キャンプでピザを作って食べる。
これは自分が初心者の時から思い描いていた夢のような事。簡単そうに思えて、意外に大変なんです。
だってピザを焼く器具を用意しないと、何も出来ないですよね。
確かに工夫次第でピザを焼く事は出来ます。
しかし、本格的なイタリアンのお店のピザとは何かが違いますよね。
食感?味?・・・そのどれもが微妙に違っているように感じます。
そこで、イタリアンのお店のように美味しくピザを焼くことができるピザ窯を紹介します。
それは本格的、かつ持ち運びの事も考えられているアウトドア用のピザ窯。
ENROの窯焼き名人2なんです。
今回はENROの窯焼き名人2をキャンプで使ってきたので、メリット・デメリットも合わせてその魅力をレビューします。
目次
ENROの窯焼き名人2で本格的なピザを焼こう!
キャンプでピザの焼き方
実際にキャンプでピザを焼くのって、意外に大変。
問題になる事が山積みです。
まずは、どの調理器具を使って焼くのかということ。
焚き火台に載せるピザ用の窯、もしくはバーベキューコンロに載せて使う物、さらにはダッチオーブンなど調理方法も複数あります。
そして調理方法が変われば、熱源を薪にするのか炭にするか、またはガス缶なのかという違いも発生します。
そしてピザ。冷凍ピザにするのか、生地だけ出来上がってるものにするのか、それとも一から作るのか、はたまた食パンで代用するのかと作る方法も多数あります。
もっと言ったら、味はマルゲリータにするのか、ただチーズを載せたピザ?それとも照り焼きとか凝ったピザにするのかと、ピザ1つで色々な事を決めなくてはなりません。
とは言え、本格的なピザを焼く事が出来たら、キャンプは盛り上がるし、自分もちょっと成長した事を実感できるはず。
人それぞれに感じ方に違いはありますが、初心者では少しハードルが高いのも確かです。
前回ピザを焼いた時(冷凍)は、ダッチオーブンを使用しましたが、今回は題名にもあるようにENROの窯焼き名人2というアウトドア用のポータブルピザ窯で焼きます。
- 使う調理器具を決める
- ピザを1から作るのか冷凍ピザにするのか決める
- 味を決める
ENROのピザ生地
焼き方が決まったら、次はピザの生地をどうするか問題が発生します。
ピザの生地・・・簡単に考えがちですが、これ1つでピザの味が変わると言っても過言ではありません。
本当に美味しい本格的なピザを作る目的なら、生地から作りたいですよね。
しかしそれは、普段から料理をしていない方にとってはかなりハードルが高いこと。
なんて、横着できちゃうのもピザの魅力。
キャンプであまり時間が無かったり、いちいち面倒だと思う人ならそれで良いかも知れません。
かく言う僕も、以前ダッチオーブンでピザを焼いた時には、コンビニの冷凍のピザを焼きました。
確かに味は美味しかったです。でも「本当にそれで良いの?」「ピザを作ったって言える?」とそれから自問自答する毎日。
なんて事はないですが、でもやっぱり1度は生地から作ってみたいところです。
お家でピザ生地から作った事もないのに、材料を持ち出さなくてはならないキャンプで、粉から生地を作れるはずがありません。
そんな僕のような方には、ENROで売っている冷凍のピザ用の生地がおすすめ。
プロのピザ職人が監修しているピザ生地は、すでにこねられた状態。
丸めて冷凍してあるので、後は解凍して発酵させ平たく伸ばすだけ。
この平たく伸ばすだけ工程は、打ち粉をまぶして広げていくので、これさえ体験すれば、1からピザ生地を作った感を味わう事ができるんです。
なので始めから全部作ってみたいけど不安だし、自信もなく、面倒にも感じちゃうってわがままな方におすすめです。
今回使用したのは、ナポリ風のピザ生地。冷凍ピザ生地はナポリ風の生地を含めて3種類。ナポリ以外にはローマ風と全粒粉入り何あります。
ナポリ風の生地は加水率が約65%もあり高く、サクッという歯切れと、中はモチっとする食感で、ピザの耳がぷくっと膨らむようです。
ローマ風は、サクッ&パリッと軽い食感。耳を作らないのがローマ風なので、綿棒で伸ばせるようです。
しかしこの冷凍ピザ生地をキャンプで使うのには、前日から準備が必要になります。
冷凍なので解凍する必要があるし、解凍後に発酵させる必要もあります。
どうやって解凍すれば良いのかなど、詳しくは公式のYouTube動画を参考にして下さい。
ただ動画ではボールで解凍していますが、1個ならまだしも2個3個をそれぞれボール入れる事は難しいので、持ち運びの事を考えて僕はジップロックに移し変えて解凍し、キャンプ場でボールに移動させました。
ENROの窯焼き名人2をレビュー!
