ファミキャンとなると、調理器具としてツーバーナーが欲しくなりますよね。
僕たちの世代は、ツーバーナーと言えばコールマンのガソリンを使ったバーナーに憧れたものです。
2013年度のロングライフデザイン賞を受賞したコールマンの「パワーハウス(R)ツーバーナーストーブ」は、低い温度でも高火力を維持できる安定感が最大のセールスポイントです。
今でも、コールマンの超定番かつロングセラー商品なんです。
ロングライフデザイン賞とは、「これから生まれる新しいデザインのお手本になりうる時代を超えてスタンダードであり続ける商品や建築・コンテンツ・サービスなどを表彰するもの」というものなので、パワーハウス ツーバーナーストーブはまさに「ロングライフデザイン賞」にうってつけ。
まさに、お手本ともいうべき商品で、コールマンファンはもちろん、多くのキャンパーさん達に愛され続けている製品でもあります。
今回は、憧れのコールマンのパワーハウス(R)ツーバーナーストーブについて、詳しく掘り下げてその魅力を紹介していきます。
また、パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱと迷っている方にどちらがおすすめかも合わせて紹介します。
目次
パワーハウス ツーバーナーストーブとは
出典:コールマン
パワーハウス ツーバーナーストーブは、ブランドを代表するロングセラー商品で多くのキャンパーさん達に愛されてきた「413Hパワーハウス ツーバーナー」』のアップデート版。
少し似ているデザインで「パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱ」という製品もあるのですが、そちらはOD缶のガスを使用するもの。
一方、パワーハウス ツーバーナーストーブは、燃料にホワイトガソリンを使用しています。
ホワイトガソリンは外気温や気圧の影響を受けにくいので、標高の高いキャンプ場や、寒くなってきた秋口から冬キャンプでも安定した高火力を実現することができるんです。
どんな場所でも火力が低下せず、高い火力のまま使用することができるのは、パワーハウス ツーバーナーストーブの最大の魅力です。
パワーハウス ツーバーナーストーブは2口のバーナーなので、グループキャンプ、ファミリーキャンプなど人数が多いキャンプでも対応可能だし、もちろんソロキャンで使うのおすすめ。
広々としたスペースでダッチオーブンや鉄板料理を楽しんだり、お湯を沸かしながら調理ができれば調理時間も短縮可能。
デザイン面ではメタルキャップやデカール、火力コントロールノブの変更が行われ、よりクラシックな印象になっています。
引用:YouTube
持ち歩く時には、本体の中にタンクを収納することができ、コンパクトに。
使用する時に取り付ければ使えます。
慣れてしまえば、点火するのも簡単です。逆に言えば、なれるまではちょっと大変に感じることもあるかも知れません。
ガソリンランタンと同じように、タンク内を加圧する作業があるので、ちょっと手間がかかってしまいます。
あとは、蓋部分を持ち上げて立てることで背面部分の風防にもなり、さらに側面にも小さな風防広げることで配置できるようになっています。
パワーハウス ツーバーナーストーブのスペック
コールマンのパワーハウス ツーバーナーストーブの火力は、最高時で約6,400kcal/h。
燃料タンクの容量は約1.6リットルあり、燃焼時間は使用状況にもよりますが、約2~6時間まで持ちます。
使用時のサイズは約67×46×H44.8cm、収納時のサイズは約56×35×H16cmとなります。
本体の内側に取り外した燃料タンクを収納して、風防になる蓋を閉じて持ち運びの準備完了です。
重量は約5.8kgなので、やや重たいといった感じでしょうか。
- 使用時サイズ:約67×46×H44.8cm
- 収納時サイズ:約56×35×H16cm
- 重量:約5.8kg
- 火力:約6,400kcal/h
パワーハウス ツーバーナーストーブのメリットとデメリット
パワーハウス ツーバーナーストーブのメリットは、やはりホワイトガソリンを燃料としていること。
ホワイトガソリンを使うことで、寒冷地や標高の高い場所でも高い火力をキープしたまま季節や場所を問わずにパワフルに使用できます。
また、必要な分だけ燃料を用意すれば良いので荷物が少なくて済み、コスパがよいことです。
さらに2口で調理ができるので、お湯を沸かしながら調理ができる、ご飯を炊きながらおかずを作れるといったメリットがあります。
ファミキャンなどの多人数のキャンプや、素早く調理を行いたいソロキャンプでも頼りになる存在となり得るでしょう。
パワーハウス ツーバーナーストーブの本体サイズは、少し大きめでちょっと嵩張ってしまいますが、本体内部に燃料タンクを収納できるので多少は持ち運びやすくなります。
また、蓋は風防にもなるので、別に風防を準備する必要がないところも、メリットに挙げて良いかも知れません。
・ホワイトガソリンで寒い季節でも安定して使える
・ランニングコストが抑えられる
・2口同時調理で効率化
・風防付き
メリットがある反面、デメリットもあります。
定期的なメンテナンスが必要で、使用前のポンピングが必要なことはかなり手間がかかるとも感じられるので、使用する人によってはかなり大きなデメリットに感じてしまうかも知れません。
