キャンプで1泊を過ごすならまだしも、2泊3泊となると、家から用意したポータブル電源の残量が無くなってしまいますよね。
夏キャンプだったら扇風機やポータブル冷蔵庫、冬キャンプだったら電気毛布などの暖房器具に電力を使いたいところ。
ポータブル電源の残量が無くなってしまうと、快適なキャンプを過ごせなくなってしまうんです。
ポータブル電源は車のシガーソケットからも充電できるようになっていますが、キャンプ場で車のエンジンをかけ続けるのも迷惑がかかってしまいます。
かと言って、充電するだけの為にキャンプ場を出て、周辺をドライブするのもちょっと違いますよね。
そこで導入したいのが、ソーラーパネル。
太陽光からポータブル電源を充電することができれば、夜間の電気毛布や扇風機も使えるバス。
ソーラーパネルでポータブル電源が満タンにできるかは分かりませんが、不自由する場面は減らすことが出来ると思います。
そこで今回は、BougeRV(ボガヴRV)の200Wのソーラーパネルを紹介します。
このソーラーパネルはCIGS系。ちょっとイメージする一般的なソーラーパネルと違うんです。
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルをレビューを加えながら特徴やメリット・デメリットも合わせて紹介したいと思います。
目次
BougeRV Yuma CIGS系ソーラーパネル200Wをレビュー!
BougeRV(ボガヴRV)とは
BougeRV(ボガヴRV)という会社の説明には、アウトドア派の冒険家たちによって誕生したと書かれています。
なんて不思議に思ってしまいますが、アウトドアが好きな人たちが作った会社なんでしょうね。
なのでアウトドアを経験したことがない人が作る製品よりも、ユーザー目線にたっているはず。
BougeRV(ボガヴRV)は、元々は中国で設立されたブランドです。
それが2022年に日本法人が設立され、日本でも比較的入手しやすくなっています。
まだ日本に於いて新しいブランドという事で、現時点では商品ラインナップはそれほど多くはありません。
しかしアウトドア派の冒険家という事なので、キャンプに結びつく商品開発を期待してしまいます。
これから注目していきたいブランドですね。
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルのタイプは4種類ある
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルは、ワット数で2種類に分けられ、そして取り付け方法で、シールで貼り付けるタイプと穴で取り付けるタイプに分けられます。
なので現状では4種類のソーラーパネルがラインナップされてきます。
最大発電量
まずワット数では、100Wと200Wの2種類があります。この数値は最大出力を表しています。
また100Wより200Wの方が充電が早く出来るので、充電スピードに差がでてくるはずです。
とは言えこの数値、日差しがある日中ずっと100W・200Wを発電はしません。
だいたい正午を挟む3.5時間程が日差しが強くなるので、その辺りで最大値が出るように考えます。
ただ発電した数値がそのまま使えるのではなく、変換ロスなどがあり、実際の数値は下がってしまうはずです。
また雨はもちろんのこと、曇り空でも効率が大幅に落ちてしまいます。
その事から最大出力は目安として考えてソーラーパネルを選ぶのがいいのですが、それでも最大値が大きい方がより発電することを頭に入れておきましょう。
取り付けタイプ
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルには取り付けタイプが2種類あります。
1つは裏面のテープで貼り付けるタイプ。
これは家のカーポートや、キャンプでならキャンピングカーの天井などに貼り付けられます。
しかしテントを使うキャンプでは、この裏面のテープでどこかに貼り付けるのは困難。
どこかに貼り付けられないか考えても・・・
と、なってしまいます。まさか車に貼り付ける事も出来ないし、テープタイプはキャンプでは設置しにくいと思われます。
もう1つのタイプは、「穴取り付けタイプ」としてソーラーパネルの角や縁に直径約4mmの穴のあるハトメを使用して設置するものです。
穴は全部で8ヶ所。ネジを使用しない僕は、S字フック、またはロープを通してどこかに吊り下げるような設置が考えられます。
でも実際にキャンプ場で一度試してみないと、どんな感じに取り付けられるのかは不明です。
以上4種類が、現在公式ページに掲載されているタイプになります。
自分の使用方法などを考えて選ぶようにしましょう。
BougeRV(ボガヴRV)CIGS系ソーラーパネルの特徴
BougeRV(ボガヴRV)CIGS系ソーラーパネルには大きく3つの特徴が挙げられます。
- 1.フレキシブル
- 2.軽量
- 3.優れた防水性能と耐久性
1.フレキシブル
