テント泊、タープ泊、ハンモック泊と、ここ数年の間にキャンプスタイルには様々なものが登場していますよね。
僕らがメインでしているテント泊にも、本格的なものからお手軽簡単なものまであってキャンプの流行を後押ししています。
その中でも、コロナ禍ということもあり自由に旅行に行けなくなってしまったことで注目された旅スタイルがあります。
それが「車中泊」です。
車中泊はその名の通り車で寝泊まりする旅行スタイルなんですが、このスタイルの居住性と快適さをさらにアップしてくれるのがカーサイドテントです。
そうなんです、カーサイドテントは車と連結して使用するテントなんですよ。
このカーサイドテント、車中泊の人気と共に2022年にはますます話題になっていくと予想されています。
今回は、そんなカーサイドテントとはどういうものなのか、メリット・デメリット等を考えつつ紹介したいと思います。
目次
今注目のカーサイドテントってどんなものなの?
車中泊に便利なカーサイドテントとは
出典:楽天
車中泊は設営が簡単で後片付けも楽。
遮音性も高く、雨が降っても安心です。
テントを張らないことでキャンプ場の利用料金が安くなったり、狭いキャンプサイトの配置に悩む必要もなくなります。
しかしそんないいところづくめに見える車中泊にも弱点はあって、車の中は夏は暑く冬は寒くなったりします。
また車の天井高によっては圧迫感があったり、ファミリーには狭く感じてしまうこともあると思います。
そんな時便利なのがカーサイドテントなんです。
カーサイドテントとは、車と連結して使用するテントのことをいいます。
移動手段としての車を宿泊スペースとして活用し、車とテントを連結することで外側に遮蔽性の高いリビングスペースを作ります。
これによりキャンピングカーのようなキャンプスタイルを楽しむことができます。
荷物の出し入れのため車とテントを往復する必要もありません。
メーカーによってはインナーテントを利用することによりカーサイドテントを寝室としても使用できるようになります。
カーサイドテントがあるだけで、車中泊をより簡単かつ快適にしてくれるんです。
カーサイドテント・カーサイドタープ・サイドオーニングの違い
カーサイドテントにはよく似た商品でカーサイドタープ、サイドオーニングがあります。
それぞれ細かい違いがあるので説明したいと思います。
カーサイドテント
出典:楽天
カーサイドテントは前述した通り、吸盤などで車と連結したテントのことを言います。
一般的なテントよりも必要なポールの数が少なくて済み、設営も簡単です。
使用しない時は小さく折りたたんでおくことができるので、持ち運びも非常にコンパクト。
テントの裾をペグ打ちして地面に固定するので風が吹いても安心。
カーサイドテントはリビングスペースとして使用するだけでなく、インナーテントがあれば寝室としても使用できます。
クローズしてしまえば内側が見えなくなるので着替えスペースやシャワールームとしてもおすすめです。
カーサイドタープ
出典:楽天
カーサイドタープは、カーサイドテントと同じく吸盤などで車に連結して使用するタープのことを言います。
カーサイドテントもカーサイドタープも車を傷つけたり、改造する必要がないのでとてもお手軽。
どちらも、車の横か後方かを選んでどちらでも取り付けることができます。
カーサイドテントに比べカーサイドタープの場合は、サイドが空いている商品が多いので外から内側が見えてしまうことがありますが、フルクローズできる商品もありテントとの違いは少々わかりづらいかもしれません。
サイドオーニング
出典:楽天
サイドオーニングは、車体の上部に設置して、取り外すことができない屋根のことを言います。
キャンピングカーなどによく付属しているパーツなので、目にしたことがある人もいると思います。
ポールの組み立てやペグ打ちの必要がなく、引っ張り出して巻き取るだけで設置と片付けを行うことができるというお手軽さが魅力です。
しかし取り付け費用がかかり少々高額であること、また引っ張り出して日陰を設置する方向が決まっているなどのデメリットもあります。
カーサイドテントのメリットとデメリット
メリット
出典:楽天
・ポールが少なく組み立てやすい
