暖かい時期から夏、そして秋にかけてのキャンプは、暑さ対策の他に蚊をはじめとする虫除け対策も大切なポイントです。
中でも日本人にとって最も馴染み深い虫除け対策といえば、やはり蚊取り線香。
蚊取り線香にかわる虫除け対策も今ではたくさんありますが、蚊取り線香はスーパー、薬局、ホームセンターと比較的どこでも手に入りやすく、多分誰でも一度は使ったことがある手軽なものですよね。
キャンプでも、まず最初に試していただきたいです。
蚊取り線香を設置するのには、金属製のペグや蚊取り線香についているホルダーや蚊遣りなどを利用するか、昔懐かしい陶器のぶたなんかをイメージされる人が多いと思われますが、最近はちょっとおしゃれな蚊取り線香ホルダーや、自分の腰にぶら下げられるようなものも出ているんです。
今回は、そんな蚊取り線香にまつわるお話と蚊取り線香ホルダーをテーマに、最近流行りのちょっとおしゃれなものや、機能性に優れた蚊取り線香ホルダーも併せて紹介したいと思います!
こちらの記事は「あっちゃんの時々ソロキャン」で2023.7.28に公開した記事を引っ越しして一部修正したものです。
目次
蚊取り線香の歴史
蚊取り線香の歴史は古く、誕生したのはもう100年以上も前の明治23年の事なのだという事実は驚きの一言ですよね。
日本古来の仏壇線香の技術を活かして作られているんです。
しかし作られた当初は、その長さはたった20cmほどしかなく、朝までとても持つものではない上に2、3本同時に使用しなければならないのでコスパも決していいものではなかったようです。
「ならばさてどうしたものか」と発明者である上山英一郎氏が頭を悩ませていたところ、妻のゆきさんが「渦巻き状にしてみては?」と提案したのです。
これが、今現在定番となっている渦巻き状の蚊取り線香が誕生した瞬間でした。
当時蚊取り線香に使用されていたのは、除虫菊(シロバナムシヨケギク)という植物です。
この植物の粉はもともとノミ取り粉として活用されていましたが、この粉とオガクズの粉を混ぜたもので蚊取り線香は作られていました。
今現在の蚊取り線香では、天然の除虫菊乾花から抽出される「ピレトリン」とよく似た成分である「ピレストロイド」を使用しています。
ピレストロイドは蚊だけではなく様々な虫に効果的で、即効性や忌避効果、追い出し効果(フラッシングアウト)がありますが、人体、哺乳類・鳥類など恒温動物の体の中に入ってもすぐに分解され短時間で体外へ排出されるという安全性もあるので、使用していて安心な殺虫成分と言えるでしょう。
蚊取り線香はキャンプにもおすすめ
蚊取り線香は夏の日本の風物詩です。
そして現在蚊取り線香は、蚊を媒体とする疾病対策として海外でも使用されています。
日本でも、蚊はジカ熱やデング熱などの発生源としてニュースになりました。
自然の多いキャンプ場では特に注意したいものです。
また、蚊の活動期間は4月くらいから9月頃。
15℃以上になると、メスの蚊は産卵準備を始めて人の血を吸うようになります。
そしてこの季節は、キャンプがしやすいメインシーズンとも重なります。
地球温暖化の影響か、5月や秋が深まる頃になっても初夏並みに暖かくなる日もあり、思ったより早く蚊に刺されてしまうこともあるので、油断せず準備だけはしっかりしておきたいものです。
ちなみに蚊が活発に動くのは22℃〜30℃。
15℃以下、35℃以上では蚊の動きは鈍くなり活動が落ち着きます。
夏の気温が上昇している時間帯や、高原のキャンプ場など標高の高い場所、気温が低くなると蚊をみかけなくなるのはそれが理由だと言われています。
なので、真夏のキャンプは日陰や涼しい場所、暗くて空気が停滞しがちな蒸し暑い足元、日が落ちて蒸し暑くなってからは要注意。
そんな場所、時間帯には是非是非蚊取り線香を使ってみてください!