1つ1つ説明していきます。
まずは1のフレキシブルについて。
皆さんがキャンプで使うソーラーパネルとしてイメージするのは、パタパタと折り畳めて、地面に斜めに設置する結晶シリコン素材のタイプの物だと思います。
あれって、折り目の部分はソーラーパネルが無くて柔らかいのですが、ソーラーパネル自体は硬いように見えますよね。
実際にも、パネル自体は結晶シリコンを採用していて硬い素材になっているので、折り曲げたりするのはもちろんのこと、曲面などに合わせて設置する事はできなんです。
しかしBougeRV(ボガヴRV)ソーラーパネルは、CIGS薄膜という素材を使用していて、これが柔らかくて曲げたりする事ができる為、曲面に設置できたりとフレキシブルに使う事が可能になっています。
これが最大の特徴。
地面に斜めに設置するのには、背面にその支えになる物が必要だし、柔らかな素材では姿勢を保つ事ができません。
それを考えると、今まで頭の中にイメージしていた硬い素材のソーラーパネルとは、違った設置方法が求められます。
ちなみにCIGSは、銅とインジウム、ガリウム、セレンの化合物を材料とした薄膜状態の素材の事を言うようです。
この素材は、2006年現在の太陽電池市場では最高クラスのパフォーマンスを持つとされているようです。
2.軽量
キャンプでよく見かけることのある地面に斜めにして設置してあるあのソーラーパネルは、結晶シリコンという硬い素材を使用しています。
CIGSは、結晶シリコンより2.5倍軽量だとされているので、このBougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルも軽量なんです。
という事で、同じ200Wの重力がある他社のソーラーパネルを見てみてした。
出典:楽天
例えばBALDRというブランドのソーラーパネルでは、重量が7.3kg。
一方、BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルは2.9kgなので、約2.5倍の差がある事がわかります。
とは言っても、サイズの差も影響してくると考えられます。
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルは2190×689×1.5mmという大きさ。
BALDRのソーラーパネルは・・・記載がありませんでした。
それでは、気を取り直して他のソーラーパネルで確認してみます。
出典:楽天
BLUETTIのソーラーパネルPV200のサイズは、2265×590mmとなっています。
縦横で少し差がありますが、BougeRV(ボガヴRV)とほとんど同じぐらいのサイズ感。
そして重量は7.3kg。やはりこれも重量に2.5倍の差がありました。
その事から、CIGSを採用しているBougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルは軽量だし、そしてそれが魅力の1つでもあると言えるでしょう。
3.優れた防水性能の耐久性
CIGS素材を採用しているBougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルは、耐久性も高いんです。
このCIGS素材は上記で軽量だという事に触れましたが、雨にも強く、また耐衝撃にも強いメリットがあります、
公式サイトの説明を見ると、防水性能は「IP68」。この 防水性は「継続的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない」とされてるので、かなり優秀だと思います。
また逆に雨手間はなく太陽の日差しによる劣化も、ソーラーパネルでは考えられる事です。
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルでは、ホットスポットが発生しなく100%保証と書かれています。この事から、太陽光による破損はなさそうです。また雹やビー玉を落としても、損傷しないとされています。
その為、高い防水性を持ち、更に高い耐久性も持ち合わせていると言えるでしょう。
ちなみに、使う期間が長くなるに連れて性能が落ちていく経年劣化も、CIGSを採用したBougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルではあまり無いようです。
この3つの特徴が、BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルのメリットでもあります。
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネル は、他の結晶シリコンを採用しているソーラーパネルより特徴に挙げたメリットと感じる点が多そうです。
BougeRV(ボガヴRV)のソーラーパネルのキャンプ場での使用感をレビュー!
持ち運びは?
