焚き火や薪ストーブ、オイルランタンやガスランタン。
炎が燃えるほのかな灯りの暖かさや、そのゆらめきには大きな癒し効果があると言われています。
その癒し効果を求めるため、キャンプでは「火遊び」が大流行中です。
「火遊び」といってももちろん故意に危険を伴ったり倫理的に問題があるものではなく、街中や自宅ではなかなか体験できない焚き火や薪ストーブなどに挑戦する、それらを使って調理などをすることそのものを指すんです。
そしてこれらは、道具を揃えて手順を守れば、大人から子どもまで気軽に体験することができます。
そんな炎をさらに気軽に楽しめるのがランタンなのですが、自宅でももっともっとカジュアルに楽しめるのが「キャンドル」です。
キャンドルは仏壇用や防災の備えといった実用的なもの以外にも、リラックス効果を高める香りのするアロマキャンドルや、優しい灯りのインテリアなどで元々人気がありますよね。
最近ではさらにそのリラックス効果を高めるべく、燃やすとパチパチと焚き火のような音がするキャンドルも登場し、SNSや動画コンテンツでもASMRのジャンルで人気を集めるようになっています。
このように「キャンドル」は、キャンプの焚き火やストーブ、ランタンなどの炎の灯りと同じように見ていて気持ちが良くなるものとして最近は特に認識されています。
なのでキャンプ場だけではなく、自宅でもお風呂やリビング、寝室でリラックスしながら楽しんでいる人は多いことでしょう。
このようなキャンドルを、キャンプでランタンとして使用できるようにしたのが「キャンドルランタン」です。
今回は、この「キャンドルランタン」に焦点を当てて詳しく掘り下げて、その魅力や選び方を紹介していきたいと思います。
目次
キャンドルランタンとは?
出典:楽天
キャンドルランタンとは、火を灯したキャンドルを設置して使用するランタンのこと。
燃料にキャンドルを使用するランタンのことです。
キャンドルに普通に火を灯しただけでは、風に吹かれて火が消えてしまったりしますよね。
特にアウトドアで使用すると、そこまで強い風じゃないと思っていても、簡単に消えてしまうこともあります。
それに加え、炎が剥き出し担っている状態で使用していては、安全性にも問題があります。
キャンドルランタンは、キャンドルをガラスケースなどのケースの中に倒れないよう設置して、安全にキャンドルを収納してランタンとして使用するものです。
ランタンのサイズに合ったキャンドルと火さえあれば、どこでもすぐに使えるし使い方も簡単。
キャンプでも自宅でも、災害時にも使えます。
大きな光源になるほどの強い光を放つことはできませんが、なによりもそのどこかノスタルジックで幻想的な炎の灯りには大きな癒し効果があり、ランタンそのものにもおしゃれなデザインのものがたくさん出ています。
キャンドルを灯している場面を想像すると、いくつか揃えて、キャンプサイトを飾って彩ってみたくなりませんか?
キャンドルランタンはどうしてリラックス効果を得られるの?
そもそも人は何故、キャンドルランタンやキャンドルに大きな癒し効果を感じるのでしょう?
炎を見ている時に感じるリラックス効果の正体は、実は炎の「揺らぎ」にあるんです。
この炎の揺らぎがもつリラックス効果の正体が「1/fゆらぎ」であるということは随分前に話題になったので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
「1/fゆらぎ」は別名「ピンクノイズ」とも呼ばれ、人の生体リズム・・・心臓の鼓動と似ているため人の快適性と直結するものとされています。
「1/fゆらぎ」は打ち寄せる波の音、小川のせせらぎ、木々の木の葉が風にそよぐ音などにも潜んでいて、それらを見たり聞いたりすることで人はリラックス効果を得られるんです。
また美空ひばりさん、MISIAさんや宇多田ヒカルさんをはじめとする歌手、俳優さん、声優さんなどの数々の有名人の中にも「1/fゆらぎ」がある声を持つ方がいるとのことで、調べてみるとなかなか奥深いですし、面白いですよ。
焚き火やキャンドルの炎の揺らぎにも「1/fゆらぎ」は潜んでいるので、ほのかで優しいキャンドルの灯りだけに癒されているわけではなく「人の生体的にも」その癒し効果が認められているのです。
キャンドルランタンの選び方
キャンドルランタンにも、他のランタンと同じく種類があり選び方にコツがあります。
その選び方について5つのポイントにわけて調べてみました。
①キャンドルランタンの設置方法で選ぶ
キャンドルランタンも普通のLEDランタンや燃料系ランタンと同じく、使用時の設置方法で選ぶことができます。
まずは「置き型」。
テーブルなど、任意の好きな場所にキャンドルランタンを置くことができます。
平らな場所であればどこでも置けるのが「置き型」のメリットで、風のある場所でも揺れにくいので安全性も抜群。
床との接地面が大きく、重心があるものの方がよりおすすめです。
キャンドルの幻想的な光が際立つキャンドルランタンは、吊り下げ型もおすすめです。
このタイプは、ランタンスタンドや木の枝、ロープなどに引っ掛けて使用しましょう。
しかしキャンドルランタンについているフックがそもそも実際に吊り下げられる実用的なものではなく「飾り」である場合があるので要注意!