・車とテントを行き来して荷物を運搬する必要がない
・サイドを開放すればカーサイドタープとして兼用できる
・寝心地の良い車を寝室にでき、車とつながった広いリビングスペースを確保
・車を風よけにできる
・設営が簡単でスペースの配置が組み立てやすくなる
1.ポールが少なく組み立てやすい
カーサイドテントは、車がポールの代わりになるので他のテントより組み立てが楽に行えます。
少ない人数で大きなテントを組み立てられるのも便利ですよね。
商品や車種によってはカーサイドテントを2つ取り付けることもできる自由度の高さもおすすめポイントです。
2.車とテントを行き来して荷物を運搬する必要がない
キャンプ場にもよるのですが、車を横付けして停める事ができないキャンプ場では、キャンプサイトと駐車場を行き来して必要なキャンプギアを持ち運ぶ必要があります。
しかしカーサイドテントを使用すれば荷物の運搬の必要も手間もなく、片付けも簡単に行えます。
3.サイドを開放すればカーサイドタープとして兼用できる
カーサイドに取り付けるものは、タープにするかテントするかで悩んでいる人も多いと思います。
価格面でいうとカーサイドタープの方が安い商品が多くお手軽です。
通気性もよく暖かい季節なら快適に過ごせますが、周囲から丸見えになってしまうことが気になります。
カーサイドテントは遮蔽性が高くて良いと思いますが、空気や熱気がこもりやすくなってしまうんじゃないかと不安もあります。
しかしカーサイドテントなら、サイドを持ち上げて風通し良くすることもできます。
状況に合わせて使い分けることができるのは便利だと思います。
また同じような理由で、フルクローズできるタイプのタープもおすすめです。
4.寝心地の良い車を寝室にでき、車とつながった広いリビングスペースを確保
車中泊の良いところは車のシートによる寝心地の良さです。
寒さ、暑さ対策は必要ですが、コットよりも良く眠れると感じる人もいるようです。
しかしこの車中泊、車種によっては天井が低く圧迫感を感じ過ごしにくいと感じることもあるようです。
離れたところに独立してタープを立てるのも良いですが、テントと車を連結させてしまえば、キャンプ中雨が降って車に避難することができます。
それなら、ビショ濡れになってしまうことも防げると思います。
5.車を風よけにできる
キャンプ中に悩まされるものの中に「風」がありますよね。
タープやテントは風にあおられて倒れてしまうこともあるので、安全に過ごすには風対策も重要なポイントです。
テントを煽る強い風の風よけには車を利用するのもおすすめ。
車を駐車する場所と方向と風向きを考えることで、カーサイドテントを風から守ってくれます。
またポール代わりの車は重く頑丈で頼り甲斐もあります。
6.設営が簡単でスペースの配置が組み立てやすくなる
キャンプサイトに車を入れ、カーサイドテントを設置するというシンプルな組み立て方をします。
なのでテントの位置とタープの位置やキャンプギアの置き方などであれやこれやと考える必要がないのもおすすめポイントの1つです。
スペースの配置もすっきりしてまとまりも良くなります。
デメリット
出典:楽天
・使用できるキャンプ場が限られる
・カーサイドテントや張り方次第で車やテントの中が丸見えになってしまう
・設置してしまうと車を動かせない
1.使用できるキャンプ場が限られる
カーサイドテントは車を使用して使うので、もちろん車の乗り入れが可能なキャンプ場でしか使用できません。
そう考えると使う場所が少し限られてくると思うので、事前に調べておきましょう。
乗り入れ可能なキャンプ場でテントを張らない場合、利用料が安くなることもあるようです。(キャンプ場に確認要)
2.カーサイドテントや張り方次第で車やテントの中が丸見えになってしまう
車の真横か後方に取り付けるカーサイドテント。
遮蔽性の高さがメリットなのに、車種と設置の仕方によってはテントの中から車の内部まで丸見えになってしうなんて失敗例もあるようです。
取り付ける位置や車の位置、周囲の状況など考慮する必要がありそうです。
3.設置してしまうと車を動かせない
キャンプサイトの設営が終わった後に、買い出しに行く場合もありますよね。
