SOTOと言えば、新富士バーナーを母体とするアウトドアブランドとして有名です。
トーチ、ランタンや燃料、ストーブやバーナー、焚き火台・・・それらと一緒に使うクッカーやスモーク、テーブル、その他アクセサリー類などを多数取り揃えリリース、話題と人気を集めてきました。
と、特にバーナー等、火に関係するギアのイメージが強いと思います。
そんなSOTOが2022年秋に、初めてテントを発表したことはご存じでしょうか?
そのテントの名前は「HORUS SOLO T/C(ホルス ソロ T/C)」。
SOTO初の幕、ソロ・デュオ向きのちょっと面白いテントなんです。
発売は2023年春以降、販売方法は通販のみと今すぐチェックしておかないと見逃してしまいそうなんですが、今回はその「HORUS SOLO T/C(ホルス ソロ T/C)」について詳しく紹介していきたいと思います。
SOTOのHORUS SOLO T/Cは天井が開くワンポールシェルター
「HORUS SOLO T/C(ホルス ソロ T/C)」ってそもそもどんなテント?
出典:SOTO
2022年秋に行われたSOTOの新商品発表の中でも一際目立っていた「HORUS SOLO T/C(ホルス ソロ T/C)」。
このテントは、フロアの形状が六角形になっているワンポールテント(ワンポールシェルター)です。
ワンポールテントなんですが、普通のワンポールテントとは違うポイントが色々とあるんです。
一般的なワンポールテントのメインポールって、幕の中央にドンって立っているイメージがありませんか?
しかしSOTOのHORUS SOLO T/Cのメインポールは、幕の前寄りに設置されているんです。
ワンポールテントって設置が簡単で初心者でも組み立てるのが楽である反面、テントの中心にドドーンっとメインポールが立ってしまうので、意外とデッドスペースができやすいんですよね。
ですがHORUS SOLO T/Cのメインポールは前寄りに立つので、普通のワンポールテントよりもテントの中にコットやテーブル類を設置しやすく広々と使うことができるようになっているし、設置面積もコンパクトにすることができるんです。
他にもHORUS SOLO T/Cには、これまでのワンポールテントにはなかった様々な面白くて便利なギミックが隠されているんです。
そのギミックについては、次の項目で詳しく説明していきます。
HORUS SOLO T/Cの7つのおすすめポイント
①便利な中幕あり!
出典:SOTO
HORUS SOLO T/Cのシェルターには、中幕がついています。
この内幕がなかなかの優れものなんです。
幕の両側にはファスナーがついていて、サブポールを使って跳ね上げることができます。
リビングスペースを拡張したり幕を伸ばしたり、閉じたりすることが可能になっています。
中幕をなしにしてリビング空間を広々と取ることができれば、シェルターの様にコットを2台並べてデュオ用テントとして使用したり、グループキャンプのリビングスペースとして活用することもできるので、ソロ用テントとしてだけでない活躍が見込めそうです。
ファスナーを閉じて中幕をありの状態にしておけば、前室と寝室を分けて使用することが可能です。
前室が広いためフロアレスのシェルターのように見えても、実は仕切りが付いているので跳ね上げても寝室が丸見えになりません。
前室と寝室を分けることで、前室で調理をした後に匂いや煙が寝室に入り込むことを防ぐことができるなどのメリットもあるので、シュラフなどのファブリックグッズへのニオイ移りが気になる人にも、とてもおすすめできるポイントです。
就寝時も快適に過ごすことができそうです。
②跳ね上げ部に取り付け可能な陣幕付き!
出典:SOTO
跳ね上げ部に取り付け可能な陣幕も付属しています。
付属の陣幕がまたこのテントの面白いポイントで、跳ね上げ部に取り付けることで、目隠しにすることもできるんです。
テント周りをすっぽり覆い隠すことができるので、テーブルやチェア、コットといったファニチャー類を出しっぱなしにしたままでも安全に過ごすことができます。
また、周囲の目からプライベート空間を守る目隠しとしても機能性抜群。
上の写真を見ると、外から中の様子が全く見えませんよね。
出典:SOTO
さらにこの陣幕は、単独で使用も可能。
焚火の際の風よけとしても、目隠しとしても使うことが出来るんです。
③耐水性の高いT/C素材!
出典:SOTO
ポリエステルとコットンの混紡素材であるT/C。丈夫で吸水・速乾性が高く、縮みにくく燃えにくいといった天然素材と化学繊維の良いところを併せ持った生地なんです。
SOTOのHORUS SOLO T/Cに使用されているT/C素材には、さらに高い耐水性を持たせてあります。
その秘密は、織り上げる時の生地の加工にあります。
撥水加工を施して織り上げた生地に二度目の撥水加工を施してあるので、急な雨だけでなく雨天時のキャンプでも安心感があります。
出典:SOTO
もちろんT/C素材の特徴と魅力になっている通気性の高さや保温性も持ち合わせているので、オールシーズン天気を問わず活躍することができるでしょう。
雨や冷たい風や空気の侵入を防ぐスカートも標準装備しています。
④開発者こだわりのベンチレーター機能
安いテントのベンチレーター機能って、使用してみるとたまにきちんと機能していないものがありませんか?