ホワイトガソリンを使うパワーハウス ツーバーナーストーブは、タンク内に圧力をかけることで燃料を送り出す仕組みになっているので、使用前の「ポンピング」という作業は必要不可欠なんです。
面倒ですが、このポンピングを行うことできっちりタンク内を加圧し、気圧や気温に影響されない高い火力を常に保つことができます。
定期的なメンテナンスを行うことで、値段や想像以上に長く使用し続けることもできるんです。
パワーハウス ツーバーナーストーブのデメリットをメリットと感じる事ができる方、また手間をかけることを楽しいと思える人にこそ、パワーハウス ツーバーナーストーブはおすすめの製品といえるのかもしれません。
・定期的なメンテナンスが必要
・使用前にポンピング作業が必要
パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱとの違いとおすすめ
出典:コールマン
似ているデザインでありながら、使用する燃料が違うパワーハウス ツーバーナーストーブとパワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱ。
まずパワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱのスペックについて紹介します。
パワーハウス(R)LP ツーバーナーストーブ Ⅱのスペック
出典:コールマン
パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱの使用時のサイズは、約64×32.5×H52cmで、収納時になると約54×32.5×H7cmとかなりの薄型になります。
似ているようで、厚さが全く違うので、似ていないと感じる方も多いでしょう。
持ち運びに便利なキャリーハンドルが付いていて、底面にOD缶(LPガス)を2本取り付けて使用します。
重量は本体のみで約4.2kgです。
火力は最大で約3,500kcal/h、これが2口あるので合計約7,000kcal/hのハイパワー。
燃焼時間は470g缶使用時で約1.5~3時間となっています。
パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱも、本体蓋を開くと風防になります。
- 使用時サイズ:約64×32.5×H52cm
- 収納時サイズ:約54×32.5×H7cm
- 重量:約4.2kg
- 火力:約7,000kcal/h(約3,500kcal/h×2)
どっちがおすすめ?
正直なところ、寒冷地や寒い季節に使うのであればパワータイプのOD缶(LPガス)もそこそこ対応することができるし、火力もいうことありません。
心配であれば、ホワイトガソリンが良さそうです。
ただポンピングやメンテナンスの手間を考えると、手軽に使えるのはパワーハウス(R)LP ツーバーナーストーブ Ⅱです。
脚付きなのでどこでも置けるのも大きなメリットですよね。
ですがやはり寒冷地、標高の高い場所でのホワイトガソリンの抜群の安定感、末長く付き合うアイテムとして考えるのならおすすめはパワーハウス(R) ツーバーナーストーブに軍配が上がるかも。
燃料もガス缶に比べるとコスパがいいですし、燃料を必要な分だけ持っていけばいいので持ち物も軽くなります。
そしてなにより、鉄板が使える。
実はパワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱでは、鉄板を使用することができないんです。
その理由は熱された鉄板が発する輻射熱。
輻射熱とは、温度の高いものから低いものへ、電磁波により伝わる熱のこと。
ガスバーナーを風防で囲って、蓄熱性の高い鉄板や鋳鉄製品のスキレットやダッチオーブンなどを使用して加熱した結果、ガス缶が鉄板などの輻射熱により温められて爆発してしまう事故が発生しているんです。
パワーハウス LP ツーバーナーストーブ Ⅱは風防で囲われ、ガス缶の真上にコンロがあり、ガス缶が2つ並んでの配置と鉄板調理に向いていない条件が揃ってしまっているので、どうしても鉄板料理がやりたいということであれば、パワーハウス ツーバーナーストーブを購入するか、別にBBQグリルを購入するのをおすすめします。
まとめ
パワーハウス ツーバーナーストーブは、多くのキャンパーさん達に愛され続けてきた名作「コールマン 413Hパワーハウス(R)ツーバーナー」のアップデート版です。
2013年には『時代を超えて長く愛されこれから生まれる新しいデザインのお手本となりうるデザイン』に贈られる、ロングライフデザイン賞を受賞したコールマンを代表する、顔ともいうべき製品なんです。
燃料にホワイトガソリンを使用している為、使用前にはポンピングや定期的なメンテナンスが必要だったりと多少の手間はかかってしまいます。
しかし、その分寒冷地や標高の高い場所など気温や気圧をものともしない高い火力と安定感が魅力で、大切に使用すれば長くキャンプの相棒になってくれます。
ちょっぴり大きく嵩張ってしまうのは玉に瑕なんですが、広々としたスペースでグルキャン用の料理を作ったり、お湯を沸かしながら調理したり、LPガス缶を使用した「パワーハウス(R)LP ツーバーナーストーブ Ⅱ」にはできない鉄板料理や鉄製のダッチオーブンの使用も可能です。
これからの冬キャンプのお供に、パワーハウス(R) ツーバーナーストーブはいかがですか?
アイキャッチ画像 引用:YouTube