いつも使っているテントやタープだったら、そのまま車を動かして出かけることができますが、カーサイドテントと連結してしまった車はそうはいきません。
しかし最近発売したカーサイドテントには、テントだけで自立する商品も登場しているようです。
テントだけで自立することができれば、途中で車を動かしたくなっても大丈夫ですよね。
夏・冬の車中泊には用心
これはカーサイドテントというより、車中泊の注意点なのですが、少し紹介したいと思います。
車というのは密閉性や遮音性が高いので暖かそうなイメージがありますが、夏は暑く冬は寒くなりやすいんです。
車には断熱材がないので、冷たい空気はガラスや床から侵入してきて来ます。
そのためテントよりも外気温に影響され冷え込んでしまうこともあったり、直射日光が当たると室温も上がりやすくなります。
なので車中泊において室温対策というのは、実は一番大切なポイントなんです。
窓に市販の網戸を取り付けて風通しを良くすることも可能ですが、キャンプの場合は突然の天候悪化も心配。
急に雨が吹き込んでしまうこともあります。
エンジンをかけっぱなしにしてエアコンをきかせるのももってのほか。
騒音や排気ガスで周囲に迷惑をかけてしまいますし、バッテリーが上がって動かなくなってしまうこともありえます。
冬には万が一排気口が雪で埋まってしまったら、一酸化炭素中毒になってしまい命に係わる事故につながる危険性もあります。
窓ガラスにカーテンやシートを取り付けたり、床に断熱性の高いシートを敷くだけで室内に侵入する冷気を抑えることができまるし、ポータブル式の扇風機などで空気を循環させるのもおすすめです。
日あたりを考え、車を停車させる場所も注意して下さい。
キャンプで快適に眠ることを前提に考えるとやはりテントの方が対策しやすく簡単です。
しかしカーサイドテントなどを使用したりポイントをおさえることで、車中泊もぐっと居住性や快適さをアップさせることができるんです。
カーサイドテントのおすすめ商品
コールマン カーサイドテント3025
出典:楽天
コールマンのカーサイドテント3025は、車の横または後方と連結可能です。
従来のカーサイドテントと同じくリビングスペースとしての使い道の他、付属のインナーテントを取り付けることでカーサイドテントを寝室としても使用できることができるようになっています。
また、別売りのキャノピーポールがあればカーサイドテントだけで自立させることもできます。
自立できれば設営後に車を動かすことも自由自在です。
耐水圧は約1,500mm、フロアは約2,000mm。
4~5人用で広々としたスペースが確保されるので、ファミリーキャンプにもおすすめです。
コールマン カーサイドテント3025 スペック
サイズ | 約330×25×210(h)cm |
インナーサイズ | 約300×250×185(h)cm |
収納サイズ | 約φ23×73cm |
重量 | 約10kg |
8tail E-jan car イイジャンカー カーサイドテント
出典:楽天
8tail E-jan car(イイジャンカー)の車専用のカーサイドテントです。
イイジャンカーのカーサイドテントの強みは、テント本体のポリエステル生地に難燃加工が施されているということ。
直火はNGですが、テントの側で焚き火やバーベキューをしたい場合は火の粉に強いこちらの製品がおすすめです。
テントの前面と横面の両方とも、メッシュとまくり上げが可能になっていて、前面は跳ね上げもできるようになっています。
しかしポールは付属していないので別途購入が必要です(推奨150~180cm、セット販売もあります)。
固定ジョイントは全部で8ヶ所あって、しっかり固定することが可能になっています。
天井にはランタンフックがついているので、真上からまっすぐライトを照らすこともできます。
テントの下から吹き込む冷たい風もスカートで遮断することができるので、冬場の使用にも対応できるのが嬉しいポイントです。
8tail E-jan car イイジャンカー カーサイドテント スペック
サイズ | 320×250×190(h)cm |
収納サイズ | 63×20×20cm |