キャンプでの有効な設置場所とは?
キャンプ場で蚊取り線香を設置するのには、有効な場所を選んで置くようにしましょう。
まず、人が集まるテントやタープの周りを囲うように四隅に蚊取り線香を焚くのがおすすめです。
蚊取り線香には蚊や害虫の忌避効果もあるので、虫を寄せ付けない結界となってくれるはず。
そして、風の向きにも注意してください。
蚊取り線香の効果が風に乗って流されてしまっては意味がないので、蚊取り線香はテントや自分がいる場所から風上に設置しましょう。
蚊は足の常在菌、汗のニオイに反応して集まってくる性質もあるといいます。
足元や椅子に引っ掛けて蚊取り線香を設置するのも効果的ですよ。
蚊取り線香ホルダーや蚊遣りってどうして必要なの?
蚊取り線香は足元に設置することが多いので、うっかり踏んだり蹴ったりしないように、ホルダーに入れて使用しましょう。
蚊取り線香ホルダーは、蚊遣り(かやり)とも呼ばれます。
ペットやお子さん連れのキャンプの場合は、尚更ホルダーがあった方が安心です。
当たり前ですが、蚊取り線香の火は触れたら火傷します。
ホルダーに入れればどんな場所にも設置できるし、風が吹いても灰が舞い散ることもありません。
椅子やランタンスタンド、なんなら自分の腰に吊り下げても使用できますよ。
蚊取り線香ホルダー(蚊遣り)の選び方
置き型か、吊り下げ型か?
蚊取り線香の設置場所や設置方法によって蚊取り線香ホルダーの形を選ぶことができます。
キャンプに持っていくなら持ち歩きのしやすさや丈夫さ、重さなどをチェックしたり、蓋付き、足付き、取って付き、持ち手やカラビナフック付きなど見た目や機能性で選ぶのもおすすめです。
掃除のしやすさも重視すると良いですよ。
おすすめの蚊取り線香ホルダー
MOSPOD 蚊取り線香入れ
出典:楽天
直径約9cm、厚さ2.8cm、ブリキ製のミニ蚊遣りです。
上蓋を開けて蚊取り線香をセットして使用するので、フックで縦型、置いて横型でも可能。
設置方法は自由自在。
バッグや衣類、チェアなど、色々なところに吊り下げてどこにでも持ち運んで使用できます。
ただし通常よりも小さなサイズの蚊取り線香しか入らないので、長時間の使用にはあまり向いていません。
ミニサイズの渦巻き型蚊取り線香の持ち時間は、蚊取り線香の定番である金鳥のミニサイズの商品で大体3時間くらい。
その為、食事中や作業中や持ち歩きのお供におすすめの蚊遣りと言えるでしょう。
DULTON 蚊取り線香ホルダー
出典:楽天
おしゃれなインテリアグッズで人気のダルトンからも、蚊取り線香ホルダーを1つ紹介します。
必要最小限の機能だけを備えた、シンプルな機構で便利な折りたたみ式。
ガルバナイズドスチール(亜鉛メッキ加工)製の蚊取り線香ホルダーは、どこか無骨さが漂うおしゃれなデザインが印象的です。
フレームの一部にはカラフルなカラーリングが取り入れられているので、テントの色やキャンプサイトのイメージに合わせてみたり、複数個置くなら色を揃えてもカラフルにしても楽しいですよ。
サイズはH110×W175×D165mm、蚊取り線香を置くプレートは立ち上げた爪の上に載せるのですが、爪にはマグネットが取り付けてあるのでぐらつきにくくなっています。
スチール製 蚊取り線香入れ
出典:楽天
今の蚊取り線香って色々な種類が出ていて、定番の金鳥の蚊取り線香から良い香りがするもの、蚊だけではなくキャンプ場に発生する様々な害虫を遠ざけてくれるもの、ほんの少し厚みがあったり大きかったり小さかったりするんですよね。
コンパクトなものや、定番商品にジャストサイズな蚊取り線香ホルダーでは、対応しきれないこともあるかもしれません。
こちらのスチール製蚊取り線香入れは、商品サイズが約160×160×90mm。
受け皿の深さは約1cmもあるので、どんな蚊取り線香でも大体対応可能です。