ENRO 窯焼き名人2を組み立てる
本来なら、家で組み立てからキャンプ場に持ってくるのが当たり前なんですが、今回はキャンプ場で組み立てました。
ダンボールから窯焼き名人2本体を取り出すと、いくつかのパーツが入っています。
煙突部分、取手、温度計と組み立てるパーツ自体は多くはありません。その他には、収納バッグも同梱されています。
ちなみにピザ窯はとても熱くなるので、耐熱グローブを用意しておくのが良いでしょう。ENROでも耐熱グローブを販売しているので、ピザ窯購入と同時に買っておくと送料の負担がないのでおすすめです。
組み立ては本体の上の取手から取り付けます。
付属の部品だけで取り付けられるので、ドライバーなどは別途用意しておかなくても大丈夫。基本的にはネジ山の全てが六角なので、付属の六角レンチで済みます。
本体上部の取手を取り付けたら、本体前面の蓋に温度計を取り付け、その横にも取手を取り付けます。
これでもうぼぼ完成。あとは背面の引き出しを本体に差し込み、付属のピザストーンを本体の中にセット、そして煙突を差し込んで完了です。
難しい事は全くありませんでした。
アウトドア用と聞くと、ただのステンレス製の囲いのある窯というイメージを持つと思いますが、ENROの窯焼き名人2にはピザストーンがあるんです。
ピザストーンの上にピザ生地を置いて焼き上げるので、本格ピザ店にあるような高温でサッと焼き上げる石窯に近い使い方が出来るのではないでしょうか。
ちなみに使用する時にはめちゃくちゃ高温になるので、床や卓上から距離を離す為に脚を立てる必要があります。
組み立てと同時に、本体底面に折りたたまれている3つの脚を出しておきます。
窯焼き名人2を準備する
では早速、ENROの窯焼き名人2を使ってピザを焼きたいと思います。
その為には、ピザ窯を高温になるまで温めておく必要があります。
今、窯焼き名人2を購入すると、家具の組み立ての時に使う木ダボのような形をした木質ペレットが約2kg分とスコップがプレゼントで付いてきます。
それを背面の引き出しに入れ、着火して窯内の温度を上げます。
また薪を使うと火が長持ちするし使い勝手も良いとの事なので、あらかじめAmazonで短めの薪を購入し、バトニングして細くしておきました。
まずは木質ペレットの着火なのですが、公式サイトの説明ではバーナーで点火していました。このバーナーを持ってくる事を忘れてしまったので、ユニフレームのスティックターボで点火しようとしたのですが、これがなかなか着火できません。
その為、着火剤を使いペレットに火を付ける事にしました。着火剤に火をつけペレットに火が移ったところで薪も数本入れておき点火完了。
あとは温度計を確認しながら、窯内の温度が400℃以上になるのを待ちます。
ガス缶を使ったグリルやダッチオーブンとかを使った時には、流石にこんな短時間で焼き上げる事はできませんでした。
高温で短時間で焼き上げると、外はパリパリ、中はもちもちとなる食感を実現できるはず。
窯内の温度が上昇するまでの時間があるので、その間はピザの準備をする事にします。
ちなみに点火後は、煙突から煙がそこそこ立ち上ります。
その為、都心のマンションのベランダでは、近所迷惑になってしまうので使えないでしょう。
ENROさんに聞いたらこの薪を使っているということで同じものを購入しました。
ピザを準備
冷凍のピザ生地を解凍してボールに移しラップをして常温に置いておくと、生地が発酵してふっくらと膨らみます。
その生地を、円形になるように伸ばします。
ってことで、公式のYouTube動画を参考に丸くしていきます。
まずはボールに入っている生地に打ち粉をかけます。
出典:楽天
この打ち粉は、セモリナ粉だと断然美味しくできあがるようですが、近くのスーパーでは売っておらず、またAmazonで注文するにも容量が1kgと使い切れるか不安だったので、今回は家にあった強力粉で。
台やまな板など平らな場所に生地を取り出して中心部から外側に広げていきます。
初めての事なので、なかなか上手く広がらないし、薄くも出来ません。