SOTOのHORUS SOLO T/Cの開発担当者は、このベンチレーター機能にもしっかりと着目。他社製品を調べて比較し、しっかり隙間を作って換気できるようにデザイン、開発しています。
パーツの折れ曲がりなどで不備が発生しにくく、ベンチレーターとしてしっかり確実な仕事ができるようにHORUS SOLO T/Cの2箇所のベンチレーターは作られたとのこと。
もちろん虫やゴミなどの侵入がないように、内側にはメッシュが装備されています。
⑤ペグダウンするベルトにも一工夫!
出典:SOTO
HORUS SOLO T/Cに対する開発者のこだわりはまだあります。
初心者や慣れていない人にも、テントの張り具合や位置を調整しやすくするための工夫が凝らされているんです。
ペグダウンするベルトにアジャスターがついていて、ペグダウンした後も張り位置や張り具合を微調整しやすくなっています。
また、このテントの中幕が中央部の左右の引っ張り具合の目安をわかりやすくしてくれます。
この小さな工夫とこだわりにより、HORUS SOLO T/Cは他社テントよりも張りやすく微調整もしやすく作られているんです。
⑥3種類のファスナーは「適材適所」
出典:SOTO
HORUS SOLO T/Cには様々な場所にファスナーが使われているのですが、そのファスナーもそれぞれ場所によって種類が違うんです。
使われているファスナーは、止水ファスナー・オートマチックスライダー・ノンロッキングスライダーの3種類。
止水ファスナーはその名の通り、細かな隙間から水や雪の侵入を防ぎシャットアウトする、アウトドアギアやアウトドアウェアお馴染みのファスナーです。
オートマチックスライダーは、意図しないところでスライダーが開かないようにロック機構を搭載したスライダーのこと。
3種類目のノンロッキングスライダーは、ロック機構こそないものの、砂などの噛み込みにある程度耐えることのできる屋外使用向きの耐久性の高いファスナーとなっています。
これらを適材適所、使い勝手に合わせて使用しているという徹底ぶり。
SOTO初のテントに対する熱意とこだわりが伝わってくるようです。
⑦跳ね上げ部分を取り外すと天井が「開く」!
出典:SOTO
HORUS SOLO T/Cの跳ね上げ部分は、一般的なワンポールテントの状態では出入り口に当たる部分となります。
テントと接続するファスナーを取り外すと、なんと天井部がぽっかりと穴が開くようになるんです。
公式サイトの写真を見ても、この形状って他のメーカーのテントでもあまり見たことがなく面白いと思いませんか?
出典:SOTO
天井がない=通気性抜群。
SOTOの母体である新富士バーナーは、本来炎を取り扱う商品の総合メーカー。
なのでSOTOの取り扱い商品もまた、バーナーやランタンなどが主力かつ中心です。
新富士バーナーはこのHORUS SOLO T/Cのぽっかり開いた天井のないスペースでは、SOTOの燃焼器具に限り使用可能、調理場として活用できると設定しています。
ただし、焚き火台については使用を認めていないので注意してください。
この天井のないスペースはHORUS SOLO T/Cの最大の魅力なので、次の項目でもう少し詳しく掘り下げていきたいと思います。
開く天井!テントの中から空が見える開放感!!
出典:SOTO
「天井がないだけなら、テントの外にいるのと変わらなくない?」なんてこと、思っていませんか?
いやいやこれがなかなか侮れないんです。
周囲をすっぽり囲われて、天井がぽっかり開いている。この解放感と周囲の目を気にしないで良い安心感ってなかなかのものですよ。
出典:SOTO
あぐらをかいたり寝そべったり家族同士や一人きりの時にしか見せないようなだらしないスタイルで寛いでいても、気になりません。もちろん、開いた空を見上げて雲や天体観測をするのも良さそうです。
バードウォッチングなんかも楽しいかもしれません。
気持ちがいい時期には、そのままうとうと眠ってしまうのも気持ちが良さそうです。
・・・しかし、天井がぽっかり開いているということは、夜露や虫やゴミの侵入はどう頑張っても防ぐことはできません。
いくら気分が良くても、そのまま就寝するのはやめておいたほうが良さそうです。
就寝時は天幕のファスナーを閉じるだけで準備完了となります。
また、周囲がしっかり囲われていれば風防がなくても直接風にさらされなくなります。
なんなら匂いの出やすいスモーク調理にも挑戦しやすく相性良さそうで、色々試してみたくなりますね!
天井の開放は逆にデメリットにもなる
出典:SOTO
先述しましたが、天井が空いているということは、虫の侵入もしくは夜露朝露にさらされてしまうということです。
虫の侵入、虫嫌いにとって一番避けたいところ。
暖かい季節では、日中なら蚊はもちろん蜂やアブなどが飛んでくることがあるし、夜になれば蛾や見たことがない虫などがよってきます。
このようなことを考えると、夏などの虫の多い季節はちょっと厳しくなるかも。テント内でランタンを点けていたら虫がよってきちゃいます。
特に蛾はどこから集まってくるのか不思議なくらい、かなりの数が集まります。
これは大きなデメリットになりそうです。
夜空を見る時には、明かりを消してから開閉するのが良さそうです。
また、湿気が多い季節では日が暮れたら、キャンプギアが夜露や朝露で濡れていたなんてことを経験したことがある方もいると思います。
タープの下など屋根があるところでは比較的防ぐことができますが、一晩そのままでは濡れてしまうこともあります。
屋根がない場所では注意が必要です。なので天井を開放したら、露でキャンプギアが濡れてしまう可能性も考慮しておくのがいいでしょう。
SOTO HORUS SOLO T/C スペック
出典:SOTO
HORUS SOLO T/Cシェルター本体のサイズは、幅300cm×奥行き250cm×高さ160cmの六角形。
センターポールが前方よりなので、ちょっと歪な形をしたワンポールテントになっています。
収納サイズは幅70cm×奥行30cm×高さ30cm。
ここに、陣幕を足すと・・・さらに変則的な形状へ変化。
出典:SOTO
サイズは、幅300cm×奥行き320cm×高さ160cm。陣幕で前室を形成する分、奥行きがでます。
出典:SOTO
カラーはコヨーテとグレーの2色展開です。
今までの写真を見てきてブラックだと思っていた人もいると思いますが、実はグレーでした。なのでダークグレーといった感じでしょうか。
HORUS SOLO T/Cのセット内容は、シェルター本体・陣幕・メインポールが1本・サブポールが2本・スチール製ペグ が14本・1.5mガイロープが4本・2.5mガイロープが6本・本体収納袋・ポール収納袋・ペグ収納袋となっており、全ての重量は9.3kgです。
価格は税込99,000円となっていますが、まだ販売前の製品なので、セット内容や仕様に変更が起こる場合があります。
- シェルター本体サイズ:幅300cm×奥行き250cm×高さ160cm
- 陣幕装着時サイズ:幅300cm×奥行き320cm×高さ160cm
- 収納サイズ:幅70cm×奥行30cm×高さ30cm
- 重量:9.3kg
- セット内容:シェルター本体・陣幕・メインポール×1本・サブポール×2本・スチール製ペグ×14本・1.5mガイロープ×4本・2.5mガイロープ×6本・本体収納袋・ポール収納袋・ペグ収納袋
まとめ
SOTOと言えば、スライドトーチ・ランタンや燃料・ストーブやバーナー・焚き火台など炎を使った製品を主力商品とした人気のあるアウトドアブランドとして有名ですよね。
そのSOTOがいよいよ2023年春以降、ソロ・デュオキャンプ向きのテントを発売することを発表しました。
ある意味満を持してというべきこのHORUS SOLO T/Cは、中幕付きのシェルターで、ちょっと変わった6角形のワンポールテントの形をしているんです。
ワンポールテントながら一般的なワンポールテントと違って、メインポールが少し前方に出ているので、デッドスペースが出にくく中が広々としているのに設置面積はコンパクト。
楽にコットやキャンプギアを配置することが可能となっています。
また、幕の内側にファスナーがあり、付属しているサブポール2本を使って跳ね上げればフロアを広げることができますし、跳ね上げ部分にこれまた付属の陣幕を取り付けることで目隠しを作ることもできます。
この目隠し部分の天井はファスナーで開閉することも可能で、天井部のファスナーをあければ屋根をなくすことができます。ぽっかりと開いた天井からは空が見えるという、大胆不敵な解放感があり、通気性もこれ以上の物はないというくらい抜群になってしまいます。
天井を開放したスペースでは、SOTOの製品に限り火を使った調理も可能となっているので、スペースは大いに活用したいところですよね。
ただし焚き火台を使用することはできません。
屋根からの圧迫感がなくなり、解放感はこの上ないくらい味わえます。天体観測やバードウォッチングなどにもおすすめ。
就寝時は、屋根のファスナーを閉めるだけで準備完了。
陣幕は、周囲の目からプライベート空間を守る目隠しにもなりますし、もちろん取り外しも可能で、陣幕だけで単独設置も可能です。
燃えにくく通気性と保温性に優れた人気のT/C素材が採用されていますが、HORUS SOLO T/Cに使われているT/C素材には、撥水性を施して織り上げた生地にさらに撥水加工を施すという2重の加工がされているので雨の日も安心。
子どもの頃憧れてきた「秘密基地」が実現できるのは、今がチャンス!?
SOTOのHORUS SOLO T/Cは、通販限定商品で店頭に並ぶ予定は今のところないようです。
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アイキャッチ画像 出典:SOTO