽天
フィールドアの遮熱テーブルは、チタン製です。
耐熱マグなどでもよく見かけるチタンは、耐食性に優れ錆にも強いことでアウトドア向きの素材として知られる金属です。
軽量で丈夫なこともおすすめポイントの1つ。
持ち運びしやすく荷物の邪魔にもならないので、ソロキャンプでも使いやすい遮熱テーブルといえると思います。
耐荷重量は5kgと、重めの鍋やフライパンなども置くことができるほど、テーブルとしても安定感があります。
イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCBとSOTO レギュレーターストーブ ST-310に対応しています。
FIELDOOR フィールドア チタン遮熱テーブル スペック
詳細
サイズ:約 29.5×16.5×7.5cm、収納時/約 29.5×15×1.2cm
重量:約 300g
素材:チタン
付属品:収納袋
対応バーナー:イワタニ CB-JCB、SOTO ST-310
EnHike FORE WINDS マイクロキャンプストーブ FW-MS01専用遮熱テーブル
出典:Yahoo!ショッピング
EnHikeのFORE WINDSは、マイクロキャンプストーブ FW-MS01向けの専用遮熱テーブルです。
FW-MS01はFORE WINDSのおしゃれなシングルバーナー。
FW-MS01専用となるので注意してください。
遮熱テーブルは高品質な18-8ステンレス素材を使用していて、軽いだけでなく高い強度を誇るのも特徴。
折り畳み式でテーブルとしても頼り甲斐がありますが、使用するガス缶をすっぽり覆い、輻射熱からしっかりと守ります。
また、この広いサイズのテーブルはふきこぼれや油の飛び跳ねからも守ってくれます。
脚部の底面部分のデザインは曲面の設計となっていて、脚部の2本を合わせ4か所の支点で状態の悪い地面でも安定して使用することができます。
EnHik 遮熱テーブル(FORE WINDS FW-MS01専用) スペック
詳細
サイズ:32×16×8.8cm、収納時/17×16×3.3cm
重量:570g
素材:18-8ステンレス(SUS304)
付属品:収納袋
対応ストーブ:FW-MS01
FORE WINDS マイクロキャンプストーブ「FW-MS01」はこちら。
N-project エヌプロジェクト 遮熱テーブル
出典:楽天
耐荷重は均等荷重で8kgまでと、非常に頼りがいのあるこちらのエヌプロジェクトは、OD缶バーナーを使用できる遮熱テーブルです。
折り畳み式でコンパクトに持ち運びできるだけでなく、チタン製でとっても軽量。
登山やソロキャンプにおすすめの商品です。
テーブルにOD缶を吊り下げることでバーナーを倒れにくくしてくれますよ。
500缶サイズのみ遮熱板を使えないので、注意してくださいね。
N-project エヌプロジェクト 遮熱テーブル スペック
詳細
サイズ:33×16.5×10.5cm、収納時/17×16.57×2cm
重量:384g
素材:純チタン
付属品:収納ケース
OD缶サイズ:110、250、500全サイズ設置可能(500缶のみ遮熱板使用不可)
KVASS イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB 専用
出典:楽天
こちらはイワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB専用の遮熱テーブルです。
ピカピカに磨かれたステンレス製の遮熱テーブルが、輻射熱からガス缶をしっかりガードしてくれます。
広々としたテーブルは鍋などのふきこぼれや油跳ねなどからもきっちりガード。
軽量かつ丈夫で、バーナーを使用しない時はテーブルとしても使用することができます。
この汎用性の高さはソロキャンプにもおすすめです。
脚部の底面は曲面に設計してあって、4か所の支点で状態の悪い地面でも安定感抜群なんです。
汚れた時は柔らかな布などでさっと拭き取って下さい。
KVASS イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB 専用 スペック
詳細
サイズ:32×21×7.8cm、収納時/21×7.2×3cm
重量:667g
素材:667g
付属品:巾着式収納袋
対応ストーブ:イワタニCB-JCB
まとめ
コンパクトで軽量なシングルバーナーはソロキャンプでも人気の高いアイテムです。
燃料は市販のガス缶を用意するだけだし、入手も簡単で使いやすさも抜群です。
しかしその手軽さの反面、使用中心配な事もあります。
バーナーの上で温まった調理器具は輻射熱を放ち、熱源でなくても近くにあるものを温めてしまいます。
ゴトクの上からはみ出るサイズの調理器具の場合、真下にガス缶が来る形だと心配ですよね。
ガス缶が熱せられると、最悪の場合爆発なんてことにもなりかねません。
これを防ぐのに便利なのが遮熱板です。
シングルバーナーに取り付け、熱源となる火とガス缶の間に1枚の遮熱板を挟むことができます。
この板は熱を反射し吸収しにくくなっているので、調理器具やシングルバーナーの炎の熱からガス缶を守ることができるようになります。
シングルバーナーのメーカーによっては、あらかじめ遮熱板がパーツとして取り付けられているものもありますし、取り扱い説明書に従い正しく使っていれば不要であるとしているメーカーもあります。
あって困るものではないので、遮熱板をうまく活用しているキャンパーも多いようです。
この遮熱板をテーブル状にしたのが、遮熱テーブルです。
遮熱板とテーブルが一体化したもので、一般的な遮熱板よりも大きめサイズなのがまずポイント。
天板が大きいとその下にガス缶をすっぽり覆い隠すことができるし、テーブルとして脚があるので地面の状態が悪くても安定感がアップします。
このため、遮熱板より使いやすく感じる人が多いのではないでしょうか。
ゴトクから下ろした熱い調理器具をテーブル部分に直置きすることもできます。
このように遮熱テーブルはなくても良いものですが、あるととっても便利で、シングルバーナーをより安心して使用することができるようになるアイテムなんです。
ソロキャンパーさんは、是非導入を考えてみてはいかがでしょうか?
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