もちろん指先でクルクル回して伸ばすなんて事は出来ませんが・・・やってみました。
それでも歪な形で小さいですが、なんとか伸ばしました。
でもこの経験が楽しい。
大人の僕でも楽しいので、これは子供にも是非体験してもらいたい。
そんな事で高校生になる長男にも、もう1つの生地を伸ばしてもらいました。
出来はともかく、楽しそうにしていたので良かったです。
あまり長い時間コネコネしていると水分が少なくなり、パサパサになってしまいます。
下手は下手なりにでもサッと成形するのが大切。
伸ばした生地をまた丸めて作り直そうとした息子の生地は、ちょっとパサパサになり穴も空いてしまっていました。
今回は、初心者という事で、あまり凝ったピザは作れないと判断をして、比較的簡単そうなマルゲリータを作ることにしました。
生地に塗るトマトソースは、家で作ってタッパーに入れて持参。
その他、モッチァレアチーズ、とろけるチーズ・粉チーズ・オリーブオイル・バジルが必要です。
ENROのレシピではとろけるチーズはありませんが、これはチーズ好きなので勝手にトッピングです。
ちなみにトマトソースは、トマト缶(これ簡単)にみじん切りの玉ねぎ1玉、ケチャップ(大さじ2)、砂糖(大さじ1)、醤油(小さじ2)、オリーブオイル(小さじ2)を煮詰めて作りました。
・カゴメ基本のトマトソース
・みじん切りの玉ねぎ:1玉
・ケチャップ:大さじ2
・砂糖:大さじ1
・醤油:小さじ2
・オリーブオイル:小さじ2
それらを伸ばしたピザ生地に盛り付けて完成。
後は窯内の温度の上昇を待つのみです。
ピザを焼く
しばらくすると窯内の温度は400℃を超えました。これも温度計があるのですぐに目視できて便利です。
この後は、盛り付けたピザをピザピールに載せて、窯内のピザストーンの上に置く流れ。
しかし生地を伸ばしたり盛り付けをしていた木製ピザでは滑りがイマイチ。
もっと打ち粉を生地の下に塗しておけば良かったのですが、今回は穴あきピザピールを使う事に。
そこにも打ち粉を少し塗してピザを載せておきます。
この時ピザ窯の蓋を開けておく時間が長いと、窯内の温度が下がってしまうので、なるべく早めにしましょう。
ピザピールからスッと滑らせてピザストーンに置く感じが上手に焼く方法。
しかし上手く滑り落ちないからと言って、ピザピールを左右に揺らしたり振ってしまうと具材が崩れたり落ちてしまいます。
また滑り落ちないからと、他の道具を使って押し出そうとすると、これもピザ生地の形が崩れてしまう原因になります。
なんて実際に失敗した事を書いてみました。
息子はピザピールを揺らして、モッチァレアチーズが転がってしまいました。
何はともあれ、ピザストーンに置いて蓋を閉めれば、60〜90秒で焼き上がり。
今回は90秒待って取り出してみたら、熱源に違い部分が少し焦げ気味。
とは言え、あっという間に焼き上がったのにちょっと感動しちゃいました。
しっかり耳もぷっくらと膨らんで、チーズも溶けていて美味しそう。
初心者にしては、いい感じに焼き上がったと思いませんが?
ピザ生地も本職の人のように薄く伸ばす事は出来ませんでしたが、それでもモチモチで美味しく焼き上がりました。
ダッチオーブンなどを使って焼くピザと比べると、かなり食感が違って本格的。
見た目は悪いですが、これを自分で作ったのかと思うと、感動も覚えるぐらい良い出来でした。
使用後
ピザ窯を使い終わったら、本体の温度が下がるのを待ちます。
またペレットや薪が残っていたら、そのまま火が消えるのを待つか、火消し壺などに移して消火しましょう。
脚を畳んで、煙突と前面の負担を取り、煙突は窯の中入れて収納します。
本体を収納バッグに入れた後に、前面の蓋を本体に取り付けるのがやりやすいとの事。
そして本体の上にピザピールを置いてベルトで固定すれば収納完了です。
収納バッグがある事で、グッとキャンプに持ち出しやすくなっていると感じました。
また重量が10.7kgとピザ窯にしては軽量なので、あとは車に積むスペースさえあれば大丈夫。
より本格的なピザをキャンプで楽しめるようになったのではないでしょうか?