キャンドルランタンの重さで落っこちて破損してしまうと火傷や事故、火事にもなりかねないので十分に気をつけてください。
おすすめは吊り下げ型でも、置き型でも使える「兼用型」です。
②セットするキャンドルの種類で選ぶ
出典:楽天
キャンドルランタンには、設置できるキャンドルの種類が指定されている場合があるので注意してください。
長時間の使用を考えているのなら、やはり専用キャンドルや防災用の太いキャンドルが使えるものがおすすめ。
1本で数時間、商品によっては9時間も燃え続けるものもあるので、防災用の備えとしてもおすすめできます。
出典:楽天
デメリットがあるとするなら、専用キャンドルを購入できる場所が限られること。
とはいえ、最近はインターネットで気軽に買い物ができるし、何かのついでに買い足してストックしておく癖をつけておくと特にデメリットでもないかもしれません。
キャンドルランタンで最も使われることが多いのは、ティーライトキャンドルと呼ばれるキャンドルです。
直径3〜4cm程度のアルミなどのカップに入った小さなキャンドルを、見たことがある人はいませんか?
アロマキャンドルとしてや、100円ショップでも取り扱いがあるので、コスパの良さや手に入りやすさではピカイチです。
使用し終わったらカップごと交換してしまえば良いし、固定する金具がついていたり、お手入れのしやすさも優秀です。
燃焼時間はメーカーによって違いがありますが、4時間程度と短めなものもあるし、100円ショップの製品だと燃焼時間や燃え具合に個体差がでることがあるので注意が必要です。
キャンドルランタンの底面がフラットなものを選ぶと、大きめのキャンドルでもティーライトキャンドルでも選ばず使用できるのでおすすめです。
ただし、この自由度の高さゆえにキャンドルの安定感がなく安全性に欠けるといった弱点もあるので、固定やお手入れ方法については工夫が必要となります。
③携帯性で選ぶ
出典:楽天
キャンドルランタンのホヤには、ガラスを使用しているものが多くあります。
キャンプで使用する場合、持ち運び中に破損してしまうことがあるので注意が必要です。
このホヤを専用ケースや本体の中に収納したり、スライドしたりできるものもあるので、キャンプで使用する場合は持ち運びやすさやケース付き、携帯性についてもチェックしておくとよいでしょう。
④デザイン性で選ぶ
せっかく雰囲気のあるキャンドルを使用するのなら、キャンドルランタン本体のデザイン性にも拘りたいですよね。
アンティーク風なランタンや北欧風なものなら、キャンプで使用しない時はおうちでインテリアとして飾っておいてもおしゃれで可愛いですよね。
シンプルでスタイリッシュなものなら、持ち歩いていてかっこいいです。
他のキャンプギアとイメージを合わせて選んでみるのも楽しそうです。
⑤機能性で選ぶ
キャンドルランタンの上部の開口部が大きく開いているものなら、アロマキャンドルを使用した時香りが周囲に拡散しやすくなります。
最近は虫除け効果のあるキャンドルもあるので、こういった追加効果を期待してキャンプで使用したい場合はキャンドルランタンの開口部分についてもチェックしてみてください。
本体が凝ったデザインである場合、キャンドルの出し入れの仕方についてもチェックしておきましょう。
ホヤを取り外したり、出し入れ口が大きいものの方がキャンドルの取り替え時に楽だし、お手入れも簡単でしょう。
特にティーライトキャンドルは、使用時間が短めだったり出し入れ口が小さかったりして、夜間の取替え作業がやりにくい場合があります。
それだと、ちょっと面倒臭いですよね。
キャンドルランタンのお手入れ方法とは?
