設営が簡単そうなワンポールテントか、2本のポールで設営するツーポールシェルターが以前から欲しくてたまりませんでした。
ちょうど平成から令和へ年号が変わった時に、僕のテントもノルディスクのユドュン5.5からヘリノックス のTac.フィールド6.0へ変わったんです(ユドュン5.5は手放したわけではなく状況に応じて使います)
ヘリノックスのTac.フィールド6.0は、ツーポールと言っても、ポールが十字型をしたクロスポールを使用します。
ポールの形状が普通のポールとは違っても、設営は普通のテントよりも早くできるハズです。
サッとTac.フィールド6.0の設営が終わったら、中にDODのカンガルーテントMを入れて、カンガルースタイルでキャンプをする予定です。
と言うわけで、早速2つのテントを持ってキャンプに行ってきました。
カンガルーテントMは、前回レビューしましたが、今回はヘリノックス のTac.フィールド6.0の設営と、カンガルースタイルがどんな具合になるかレビューしたいと思います。
目次
ヘリノックス Tac.フィールド6.0の特徴
改めて、ヘリノックスのTac.フィールド6.0の特徴をおさらいしてみますね。
ヘリノックスのTac.フィールド6.0は、タクティカルラインのテントです。
2本のクロスポールと、1つの幕で設営できます。
前後に入口が2つずつあり、それぞれロールアップしてまとめることができます。
フロントバベル部分には、遮光性の高いBlack Pigment PU Coatingが施されていて、強い日差しを遮り、テント内の気温の上昇を抑えてくれます。
また、ロールアップしてまとめたり、別途用意したポールを使って跳ね上げたりすれば、より高い開放感を得ることができるようになっています。
サイズ的には600×450×250(h)cmとなっていて、4人が快適に過ごせる広さとなっています。
他のツーポールシェルターと比べると、幅が100〜200cm狭く600cmとなっていますが、奥行きは100〜150cm程度広くなっているのが特徴だと思います。
横長ですが、少し正方形に近い形になっています。
高さは250cmあるので、他のツーポールシェルターよりも少し天井が高いと思います。
テントの材質は、75Dリップストップポリエステル185Tを使用しています。
生地的には、厚みがあって丈夫という感じではなく、軽量化を重視していると思います。
Tac.フィールド6.0は、これだけ大きくて重量が8.7kgと、かなり軽くなっています。
僕の中でかなり好印象だったんですが、1つだけ、スカートが付いていないというのが心に引っかかりました。
それでも、何とかなると前向きに考え、結局購入を決めました。
ヘリノックス Tac.フィールド6.0をレビュー
1人で設営
今回は、いつも行っている朝霧ジャンボリーオートキャンプ場でキャンプをしてきました。
平日だったので、ほとんど人はいませんでした。
と言うことは、開放感抜群のキャンプが楽しめます。
逆に言えば、何かあっても助けてくれる人はいません(笑)
今回は、娘と2人でのキャンプだったので、1人で設営する必要があります。
A&Fの設営動画を観てみると、このヘリノックスのTac.フィールド6.0は、2人で設営しているんです。
はじめにクロスポールを組み立てて、1人がポールを持って幕の下に入り込みます。
その間に、もう1人の人がフライシートをペグダウンして、ポールが自立するようにしていました。
この方法なら、サッと設営できるようでした。
しかし今回僕は、5歳の娘と2人きりです。
流石に5歳の娘では、ポールを持っていることは出来ないし、ペグダウンも出来ません。
その為、A&Fの設営動画のように設営する事は出来ないんです。
しかも、周りには人が全くいません。
設営できなくても、途中風が吹いて飛ばされそうになっても手伝ってくれる人がいないんです。
なんて不安があったか無かったかは別として、設営方法を動画とは違う方法にする必要があります。
とは言え、2ポールシェルターの設営方法のように、フライシートをペグダウン(仮)して、その後にフライシートの下に入り込んで、ポールを立てる事にしました。
A&Fの設営動画
開封
実は、キャンプ場に来るまで、テントを収納ケースから取り出して中身を確認していませんでした。
今回は、1度も試し張りをしていなかったので、初期不良があったらどうしていいかという不安もありました(笑)
とりあえず、収納ケースを開封してみます。
この収納ケースが、見た目も良いんですが開け方も特徴があり、左右のファスナーが紐で繋がっているんです。
なので、必然的にファスナーは、左右同時に開く事になります。
中には、収納されたフライシートと、クロスポールとペグが入った収納ケース、説明書が入っていました。
説明書は、ヘリノックスが韓国のブランドなので、韓国語と日本語で書かれています。
設営の仕方も書かれていますが、すごく簡単にサラッと書かれているので、あまり参考にならないかもしれません。
収納ケースの内側にも、同じように設営方法が書かれていますが、これも簡易的な物なので、順序など詳しく知る事は出来ません。
設営
今回は、1人で設営です。
試し張りをしていなかったので、2ポールシェルターの張り方を見よう見真似でやってみました。
まずは設営したい場所に、フライシートを広げます。
この簡単な作業も幕が大きいので、1人だと行ったり来たりしてしまいました。
慣れたら、パッパッとできると思いますが、初めてなので仕方ありません。
フライシートを広げたら、4隅と左右の頂点の合わせて6カ所にペグを仮で打ち込んでおきます。
その後、取り出したクロスポールを組み立てます。
クロスポールは、クロスする横のポールも縦のポールと一体となっています。
なので、ポールの束は2つ収納されていると言う事になります。
縦のポールも横のポールも4分割されて折り畳まれています。
ポールの中には、ショックコードと言うゴム紐が通してあるので、組み立ては簡単です。
サッと組み立てたクロスポールは、高さ250cmあるので、すごく大きく感じます。
しかし、ヘリノックスのポールは、凄く軽量にできているので、取り扱いしやすく感じました。
組み立てたポールを持って、幕の下に潜り込んで、ポールを立てようと思います。
テント内にクロスポールを立てると、天井部分の3カ所にポールの先端がくるようになります。
2本のクロスポールを合わせると計6カ所になるのですが、そこにJake'footと言うポール受けが付いています。
そこに、ポールの先端をはめ込むように取り付けていきます。
片側3カ所のポール受けに先端を差し込んだら、ポールを立てます。
しかし、どうやっても、ポールが真っ直ぐに立ち上がらないんです。
原因は、フライシートをピンピンに広げて、ペグダウンしてしまっていたんです。
後からポールでフライシートを持ち上げるという事を忘れて、ペグダウンしてしまったんです。
そんな風にペグを打ってしまえば、フライシートが広がり過ぎて、ポールを立てる余裕がなくなってしまいます。
奥行き450cmの大きさなのに、ポールを立てずにペグダウンした時の大きさは500cmとか、それ以上になっていたのかも知れません。
それだと、いくらポールを立てようとしても、立つわけないですよね。
なので、仮でペグダウンしたのをやり直す事になりました。
5月のゴールデンウィーク明けでしたが、テントの下に潜り込んでの作業は、汗だくになるほど暑かったです。
それをやり直しするのは、ちょっとだけ大変でした。
仮止めのペグの幅を縮めて、ペグを通すループのベルトも余裕を持たせました。
これでポールを立てる事が出来ました。
後は、歪んだ形にならないように、左右を繋いであるガイドのロープ(セットアップ用のテープ)にある穴に、ポールの下を差し込んで、ガイドが真っ直ぐになるようにポールの位置を調節します。
A&Fの設営動画では、必要に応じて収納してくださいと言っていましたが、今回はそのまま使いました。
後は、外側のガイロープをペグダウンすれば完成です。
テント自体が大きいので、風の影響をモロに受けてしまうと思うので、ガイロープはちゃんとペグダウンした方が良いと思います。
初めての設営で少し戸惑いましたが、それでもあまり時間はかからなかったように思います。
多分写真を撮りながら、20〜30分ぐらいだったハズです。
ただ、フライシートを仮でペグダウンする時は、余裕を持たせてする必要がある事に気をつける必要があります。
もしかしたら、設営の仕方が違っているかもしれません。
でも今回は、この方法で1人で設営する事が出来ました。
次回は、もっと早く設営できると思います。
遮光性
ヘリノックスのTac.フィールド6.0のフロントバベル部分には、Black Pigment PU Coatingという遮光性の高いコーティング加工がされています。
昼からテントを設営し始めたのですが、テントの中に入ってみると、かなり暗いんです。
凄く遮光性が高いのが、設営している最中から分かりました。
このBlack Pigment PU Coatingは、フロントバベル部分に加工されているので、両サイドは日差しが差し込んできます。
中から見てみると、Black Pigment PU Coatingで遮光加工されている場所は、しっかりと陰ができています。
この遮光加工は、コーティング剤にブラック粉末を添加してコーティングする方法なので、遠目から見るとちゃんとした黒い生地なんですが、近くで見ると少し斑らになっているのが分かります。
テント内は、遮光の効果があり、外は少し曇っていましたが14時08分撮影でしっかりと陰ができています。
この遮光加工はかなり優秀で、上の写真の後の16時過ぎのまだ明るい時には、テント内はさらに薄暗くなりLEDライトを準備しました。
そして、テント内の温度の上昇を防ぐためか、5月中旬のこの時期に少し肌寒くなりました。
夏場なら、周囲の気温は高くなると思いますが、それでもかなり効果を期待出来そうな気がします。
ただ、遮光性が高い為、テント内は早く薄暗くなります。
LEDランタンなどの照明の準備は、早めにした方が良い事がわかりました。
カンガルースタイル
今回、ヘリノックスのTac.フィールド6.0を購入した目的は、簡単に張れるテントが欲しかったという目的がありました。
そして、テントの寝室は、小さなテントを中に入れてカンガルースタイルのキャンプをしたかったんです。
そして、カンガルースタイルのキャンプをする為に購入したのが、DODのカンガルーテントMです。
どうしてカンガルーテントMを購入したのかは、レビュー記事に詳しく書いてありますが、1つにワンタッチで設営出来ると言う事に惹かれました。
カンガルーテントMは、210×210×140(h)cmの3人用のテントです。
ヘリノックスのTac.フィールド6.0は、600×450×250(h)cmなので、余裕でカンガルーテントMを入れる事が出来そうですよね。
しかし、Tac.フィールド6.0のテント内には、ポールが2本立っています。
そこに干渉しないように、カンガルーテントを入れる必要があります。
Tac.フィールド6.0を設営し、中に何も置いていない状態では、すごく広く感じます。
そこにカンガルーテントMを入れてみます。
初めに、ポールとポールの真ん中の後ろ側に入れてみました。
そうすると、Tac.フィールド6.0の真ん中にあるガイドロープ辺りまでありました。
そのガイドロープは、の 奥行きの半分なので、約225cm辺りにある事になります。
カンガルーテントMの奥行きは、210cmなので何とか入る感じです。
しかし、Tac.フィールド6.0の真ん中に、このカンガルーテントを置いたら、デッドスペースが出来て、空間の使い方がもったいないですよね。
やっぱり、中に入れるテントは隅に寄せるのがベストだと思います。
と言う事で、カンガルーテントを隅に寄せてみると、案の定Tac.フィールド6.0のポールが少し邪魔になってしまいます。
しかし、テントを張れないというワケではなく、少し詰めたら大丈夫そうです。
カンガルーテントの入り口をフロント側(ポールがある方)にしたら、ファスナーをフルオープンした時に少しだけ干渉しそうです。
それでも問題なく使えそうですが、今回は入り口を横に向けてみました。
カンガルーテントの壁が少しTac.フィールド6.0のフライシートに当たる場所もありましたが、問題なく設置できました。
この設置の仕方なら、カンガルーテントの横のスペースとフロント側全て使う事が出来るので、かなり広く使う事が出来そうです。
カンガルーテントを寝る前に設置するするとすれば、日中は、テーブルやイスを置いても、広々と快適に使えます。
そして、フロント部分を跳ねあげておけは、かなりの開放感も感じられて気持ちが良かったです。
DODのカンガルーテントMのレビューはこちらで書いてます。
スカートが無い事
スカートが無いという事は、秋冬キャンプのときに、冷たい空気がそこから流れてくる事が考えられます。
いくらテント内を温めても、冷たい空気が入ってきてしまえば、やはり足元が寒く感じてしまうと思うんです。
今回は、5月のゴールデンウィーク明けの平日に富士山の麓でのキャンプでしたが、最低気温は4〜5度でした。
そのぐらいまで気温が下がると、暖房器具の準備は必要ですよね。
テント内を温めても、冷たい空気が入ってくるので、隅の方にいると足元が寒かったです。
テントと地面との隙間は、約10〜15cmぐらいだったと思います。
換気ができて良いような気もしますが、もっと寒い時期には何か対策を考えたくなります。
そして、今回のキャンプでの1番の問題は、動物の侵入です。
前回の、青野原キャンプ場でも、猫の侵入を許してしまいましたが、今回も猫の侵入を許してしまったようです。
朝霧ジャンボリーオートキャンプ場には、鹿は見かけた事がありますが、まさかノラ猫がいるとは思っていませんでした。
誰もいないキャンプ場で、日が暮れた後にトイレに行くと、炊事場の近くで猫を見かけました。
多分、その猫だと思いますが、朝起きてみると、クーラーボックスやラックの上に足跡がついいました。
前回は、牛乳をひっくり返えされてしまいましたが、今回は被害はありませんでした。
寝る前に、ゴミをまとめて、食料も片付けておいたのが良かったようです。
しかし、猫にとっては、テントの下に隙間があれば、そこからどうぞ入って下さいと言っているようなもの。
テント自体はフルクローズにしてありましたが、下が空いているんですもんね。
LEDライトは付けっ放しでしたが、人の寝た気配を察して侵入したと思われます。
夜は少し風が強くて、物音がしても気付きにくかったということもあり、結局朝まで全く気が付かなかったんです。
繁盛期には、もしかしたら猫は居なくなるのかも知れませんが、空いている時には、遭遇する事もありそうです。
スカートが無いテントは、テント内の食べ物の片付けもちゃんとしておいた方が良さそうです。(青野原オートキャンプ場ではスカートのあるテントでしたが侵入されました(笑))
まとめ
今回は、ヘリノックスのTac.フィールド6.0をレビューしました。
A&Fの設営動画では、2人で設営しているので簡単そうでしたが、初めてで1人での設営は少し手間取ってしまいました。
しかし、コツを掴めば、10〜15分ぐらいでササっと設営が完了出来そうです。
遮光性はかなり高く、テント内の温度の上昇も体感できるほど抑えていたと思うし、日差しもしっかりと遮っていました。
その遮光性の高さもあり、夏以外では少し寒く感じたり、暗く感じる事もありそうです。
しかし、その設営の簡単さ、軽量で持ち運びのしやすさ、そしてカッコ良さなどを総合して、良いテントだと思います。
1つだけ、オールシーズン使うならスカート問題を何とかしたいと思います。
設営の仕方など曖昧なレビューになってしまいましたが、気になっている方には、是非おすすめしたいテントです。
スペックなどの詳細は、こちらの記事をチェックしてください。