風が吹いたり、移動中に傾いてしまっても、灰が溢れ出してしまうことはありません。
丈夫なスチール製で約400gと、他社製品に比べてしっかりとした重量もあるのでとっても頑丈。
ちょっとやそっとじゃ倒れにくいように、3点の足でしっかり支えます。
置いて使用した時の安定感をお求めの場合は、こちらの蚊取り線香入れはかなり頼り甲斐のある存在となりそうです。
和風なデザインも日本の夏らしくいい感じ。
カラーはブラウンとブラックから選ぶことができます。
Laylax タクティカル蚊取り線香ケース
出典:楽天
ペグ型のキャンプっぽい感じや、家でも使えるおしゃれな形状が多い蚊取り線香ホルダーの中で、Laylax タクティカル蚊取り線香ケースはなんと地雷型のミリタリーテイスト。
手触りや見た目の印象が無骨でかっこよく、ミリタリー系のキャンプサイトや、ソロキャンプにもよく馴染みそうです。
上部のケースは取り付けたままんぼ地雷型でも、取り外して蚊取り線香っぽくも使えます。
使用時のサイズは170×170mm。
ケース自体が熱くなりにくくなっているので、蚊取り線香に着火した後でも持ち運ぶことができます。
ペグ型 蚊取り線香ホルダー KASATH
出典:楽天
こちらの製品は蚊取り線香ホルダーとしては最もシンプルで、キャンプでは最も使いやすいタイプかもしれません。
クラウドファウンディングサイト「Makuake」にて、467人のサポーターを獲得し2,584,990円の支援を集めてプロジェクトを成功させた大人気アイテムです。
ペグ型になっていて、渦巻き型の蚊取り線香を引っ掛けて地面に突き刺し足元から蚊を撃退するという便利な蚊取り線香ホルダーです。
従来のホルダーは蓋をされてしまうので中身が見えにくく、残量もいまいちわかりにくかったのですが、こちらは剥き出しの状態で固定されるので使っていて非常にわかりやすいのもいいところ。
ですが剥き出しの分保護するものがないので、小さなお子さんやペット、触ったり蹴ったり踏むなどの事故には十分気をつけましょう。
燃えやすいものの近くや上では危険なので使用できませんが、どのサイズの蚊取り線香にも対応し使いかけからでも使用することができます。
また、突き刺すだけでなく上部には吊り下げ用の穴が空いているので、直径7mmの吊り下げ穴に対応していればカラビナやS字フックなどを使用することもできます。
サビに強いステンレス(SUS304)を使用していますし、お手入れは丸洗いでさっと洗って完了するので簡単かつ衛生的。
サイズはh300×w20mmです。
まとめ
蚊取り線香は、キャンプでもお手軽で便利な虫除けアイテム。
火をつけるだけという誰でも使用できるお手軽さが何よりも魅力。
現在の蚊取り線香に使用されているピレストロイドという成分には、蚊だけではなく様々な虫に効果的で、即効性や忌避効果、追い出し効果(フラッシングアウト)がありますが、人体、哺乳類・鳥類など恒温動物の体には、入ってもすぐに分解され短時間で体外へ排出されるという安全性も持ち合わせているので、苦手でなければ是非使用してみてください。
蚊取り線香をさらに安全に使用するために、ホルダーに入れて使うのがおすすめ。
うっかり蹴ったり踏んだり、子どもやペットが触ってしまうなどの事故も防げるし、火をつけた蚊取り線香をホルダーに入れておけば様々な場所に持ち運んだり吊り下げたり、なんなら自分の腰にぶら下げても使用できるので、おすすめです。
最近の蚊取り線香ホルダーは、定番のブタさん以外にもおしゃれなものや機能性に優れるものがたくさんあります。
SNSで写真映えする製品もあるので、色々チェックしてみてください。
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