煙さえ出なければ、キャンプで使うだけではもったいないので、ベランダに常設しておきたいとまで思いました。
注意点
おまけでいただける木質ペレットに点火し、それがほとんど燃え尽きてしまったとします。
まだ赤くなってるし熱もありそうだからと、そこに木質ペレットを追加で入れてしまうと、点火するどころか煙がたくさん発生してしまいます。
不完全燃焼を起こしてしまうのか、周囲は煙だらけで一大事。
追加でペレットを足す時には、完全に燃え尽きるのを待つなどした方が良いです。または薪ならそのまで煙が出る事はないかも知れません。
窯焼き名人2の設置場所にも、注意する必要があります。
今回はテーブルに置いて使ったのですが、背面の引き出しの出し入れを力一杯ガンガンとしてしまったので、テーブルから脚が押し出されて、前方に本体ごと落ちてしまいました。
その弾みでピザストーンが割れてしまい、さらには木質ペレットをぶち撒ける事になってしまったんです。
火のついた木質ペレットでテーブルは焦げるし、ピザストーンは割れてしまうで、高い勉強料を払う事になりました。
窯焼き名人2の設置場所には注意が必要です。
今回のように腕力で押し出してしまうような事はほとんどないと思いますが、何かを引っ掛けてしまったりぶつかったりして本体が落ちてしまうと大変です。
ENROの窯焼き名人2は、なるべく前後左右に余裕がある場所に設置するようにしましょう。
メリット・デメリット
基本的にはメリットしか無いと思いますが、ここではあえてデメリットも挙げてみたいと思います。
メリット
メリットとしては、キャンプでかなり本格的なピザを焼ける事。これに限ります。
これがなければ、ピザ窯ではなくても他の調理器具で代用出来てしまいますもんね。
ピザを如何に美味しく焼く為に努力するか、それだけなんですよね。
ピザなんて、ただ食べれられればそれで良いなんて方には向いていません。
それを前提としたら、他社のピザ窯より軽量で、尚且つ収納バッグが付属しているので、運びやすいというメリットも挙げられます。
アウトドア用ピザ窯と銘打っている商品なので、キャンプに持って行きやすく考えられています。
公式の資料によると、他社では収納バッグが付属していなし、そもそも重量がENROの窯焼き名人2よりあるようです。
さらに温度計が付いているのもENROの良いところ。
これで瞬時に窯内の温度が目視できるのは、凄く助かります。
- 本格的なピザを焼く事ができる
- アウトドアに持ち運びしやすい
- 他社に比べると軽量
- 温度計が付いていて便利
デメリット
ではデメリットはというと、そもそもピザ窯を持って行くのが面倒だと考えている人が感じる事。
それはピザを焼くためだけに持って行くのには、サイズが大きいという事。
ENROの窯焼き名人2は、ピザ以外にもスキレットを入れてグリルとして調理する事も可能です。
しかし、そもそも荷物を減らしたいと考えている人にとっては、別の調理器具で代用できるし邪魔と感じる事もあるばずです。
なので運びにくい大き過ぎるなどと感じたら、それはデメリットになってしまいます。
そもそも論になってしまいますが、あえてデメリットを挙げるとしたら、こんな事でしょうか。
- 荷物を減らしたい人にとっては大きすぎる
- ピザなら何でも良いという人には強いて必要ない
ENRO 窯焼き名人2 スペック
- サイズ:高さ65cm、横65cm、幅39cm(組立完了後)
- 重量:10.7kg(付属のピザストーン含む)
- 材質:ステンレス(SUS430)
まとめ
ENROの窯焼き名人2をキャンプ場で使ってきて、そのレビューをしました。
キャンプでピザを焼くというのは、脱初心者になる為の憧れの夢。
簡単な温め程度の調理なら、わざわざピザ窯を使わなくても出来ちゃいます。
それこそグリルやダッチオーブンを使えば簡単です。
しかしそれでは満足できない、またはさらに本格的で美味しいピザを食べたいと望むキャンパーさんには、ピザ窯を使ってもらいたいところ。
ENROの窯焼き名人2は、アウトドア用のピザ窯で、窯内の温度を500℃まで上げられるし、ピザストーンを使用して、サッと高温で短時間で焼き上げることが出来ます。
この事でピザは、外がパリパリ中がモチモチと、イタリアンのお店で石窯を使って焼くピザのように、本格的に焼き上げる事が出来ます。
調理器具を本格的にしたのなら、生地にも拘りたいですよね。
ENROで販売されている冷凍生地は、ピザ職人さんが監修していてかなり美味しかったです。
これなら伸ばすところから作れるので、自分で作ったような満足感も得られるし、味も保証できます。
全国のピザ好きなキャンパーさんに、是非ENROの窯焼き名人2を使って焼いたピザを味わっていただきたい!
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本格的なピザを食べたいと思った方は、是非窯焼き名人2をチェックしてみて下さい。
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