では実際に使ってみたら、このBougeRV(ボガヴRV)のCIGS素材ソーラーパネルの特徴とされるメリットに加えて、さらにメリットが増えるのか、それともデメリットと感じる事があるのか確かめてみたいと思います。
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルは、フレキシブルである事から360℃曲げる事が可能です。
しかし折り目がない事から、折り畳んで重要する事は出来ません。
シールでの貼り付けタイプなら、キャンピングカーの天井などに貼り付けてしまえば良いのですが、キャンプだとどこかに貼りっぱなしにしておく事も出来ません。
なので、穴取り付けタイプを毎回持ち運ぶ事になります。
しかし先述したように折り畳む事は出来ない為に、丸めた状態で持ち運びます。
暫くは、BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルが届いた時のダンボールを、捨てずに収納用と持ち運び用に使うのが良さそうです。
届いたダンボールを覗き込むと、丸めた状態の本体と、説明書が入っているだけでした。
ブランドとしては、元々キャンプでの持ち運びを想定されていないと思います。毎回持ち運ぶことを考えると、キャンプで使うのならこの点がデメリットになるでしょう。
取り付け位置を考える
今回使うBougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルは、シールで取り付けるのではなく、8ヶ所に空いた穴を使います。
そこにテントロープを通して、ポールの先端に引っ掛け吊るすような感じにする予定。
ただこれは、トンネル型のテントやドーム型だと、ポールの先端が上を向いている事がないので難しいでしょう。
その場合は、キャノピーを跳ね上げで、そのポールに引っ掛けるのが良いと思います。
引っ掛ける場所が見つかったら、ポータブル電源に付属しているMC4コネクタのケーブルと、BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルの端に丸められているケーブルを接続します。
今回設営したテントは、サバティカルのスカイパイロットTC。
スカイパイロットTCには、出入り口になる前後左右に短いポールを立てています。
この先端にテントロープを結び、ソーラーパネルのハトメの穴にも通して結んで吊り下げるようにしてみようと思います。
デティール
まずはダンボールからCIGS系ソーラーパネルを取り出してみます。
外に出すと、丸まっている状態では少し抵抗感があり、手を離すとパッと広がってしまう感じです。
フレキシブルとは言え、どんな形にもなり、その形状を保っているというものでは無いようです。
表面の黒色の面がソーラーパネルで、背面側は白色の光沢のある素材になっています。
長方形のソーラーパネルの短い辺に片側には、MC4コネクタのケーブルがオスメスそれぞれ1本づつ、計2本が取り付けられています。
ここにポータブル電源に付属しているMC4コネクタのケーブルを接続します。
MC4コネクタのケーブルが付属してない場合は、別途購入する必要がありますが、詳細はそれぞれのポータブル電源の方で確認が必要です。
後ははとめの穴になります。穴の大きさは約直径4mm、ここにテントロープが通るか試してみます。
僕が持っていたのはスノーピークのロープ。
これをソーラーパネルの穴に通してみると、なんとピッタリサイズ、ジャストサイズという感じで緩くもなくまた入らない事も無く使えそうです。
ただテントのロープって、そこそこ長さがあります。
ソーラーパネル用に準備しておいたロープではないので、今回は切らずにそのままの長さで使います。
ロープは余ってしまうはずですが、今回はそのままの長く余ったいる状態でも気にしないようにします。
テントに吊り下げでみた
スカイパイロットTCの正面の入り口のポールと、サイドのポールの2本を使って、ソーラーパネルを吊り下げてみます。
ソーラーパネルは横長になるように使うので、上部にくる長辺の端と端の穴にロープを結んでしまいます。
そして今度は、テントのポールの先端に結び付けて完成です。
なんですが、このテント側に結ぶのはソーラーパネルを持ち上げながら結びつけると、たった2.9kgなのに重たく感じてしまいます。
もちろん1人でソーラーパネルを持ち上げつつ結びつけるのは、けっこう体力を消耗してしまうんです。
なので改善策としては、ソーラーパネルが地面に置いてある状態の時に、ロープに輪っかを使っておく事。そうすれば輪っかの部分をポールの先端に引っ掛けるだけなので、なかり楽になり時短にもなりそうです。
今回は長いロープをそのまま使って取り付けてあるので、ちょうど不恰好になってしまっておりますが、テントにソーラーパネルを取り付けると事ができました。
この穴あけタイプの良さは、取り外しが可能な事。
シールタイプだと一旦取り付けたら、キャンプの度に取り外す事は難しいです。
なので、しばらく取り外す事の無い場所に設置するのが望ましいです。
しかしキャンプでは、そのような場所ってほとんどないですよね。
あったとしても自家用車。キャンピングカーの天井に貼り付けておくのは良いと思いますが、自家用車の天井では不恰好だし、そもそもソーラーパネルが長いので車の天井部分の長さが足りないなんて事もあり得ます。
そこで穴取り付けタイプのソーラーパネル。
これなら今回のようにロープで結び付けたり、またはS字フックを穴に引っ掛けて、その間をロープにしたりもできます。
テントだけでは無くタープにも応用が効きそうです。
フレキシブルに色々な形状の場所に沿って形を変えてくれるので、しっくりとくるはずです。
最後にMC4コネクタをを接続し、ポータブル電源と繋げば準備完了!