キャンドルランタンは、使用しているうちに溶けたロウが内部にこびりついてしまったりして汚れてしまうことがあります。
汚れがひどくなる前に、お手入れをするのが長く使うコツです。
キャンドルランタンが分解できるタイプなら、パーツごとに分解しましょう。
ロウが大きな塊でこびりついているのなら、カッターなどで削って取り除きます。
製品によって違いがありますが、一般的にロウが溶け出す温度は60〜70℃。
時にはそれ以上の温度が必要なこともありますが、だいたい80℃くらいあれば十分です。
60〜70℃くらいのお湯を洗面器やバケツに張り、台所用の中性洗剤を溶かしてください。
その中に、分解したキャンドルランタンを漬け込みます。
つけ込んでいるうちに先ほど剥がすことができなかったロウが剥がれていくので、綺麗になったら水気を拭き取って完全に乾かしてください。
キャンドルランタンのおすすめ商品
UCO(ユーコ)キャンドルランタン
出典:楽天
UCOのキャンドルランタンの使用時のサイズは、16.5×φ5cm。
ガラス製のホヤの部分は上下にスライドすることができ、持ち歩き時は10.6×φ5cmまで小さく収納して持ち歩くことができます。
本体のボディはアルミ製でとても軽量で、重量もわずか180gしかありません。
専用キャンドルをセットして使用するタイプで、最大9時間の使用が可能。
キャンドルは底から押し上げられる構造になっているので、最後までしっかり使い切ることができます。
キャンドルの残量は、側面からチェックすることができます。
置いても吊り下げても使用できる併用型なのも嬉しいポイントです。
UCO(ユーコ)フラットリフレクター
出典:楽天
UCOのキャンドルランタンと併せておすすめしたいのがこちらの専用フラットリフレクター。
サイズは使用時でφ14cm、収納時で15.2×7.7cm。
ステンレス製でできていて、重量は28gです。
こちらをキャンドルランタンの上部に設置することで、下方向にキャンドルの灯りを拡散することができるという便利なアイテムとなっています。
ブリキ製キャンドルランタン ペガサスキャンドル
出典:楽天
高級感のあるブロンズタイプのブリキ製キャンドルランタンです。
スマートでコンパクト、レトロさ漂うなんとも言えない可愛さが魅力。
傘の部分には、星型の空気穴があるところも見逃せません。
ランタン本体のサイズはφ8.3×H17.5cm、折りたたみなどはできないようです。
使用するキャンドルはティーライトキャンドルです。
ロゴス キャンドルランタン
出典:楽天
ロゴスのキャンドルランタンは、吊り下げても置いても使える可愛いタイプ。
サイズは(約)φ5.5×H9.5cm、重さは(約)80gなので、ランタンホルダーなどに引っ掛けても負担なく使うことができるでしょう。
手のひらサイズの可愛らしいランタンなので明るさは強くありませんが、金属製のゴールドがキャンドルの優しい炎でゆらめきながら柔らかく光を放ちとても癒されます。
ティーライトキャンドルを使用するため、燃焼時間はやや短めの約4時間です。
ブリキ・ランタン〔丸〕〔ブロンズ〕キャンドル専用ランタン
出典:楽天
ブリキとガラスでできた、コロンとした見た目が可愛いキャンドル専用ランタンです。
レトロで落ち着いた雰囲気ながら、どこかクラシックだったり、スチームパンクな世界観ももっているので、キャンプで使用しない時はインテリアとして飾っていても楽しそうです。
サイズは12cm×12cm×H14.5cm。
使用するキャンドルはティーライトキャンドルです。
カメヤマ メタルグレースランタン アンティークSI SJ0340000ASI
出典:楽天
防災用の太い蝋燭をしっかり立てつつおしゃれなキャンドルランタンをお探しなら、こちらの製品はいかがでしょうか?
鉄とガラスでできたクラシックなデザインで、重さは約0.94kg。
サイズはφ14.8×H45.7cm(ハンドル含む)。内径はφ11.5cmです。
立ち姿がとても美しいので、見ているだけでうっとりしてしまいそうです。
まとめ
キャンドルランタンは、燃料にキャンドルを使用したランタンです。
キャンドルの炎の揺らぎには癒し効果があり、周囲を明るく照らし出すほどの明るさはありませんがそのほのかな灯りは人の心を癒し、包み込んでくれること間違いなしです。
これまでは、自宅でアロマやリラックスのために使用していた人も多かったと思いますが、最近は専用のキャンドルで9時間も燃え続けるキャンドルなんかも登場し、キャンプで使われるようにもなりました。
キャンドルの幻想的な灯りで、キャンプを楽しむのも乙なものです。
キャンドルランタンには、吊り下げ型と置き型があります。
おすすめは、どこにでも使える置き型。
キャンドルランタンの灯りの特性上吊り下げ型もおすすめなのですが、キャンドルランタンのデザイン上、吊り下げフックがただの飾りで実際に吊り下げたら重さで落下してしまうこともあるようです。
なので、実際に吊り下げ型として使用できるかのチェックは重要だし、できれば兼用型のものがおすすめです。
使用できるキャンドルは、専用キャンドルのものとティーライトキャンドルのもの、これまた兼用のものがあります。
専用キャンドルは購入できる場所が限られますが、燃え方に安定感があり長時間の使用が可能。
ティーライトキャンドルは、100円ショップでも購入できるお手軽さとリーズナブルさが売りですが、使用時間は数時間。
キャンプで使用した場合は、暗闇の中で交換が発生するかもしれません。
なのでティーライトキャンドルの場合は、なおさら交換するための出し入れ口は大きく取れるものがおすすめです。
どちらのキャンドルも使用できるキャンドルランタンは、キャンドルが固定しやすいもの、安定感があるものを選ぶようにしましょう。
キャンドルランタンのキャンドルは、基本的に半永久的に保管できるので、防災用の備えとしてもおすすめ。
明るさをさらにアップさせるために、リフレクターや設置場所に工夫をしてみると良いでしょう。
定番のLEDや燃料系ランタンの他、キャンドルランタンも雰囲気があって楽しいです。
ぜひ試してみてください!