重量 | 4kg |
ロゴス neos ALカーサイドオーニング
出典:楽天
ロゴスのneos ALカーサイドオーニング、商品名にはカーサイドオーニングとありますが、カーサイドテントとして紹介します。
撥水加工、防水加工、難燃加工とUVCUT加工とテントに欲しい機能を兼ね備えたカーサイドテントです。
車とリビングスペースの行き来がしやすいワイドタイプで正面とサイドの3か所から出入りが可能。
カーサイドタープとカーサイドテントで兼用できる自由さもおすすめポイントです。
別売りのポールとロープを使用することでキャノピーの張り出しもできます。
雨水や虫の侵入を防ぐためのマッドスカートがついています。
生地裏に特殊加工を施すことで、フライシートの耐水圧は1600mmになっています。
ロゴス neos ALカーサイドオーニング スペック
サイズ | 約320×250×190(h)cm |
収納サイズ | 約63×20×20cm |
重量 | 約3.9kg |
LandField リアゲート ハッチバックテント
出典:楽天
車と連結しても、独立テントとしても使用したい人はこちらの商品もおすすめです。
LandFieldのリアゲート ハッチバックテントは、4人用のゆったりサイズのテントを組み立てた後、車と連結するタイプの本格テントです。
出口と小窓はフルクローズとメッシュになる2重ファスナー構造になっていて、通気性良く虫の侵入も防いでくれます。
またテントを覆う大きな屋根シートが付属していて、突然の天候悪化もカバー。
このシートの耐水圧は3000mmあり、UVカット加工も施されています。
そして天井部にはランタンなどを吊り下げるフックも付属しているので、普通にテントとして使っても良さそうです。
しっかりしている分他のカーサイドテントよりかなり重いのが気になるポイントなんですが、その分の頑丈さと安全性は高そうです。
ただし、連結可能な車種が限られますので注意が必要です。
LandField リアゲート ハッチバックテント スペック
サイズ | 256×244×215(h)cm |
屋根シートサイズ | 約260×330cm |
重量 | 11.6㎏ |
VANLIFE SUPPLY BY FREAK'S STORE ヴァンライフサプライ カーサイドシェルター
出典:楽天
ヴァンライフサプライのカーサイドテントは、車のルーフに接続して組み立てるカーサイドテントです。
車高の目安は170~200cmです。
テント裾にはスカートがあり冷たい空気を遮断することができ、小窓をジップで開閉して通気性を良くしたりなど、室内空間内の快適性を高めてあるためオールシーズン対応できます。
そして耐水圧は1500mmあるので突然の天候悪化にも安心。
ヨーロッパのヴィンテージテントをイメージしたカラーリングもおしゃれです。
ヴァンライフサプライ カーサイドテント スペック
サイズ | 330×300×210(h)cm |
収納サイズ | 60×18×16cm |
重量 | 5.4kg |
まとめ
カーサイドテントはその名の通り、車と連結して組み立てるテントのことを言います。
設営には吸盤などを使うので車に特別な改造をする必要や傷をつける心配もなく、車をポール代わりにするので組み立て手順も簡単。
カーサイド「テント」なので、タープよりも遮蔽性が高いのもおすすめポイントです。
車と連結するメリットとしては、この組み立ての手軽さや車中泊に広々とした屋根付きのリビングスペースを持たせることができるということが挙げられます。
その他に、荷物を運搬する必要のない手軽さや急な天候悪化による避難のしやすさなどがあげられると思います。
ただ、内部で料理をしたり外で焚き火をしたい場合は、火に強い素材を使った製品を選ぶのがおすすめです。
最近発売された商品にはインナーテントが取り付けられ、カーサイドテントを寝室にもできるようになっているものもあります。
来年、キャンプの流行も車中泊もさらに話題を集めて人気になっていくことが予想されます。
是非この便利なテントをあなたのキャンプギアの仲間入りさせてみてはいかがですか?
車中泊にはポータブル電源が必須!
アイキャッチ画像 出典:楽天