ケーブルが2つあるのでコネクタも2箇所接続します。
ポータブル電源側のポートは機種によって違うので、可能な限り付属のケーブルを用意しておきましょう。
発電力は天候や環境には影響される
今回のレビューでは残念なことに、天気が曇り空。
結晶シリコンのソーラーパネルを使った事があるのですが、太陽が顔を出し強い日差しでなければなかなか発電量は増えません。
そもそも機器の損失などがあり、実際には7割程度が最大値になるようです。
しかしCIGS系のソーラーパネルでは、発電効率が良いとされているので、少し期待値が高くなってしまいます。
今回は3月の曇り空。朝8時30分に設置したばかりの時に、ポータブル電源の表示パネルを見てみると33W。
ソーラーパネルが1番電力を発電するのは、昼を挟んだ前後3時間半なので、曇り空という事も合わせてこの数値は仕方がないものです。
晴れていれば、もう少し数値は高くなったのかも知れません。
逆に、発電効率が良いCIGS系のソーラーパネルだからこそ、この数値だったのも・・・と言ってみたものの比較対象がないので真偽は不明です。
その後、10時30分ごろに少し日が差した時間がありました。
ですが、太陽には薄い雲がかかっている状態。
この時で、写真を撮る前のポータブル電源の表示パネルのインプットは97Wを表示していましたが、iPhoneを用意した時点で93Wになっていました。
まだまだ日差しは弱い時間、そもそも太陽がしっかりと顔を出していなかったのですが、93(97)Wまで数値が上がりました。
そんな事念頭において考えると、もし晴れていて日差しが強い時間であれば、そこそこ良い数値が出そうな予感がします。
発電効率が良いというのは、あながち間違いではなさそうです。
比較にはならないと思いますが、他社の結晶シリコンのソーラーパネルを1月の11時頃に使ったことがあり、その時にはベランダに設置しパネルに半分に日差しが当たっている状態で発電量は12Wしかなかったんです。
季節や環境が全く違うのですが、曇っていたりと状況が悪い時には発電量が低いというイメージがあったので、BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルの93Wという数値は良い方に意外に感じました。
しかし残念ながら、この後の撤収まで間に、太陽が顔を出す事はなかったので、これ以上の数値は確認することは出来ませんでした。
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネル200Wのメリット・デメリット
メリット
- 柔軟なので曲面に設置できる
- 結晶シリコンのソーラーパネルより軽量
- 耐久性が高い
デメリット
- キャンプでは持ち運ぶのが少し大変
- 設置場所を考える必要がある
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネル200W スペック
- サイズ:2190×689×1.5mm
- 重量:2.9kg
- 発電出力:200W
- モジュール変換効率:16%
まとめ
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネル200Wの最大の特徴は、フレキシブルなこと。
結晶シリコンのソーラーパネルのように硬くないなで、設置場所にカーブや曲線があってもその形状に合わせて設置できる事。
さらにその柔軟性を持つ素材なので、割れたりする事も無く、耐久性が高い事も挙げられます。
キャンプで使用する時には、少し設置に工夫が求められます。
自分でどこに設置すれば良いか考える事で、最大の威力を発揮する可能性もあります。
重量が結晶シリコンのソーラーパネルに比べて軽いので、持ち上げたりするのも比較的楽にできます。
後は、持ち運びの時に収納するバンドか袋が欲しいところ。
これに関してはメーカー側の思惑とはちょっとズレているのかも知れないので、自分で用意する必要がありそうです。
BougeRV(ボガヴRV)のCIGS系ソーラーパネルをレビューしましたが、気になった方は一度公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか?