テントやタープなどの設営時に、地面に固定する為に使用するペグ。
テントを購入すると、付属品として何本か同梱されている場合もあります。
このペグは初心者こそ付属しているものをそのまま使うものと思ってしまいがちでなんですが、ベテランキャンパーになるとペグを別途購入し、キャンプ場の状況に合わせて使い分けているんです。
キャンプ用のペグって、実際に買ってみようと探してみると、数や種類がありすぎてどんなものを購入すればいいの分かり難くありませんか?
そこで今回は、キャンプで使うペグにはどんな種類があって、それぞれどんな特徴があるのか解説しおすすめのペグも紹介したいと思います。
こちらの記事は「あっちゃんの時々ソロキャン」で2022.3.23に公開した記事を引っ越しして一部修正したものです。
目次
キャンプで使うペグの種類には何がある?
ペグの種類
キャンプでテントの設営や、タープの設営、あるいはランタンスタンドなどに使うペグ。
色々な種類があって、どれがどんな特徴があるのか知っていますか?
キャンプで使うペグにはいくつか種類があるので、以下で紹介していきます。
①ピンペグ
出典:楽天
ピンペグは、テントやタープなどに付属しているペグとしては最もポピュラーなタイプのペグです。
ヘッドがフック型や円の形をしていて、素材はアルミ製などとても軽量。
反面強度は、あまりないものが多いようです。
そのため芝生や乾いた土などは得意としていますが、柔らかすぎる砂浜のような地面ではすぐに抜けてしまいます。
また石が混じった河原などの硬い地面は、強度不足で曲がってしまうこともあるんです。
軽くて持ち運びには良いんですが、強度不足がデメリットです。
さらには、ハンマーで叩くヘッド部分が細くて曲線になっているものが多いので、狙いが定まらず使い難く感じてしまうかも知れません。
②V・U字ペグ
出典:楽天
V字ペグやU字ペグは、ペグを横から見た時、断面がV字やU字に見えるペグです。
地面に接する面積が大きいのでピンペグやネイルペグより抜けにくく、スタッキングして持ち運びできるのが最大のメリット。
軽量なアルミ製から頑丈なスチール製まで使用されている素材も幅広いのも嬉しいポイントではあるのですが、その変わった形状故に土が残りやすく水洗いのお手入れが必須となります。
このペグは砂浜などの柔らかい地面にも刺さりやすく、乾いて硬い地面にもよく刺さります。
しかし河原の石が混じったような硬い地面は苦手なので注意して下さい。
基本的に軽量なものはヘッド部分が大きくないので、慣れるまで狙いを定め難いです。
③X・Y字ペグ
出典:楽天
X・Y字ペグは、断面がXやYに見えます。
この特徴的な形状から先ほど紹介したV・U字ペグよりさらに抜けにくい構造となっているのですが、スタッキングはできません。
こちらも柔らかい砂地から硬い地面まで幅広い活用が見込めますが、石などが混じった硬い地面は向いていません。
④ネイルペグ
出典:楽天
ネイルペグは、釘のような形をしたペグのことを指します。
ヘッドの形状が平たいので地面に対しまっすぐ打ち込むことができます。
スチール製の製品が多いので、アルミ製のピンペグに不満を感じるようになったらネイルペグの買い足しがおすすめです。
砂浜のような柔らかい地面は苦手としていますが、それ以外ならオールラウンダーなペグとして何かと活用できるペグになります。
⑤スクリューペグ
出典:楽天
スクリューペグは、ネジ状のスクリュー型のペグです。
ねじりながら打つのではなく、ハンマーで上から叩くとドリルのように螺旋状に地面に突き刺さります。
とても抜けにくい形をしているので、柔らかい地面におすすめ。
スクリューペグは、冬の雪上キャンプや砂浜のような柔らかい地面におすすめなペグです。
⑥鍛造ペグ
出典:楽天
鉄を何度も叩いて作る鍛造という工程を経て強度を高めて作ったのが「鍛造ペグ」です。
スチール製でとても頑丈なので、強風の中でもテントやタープをしっかり固定することができます。
雪上や砂浜のような柔らかい地面以外なら、芝生や乾いた土だけでなく河原の石の混じった地面でもしっかりと刺すことができます。
鍛造ペグは、コンクリートやアスファルトを突き刺しちゃうぐらい強度があるんです。
なので、土の中に小石があっても、それを割って突き刺させるようなこともあります。(大きな石は無理です)
なので、僕はこの鍛造ペグを愛用しています。
しかし、重たいのがデメリットとしです。
タントやタープの設営で使用する本数分の鍛造ペグを用意すると、それらを合わせた重量はかなり重たくなってしまいます。
⑦プラペグ
出典:楽天
プラペグとはプラスチックでできたペグのこと。
軽量で安価。最近は100円ショップのアウトドアコーナーでも見かけるようになりました。
プラスチック製なので軽くて扱いやすいのですが、鉄製ハンマーでたたくことができず、専用のプラスチックハンマーでたたく必要があります。
しかもあまり強く乱暴に扱うと壊れてしまうので、強度の面では少々不安が残りますね。
湖畔のキャンプ場で使った時には、地面が硬くて折れてしまったことがありました。
砂浜などの柔らかい地面では扱いやすいのですが、石の混じった硬い地面では使うことができません。
ソロキャンプで使うおすすめペグ6選
スノーピーク ソリッドステーク30
出典:楽天
鍛造ペグと言えば、スノーピークのソリッドステークと答える人が多いほど人気のペグです。
ソリッドステーク30は、黒電着塗装のS55Cスチール製で長さは30cm。
スノーピークの定番ペグであるソリッドステークには20~50cmまで10cm単位で全4種類ものペグがあり、このソリッドステーク30はそのうちの1種類となります。
テントを張るにもタープを張るにもちょうどよいサイズ感で、打ち込み部分の直径は8mm、ヘッド部分は直径1.5cm。
ハンマーで叩く部分は滑りにくく、打撃を確実にボディに伝えて地面へしっかり打ち込むことができるようになっています。
地面にヘッドが食い込むとフックも一緒に食い込むので、ステークが回転せずロープ抜けも防いで安心感もアップ。
ベテランキャンパーから「持っている」「あると安心」「おすすめ」との声が高い人気商品でもあります。
村の鍛冶屋 エリッゼステーク
出典:楽天
ソリッドステークと双璧をなす、キャンプでは有名な鍛造ペグに村の鍛冶屋のエリッゼステークがあります。
使いやすい30cmぐらいのエリッゼステークを探すと、28cmの物が見つかります。
ソリッドステークの30cmより2cm短いですが、収納や使い心地はほとんど変わりません。
エリッゼステークの本体は、円形ではなく楕円形をしています。その為、地面の中でクルクルと回ってしまうことを防げるようになっています。
またヘッド部分は大きく、ハンマーで打ちやすくなっているのも特徴。
さらに、カラーバリエーションが豊富なのが一番の特徴かもしれません。
粉体塗装で、様々なカラーになった鍛造ペグは地面に刺さっていても目立つ為、躓いて転んでしまうことも防げるし、片付け忘れる事も防げます。
値段はソリッドステークよりも安いので、メリットが多い鍛造ペグになっていると思います。
コールマン アルミピンペグ 21cm
出典:楽天
コールマンのアルミ製ピンペグは軽量で手ごろな価格の6本セット。
サイズは21cmです。
持ち運びしやすく、砂浜や芝生、柔らかくしまった地面で使いやすいオールラウンダーなペグなので、予備に購入しておくのもおすすめです。
ロゴス Qsetメイト・ネイルペグ25cm
出典:楽天
ロゴスのQsetメイト・ネイルペグのサイズは約25cm、1本あたりの重さは約100gです。
極太8mmのスチール製で硬めの地面にもよく刺さります。
ソリッドステークの方がしっかりしていて安心感があるけれど、その分重くて高いので、4本をソリッドステークに、残りのペグをロゴスやキャプテンスタッグのネイルペグにと使い分けて使用しているという口コミやベテランキャンパーのアドバイスをよく見かけます。
コールマン ジュラルミンYペグ 18cm
出典:楽天
軽量、高強度のコールマンのジュラルミン製Yペグです。
Yペグは地面に突き刺さりやすく、この特殊な形状から抜けにくいという特徴を持っています。
また本来は石混じりの硬い地面は少々苦手なはずなのですが、強硬度のジュラルミンを使用することにより、硬い地面にも対応できるようになっています。
安定した使い心地で場所を選ばず使用することができます。
福善刃物工業 打刀
出典:楽天
まるで日本刀のようなデザインをしたこのペグは、刃物屋さんが作ったペグ「打刀」。
Makuakeでプロジェクトを成功させて、一躍有名に。
僕も応援購入させていただきましたが、これが使いやすいんです。
刃物用ステンレス鋼を使用していて凄く頑丈。
しかも軽いし、見た目もいい。
平らな形状をしているので、スタッキングしやすくて持ち運びやすくなっているんです。
長さは20cmと28cmから選べ、用途も購入者次第。
僕は短い方を買って、小さなタープや陣幕用にしています。
一見平らなので抜けやすそうなイメージがありますが、地面に固定する力は同じサイズの鍛造ペグと同等の能力があるようです。
ちょっと他と違ったデザインのペグが欲しいと思っていたらおすすめです。
まとめ
せっかく組み立てたテントやタープも、ペグがなければ固定できません。
風にあおられた時しっかりとペグ打ちして固定しておかなければ、テントやタープは崩壊してしまいます。
そんな事にならないように、しっかり地面に入り込み、抜けないようなペグを選びたいところ。
しかしペグと言ってもその種類は複数あり、どれを選んだら良いのか迷ってしまいますよね。
また、種類ごとに特徴があるはずなので、それをちゃんと把握しておけば、キャンプでも困ることはないはず。
ペグの材質や種類によっては、ペグ打ち中曲がったり破損して使えなくなってしまったり、地面の状態によって使えないペグがあったりします。
芝生や柔らかい地面ならプラスチック製のペグでも十分対応できますが、強風や硬い地面の場合はプラスチックペグでは折れて使い物になりません。
ペグの価格は素材や強度によりピンからキリまであるので、テントに使用するペグの半分を強度がある丈夫な鍛造ペグに、もう半分を手ごろな価格のスチールやアルミ製のペグにと使い分けるといった裏技もあります。
僕の場合は、全部鍛造ペグなので、持ち運ぶのが大変です(笑)
アイキャッチ画像 出典:楽天